
「2025年はVHSの寿命年!?」今ならまだ間に合う!大切な映像資産をきちんと残す“デジタル保存安心ガイド”をプロが解説の画像一覧
昔の思い出が詰まったVHSテープ――実はいま、「2025年問題」という大きな危機にさらされているのはご存じでしょうか。ビデオテープの寿命がそろそろ尽きるとされる今年、思い出の映像を守るにはどうしたらいいのか…?そこで今回は、プロに聞いた“VHSの現状とその対策”を解説していきます。
VHSの2025年問題はこう乗り切れ!
今年になってニュースになった「VHSの2025年問題」。これはかつて家庭用ビデオのデファクトスタンダードとなったVHSの耐用年数が20~30年とされていて、過去にユネスコが2025年までにビデオ映像をデジタル化すべき、と提言したことが根拠のようだ。もっともVHSをはじめ、ベータやビデオ8などに記録された映像はアナログ信号であり、劣化はすれどすぐにまったく観ることができなくなるということはないので安心してほしい。
また、現在はPCがあればアナログ信号を簡単にデジタル化できる機器も販売されているし、VHSについてはビデオデッキも中古市場でも豊富に流通しているので、テープを持っている人もあせる必要はない。むしろ問題はデジタルビデオテープ(DV規格)だ。
2000年前後に家庭用ビデオカメラで主流となっていったDV(miniDV)はデジタル記録で劣化すると再生できなくなることに加えて、家庭用のDVデッキが普及しなかったこと、またDVのビデオカメラの耐久性に難があり、ちゃんと再生できる機器の数がとても少ないことなど問題が多い。さらに多くのDVビデオカメラがIEEE1394という規格の端子でデジタル出力を行っていたため現在のPCへの接続が難しく、自分ではデータ化しにくい。
なおカメラ店などでビデオテープをDVDなどにダビングするサービスを実施しているが、テープ一本2000~3000円程度が相場。本数があるとなかなかの出費になる。
ビデオテープ規格「VHS」と「β」とは?
β(ベータマックス)
70年代、家庭用ビデオテープの規格は海外メーカーを含めると4、5種類あったようだ。なかでもソニーのベータが性能で飛び抜けていたが、ビクターが開発したVHSは手軽さで後発ながら圧倒的人気に。
サードパーティアクセサリーでデジタル化
BDレコーダーとビデオデッキがあれば、ビデオテープをダビングするのは比較的簡単だが、もっと手軽なのがPCを用いる方法。安いものは1万円以下のアクセサリーでデータ化が可能だ。もちろん個人で撮影したデータはOKだが、映画やドラマはNG。
取材・文/澤村 信 撮影/坂下丈洋(BYTHEWAY)

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