夏によく食べられる食べ物の一つがそうめんです。調理が比較的簡単で、暑い時期に重宝している人は多いでしょう。SNS上では「毎日、そうめんを食べている」「暑いからそうめん」「そうめんはアレンジできて楽しい」「コメが高いのでそうめんで節約」という内容の声が上がっています。そうめんを食べるときは、どのような点に注意する必要があるのでしょうか。そうめん栄養素や一緒に食べるのにお勧めの食材などについて、管理栄養士の松田加奈さんに聞きました。

1日の摂取目安量は3束

Q.そもそも、そうめんにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。そうめんを食べるメリットも含めて、教えてください。

松田さん「そうめんは小麦粉やサラダ油、塩でできています。カロリーとエネルギーは取れますが、栄養はあまり期待できません。『暑過ぎて食欲がない』『体調が悪いなどで、エネルギーを取らなければならないけれどあまり食べられない』という人にはお勧めです。

また、食べやすいのでお年寄りの人や小さなお子さまにも良いでしょう。しかし、手軽に食べられるからと、ずっとそうめんばかりを食べるのは避けるのが望ましいです。普段はしっかりと栄養バランスの整った食事をし、そうめんを食べるときには他の具材を組み合わせるなど、工夫をすることが大切です」

Q.そうめんを食べるときの注意点について、教えてください。例えば、1日の摂取目安量はありますか。また、毎日食べても問題はないのでしょうか。

松田さん「そうめんは1束で180キロカロリーくらいあり、4束では720キロカロリーと、かなり高くなってしまいます。そのため、カロリーで考えると1日の摂取目安量は3束です。

しかし、毎日食べるというのはお勧めできません。先述のように、そうめんから栄養を摂取するのはあまり期待できず、そうめんばかり食べていると、カロリーは取れていても栄養不足になってしまう可能性があるからです。また、そうめんには日本人が消化しづらいグルテンが含まれており、毎日食べるとグルテンの取り過ぎにもなってしまいます。健康面や栄養を取りたいという面から考えると、毎日食べるのは望ましくありません。週に1回程度にとどめると良いでしょう」

Q.そうめんに足りない栄養素を補うには、どのような食べ物と一緒に食べるのがお勧めなのでしょうか。

松田さん「そうめんを食べる場合は、脂質やタンパク質、ミネラル分を足すことが大切です。豚しゃぶやネギ、トマト、焼きナスオクラゆで卵、鶏のささ身などのぶっかけうどんに使われるような食材を加えて、ゴマだれをかけて食べるのがベストだと思います。

豚肉やゴーヤーを混ぜて炒めて食べる、そうめんチャンプルーもお勧めです。そうめんを食べる際には、好きな食材を組み合わせて栄養を補いながら、自分好みの食べ方を探してみてくださいね」

オトナンサー編集部

そうめんを食べるときの注意点は?