中古車でハズレを引かない常勝ライターの秘技ってどんなもの? 地雷中古車&スタッフを見わける術を聞いてみた

この記事をまとめると

■中古車や中古車屋には地雷と呼ばれるハズレ物件がある

■見極めるには負のオーラを感じ取る嗅覚が求められる

■クルマのコンディションはもちろん店員のキャラクターも判断材料にしたい

中古車選びで失敗しないために

 筆者は自動車ライターを名乗りはじめた2011年ごろ、同時に「輸入中古車400勝」とも自称し、地雷系中古車物件の見わけ方や極悪系中古車販売店の見抜き方などを、各媒体やブログなどで多数執筆していた。

 だがあるときから、そういった内容の記事を書くことをスパッとやめた。

 なぜならば、私が得意としている「地雷系物件や極悪販売店の見分け方」のテクニックはきわめて属人的であり、その技術の一般化は困難であるとわかったからだ。

中古車1000本ノックを潜り抜けた猛者が指南する地雷中古車を避ける術

 それゆえここ数年はそういった記事をほとんど書いていないのだが、いまなお「地雷系中古車の見わける方法」について書けとの命令があるということは、令和7年となったいまも、地雷系中古車を購入してしまったことで苦悩されている方が多いという、証拠でもあるのかもしれない。

 世の中にこれ以上苦悩する方が増えるのは私としても心苦しいため、よござんす、再び「地雷系物件や極悪販売店の見わけ方」について書いてみることにしましょう。

 で、地雷系物件や極悪販売店を見わける方法であるが、いきなり究極の結論からいってしまえば、販売店と物件の「オーラ」の良し悪しを見極めることである。

中古車1000本ノックを潜り抜けた猛者が指南する地雷中古車を避ける術

「何を漠然としたこといってやがるんだ!」とお怒りになるかもしれないが、これが30年近くにわたって中古車記者人生を送ってきた私の結論なのだ。

 地雷系は、物件からも販売店スタッフからも「負のオーラ」が発散されている。その発散量や色合いは負の度合いと種類によってさまざまだが、それは明らかに見て取ることができる。それゆえ筆者ぐらいの猛者になると、いちいち試乗などせずとも地雷物件を見抜くことが可能となる。

見極めろ! 漂う”負”のオーラ

 しかし、この特殊能力は20代から30代にかけて1万時間ぐらい、中古車関係の仕事を集中的に行ったがゆえに会得できた能力である。それと同様の1万時間を普通の人が過ごすのはほぼ不可能であろうし、そもそも過ごしたくもないだろう。

 それゆえ、この特殊能力は伝えることが難しく、それゆえ書くのをやめてしまったわけだが、筆者がいうところの「オーラ」なるものを形作っているさまざまな具体的要素は──完全にではないものの、ある程度はお伝えすることもできるはず。

中古車1000本ノックを潜り抜けた猛者が指南する地雷中古車を避ける術

 ということで以降、中古車および中古車販売店スタッフのオーラを構成しているさまざまな要素を列記してみることにしよう。

 以下の項目がひとつやふたつ当てはまるぐらいなら、大きな問題はない場合も多い。しかし、多数当てはまる場合は、その物件ないし販売店を地雷として認定し、以降は近寄らないようにするのが得策となる。

【負のオーラ構成要素・中古車編】

・販売車両がどれもホコリや泥だらけである=洗車されていない(※降雨直後は除外)

・履いているタイヤがツルツルである

・高級車なのに激安タイヤを履いている

・ホイールのガリ傷があってもいいがその数と程度がちょっとひどい

・車体の各パネルの「チリ」が微妙に合ってないように見える

・中古車の外板に多少の傷は付きものだが、その数がやたらと多い

・車内が臭い

・中古車の内装樹脂パーツに多少の傷は付きものだがその数がやたらと多い

・レザー部分のスレが激しい(※レストア前提の旧車を除く)

・車内がホコリだらけである

・車内各部がツヤ出し剤でテカテカしすぎている

大事なことなのでもう一度いうが車内が臭い

・ステアリングの動きやエンジン吹け上がり方、サスペンションの動きなど、とにかくすべての部位や部品の動きが「壊れている」というニュアンスではないのだが「ユルい」と感じる

・記録簿を見るとなんだかよく知らない謎の工場で車検を通している(※高額系車両の場合。格安軽自動車などの場合はよく知らない工場でもとくに問題はない場合が多い)

【負のオーラ構成要素・販売スタッフ編】

・言っていることがよくわからない(※とくに敬語と謙譲語が下手)

約束の時間や日程を微妙に破る

・元不良でも現遊び人でもぜんぜん構わないのだがとにかく「人としてチャラい」と感じる

・不誠実な人物であると予感させる。たとえば「こいつに金を貸したらなんだかんだで絶対返してくれないのでは?」と思わせる雰囲気をもっている(※ただしこれは当方の思い込みにすぎない場合もあることに留意)

・とにかくクルマを買い取りたがる

・買い取りの話をする際に雹害車などの特殊な相場価格を「一般的な相場価格」にすり替えながら話す

・車両本体価格は安めに設定しているが妙に割高なオプション(普通なら1万~2万円ぐらいが相場の作業を平気で5万円ぐらいに設定していたりする)をやたらと勧めてくる

大事なことなのでさらにもう一度いうが車内が臭い販売車両を勧めてくる

 ……これらのほかにもたくさんあるのだが、さしあたっては以上のポイントに多数合致する物件および販売店を避けるようにすれば、まずは基本的な「地雷除去作業」には成功するだろう。

 なんだかんだいわれがちな中古車および中古車販売店だが、世のなかには本当に素敵な中古車も、素敵な中古車販売店さんも多数存在している。貴殿が以上の情報を参考に素敵なクルマと人に出会うことを、私は真剣に祈っている。

中古車1000本ノックを潜り抜けた猛者が指南する地雷中古車を避ける術

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