
JAPANNEXTが販売する「JN-i245G144F」は、リフレッシュレート144Hzや応答速度1ms(MPRT)、フルHD(1920×1080ドット)に対応する24.5型ゲーミングディスプレーだ。Amazon.co.jp限定モデルとして販売されている。
本機の強みは高いリフレッシュレートと低い応答速度だが、最大の強みは1万4980円という破格の値段。しかも、現在は10%オフの1万3480円からになっている。1万5000円を切る価格だから、家庭用ゲーム機やゲーミングパソコンとあわせて購入するモデルとして、価格を抑えてゲームにも使えるディスプレーがほしい人にも最適となっている。
格安の価格はなかなかに魅力的ではあるが、同時に疑いたくなる気持ちもなくはない。「安物買いの銭失い」や「安かろう悪かろう」といったことわざのように、「確かに安いけれど品質が悪いのでは……?」と疑心暗鬼になる人もいるのではないか。
そこで本稿では、JN-i245G144Fをレビューしていきたい。本機がどんなモデルなのか気になる人は、記事を最後まで読んでほしい。
ゲームプレイも映像視聴もちょうどいい、24.5型のサイズ
まずは、JN-i245G144Fの外観からチェックしていきたい。
本体サイズは、およそ幅558×高さ330×奥行58mmで、画面の比率としては24.5型に該当する。24.5型は一般的なサイズ感で、コンパクトで扱いやすく、省スペース化を実現できる。おまけに、小型のサイズによって開封後の組み立てが容易になる点もポイントだ。
24.5型のメリットはもう1つある。それは、視野にすっぽりおさまる画面サイズであることだ。
迫力を重視する場合は27型以上が理想だが、画面上の情報を隅々まで見たい場合は24.5型ぐらいがちょうどいい。なぜなら、画面が視界におさまった状態だと、ゲーム内のアイテムやマップ、状況などの情報を目で追いやすくなるからだ。画面内に映るさまざまな情報を素早く把握できるのはうれしいポイントだ。
また、没入感を高める要素として、フレームレスデザインの採用が挙げられる。額縁(ベゼル)を極限まで狭めたことで、一枚の画面に集中しやすくなるのだ。
実際に試用したところ、ゲームプレイはもちろん、映画や動画を鑑賞したときも深い没入感を得られた。手頃な価格で画面の見やすさ・没入感を味わいたい人は、24.5型あたりが妥当かもしれない。
144HzでIPSパネル! AdaptiveSyncやHDR 10にも対応
え……この価格で!?
次はJN-i245G144Fの映像面をチェックしていく。冒頭でも軽く述べたが、本機はフルHD(1920×1080ドット)の解像度を採用している。本機のパネルの種類はIPSパネルで、視野角の広さに加え、鮮やかな映像、色再現性の高さが特長。多くのゲーミングディスプレーで採用されているパネルだ。
フルHDでも十分キレイに見えるほか、画面上のウインドウが大きく表示されるため、幅広い用途に使用できそうだ。映像の質にこだわりがなく、コストをあまりかけたくない人はフルHDを選ぶとよいかもしれない。
ゲーマーが最も気にしている点は、映像の滑らかさに関わるリフレッシュレートと応答速度ではないだろうか。
JN-i245G144Fのリフレッシュレートは144Hzで、応答速度は最大1ms(MPRT)となっている。リフレッシュレートと応答速度は、映像表示に欠かせない二大要素。前者が高く、後者が低くなるほど、より滑らかで残像の少ない映像を表示できるようになるからだ。
実際にJN-i245G144Fで「レインボーシックスシージ X」をプレイしてみたが、残像も抑えられ、かつ滑らかに動いていた。映像表示の速さが勝敗をわける世界で、本機はアドバンテージをもたらしてくれるだろう(最終的にはプレイの腕が求められるが)。
そのほか、フレームレートのブレを抑えてくれる「AdaptiveSync(FreeSync)」やメリハリのある明暗を描写してくれる「HDR」など、ゲーム映像の質を高める機能も魅力だ。リフレッシュレートや応答速度を含めると、1万4980円は高コスパといっていいだろう。
縦長のLEDライトバーやVESAマウント規格対応、JN-i245G144Fの外観をチェック
ここからは、JN-i245G144Fの外観部分にスポットを当てるとしよう。
まず背面の両端には、縦長のLEDライトバーが仕込まれている。カラーは赤のみで、点灯および点滅の切り替えが可能だ(点滅は手動で切り替えられる)。カラーバリエーションや派手さは欠けるものの、ゲーミングらしい演出を少しでも楽しみたい人は満足できるかもしれない。
また、背面の中央にあるVESAマウント規格用のネジ穴にも注目したい。付属のスタンドだけでなく、別売りのモニターアームや壁掛けが可能となっている。付属のスタンドでも十分だが、環境に合わせてディスプレーの設置方法をアレンジしてもいい。
次に、JN-i245G144Fのスタンドを見てみよう。台座は四角形タイプで、四辺には波形の模様が施されている。男の子が喜びそうなスタイリッシュなデザインといった印象を受けた。
スタンドの形状は製品によって異なるが、四角形タイプの台座のほうが安定しやすいと思っている。本機をテーブル上に設置した状態で軽く揺らしてみたが、多少ぐらつく程度で、本体が倒れることはなかった。激しい揺れが気になる人は、台座の裏に両面テープなどを貼っておくといいかもしれない。
なお、スタンド部分はチルト機能(前後の傾き)のみ対応している。昇降式多機能スタンドのような、本体の高さ調節やスイーベル(水平)、ピボット機能には対応していない。必要最低限の画角調整ができるぐらいだが、チルト機能があるだけでも十分だと感じられる。むしろ、ありがたい限りだ。
インターフェースは必要最低限
今度は、JN-i245G144Fのインターフェースを見てみよう。以下の画像を見ればわかるように、HDMI、DisplayPort、電源ポートの3種類のみだ。HDMIとDisplayPortはどれも144Hzに対応しているため、ゲーミングPCのみならず、120Hz対応の家庭用ゲーム機のお供にふさわしい。
必要十分の端子を備えている点はメリットと捉えてもいいが、逆にいえば端子の少なさがデメリットと言わざるを得ない。複数台の家庭用ゲームを一台のディスプレーに接続したい場合は、少々不便に感じるかもしれない。
映像入力端子の数が多ければなおよしだったが、1万4980円を実現させる以上、インターフェースについては「致し方ない」と妥協するしかなさそうだ。
OSDメニューのデザインが妙にカッコいい!
ボタン入力もしやすく、メニュー内容も申し分なし
最後に、JN-i245G144FのOSDメニューについて触れたい。
OSDメニューの操作用ボタンは、本体の右側にある底面に設置。5つのボタンは等間隔に並んでいて、入力しても誤操作が起きにくくなっている。そのうえ、手が届きやすい底面にボタンが設置されているところもいい。これまで多くのJAPANNEXT製品を触ってきたが、本機のボタンは押し心地がいいため比較的扱いやすいと感じた。
個人的に面白いと感じた点は、OSDメニューのデザインがかっこいいことだ。ゲーミング製品らしいデザインというか、男心をくすぐるデザインというか、妙に惹かれるものがある。まさか本機のOSDメニューにそそられるなんて思いもよらなかった。
本機のOSDメニューは、ゲームに特化したものがほとんどだ。ゲームをプレイするうえで事欠かないものばかりなので、利便性はかなり高いといえるだろう。
1.5万円を切る安さが最高に◎
144Hz&応答速度1msを備えるスペック&コスパモデル!
JN-i245G144Fは、144Hz&1msの優れたスペックと1万4980円の安さを兼ね備えたゲーミングディスプレーだ。一番の懸念は価格と品質の釣りあいだが、実際に試用してみた結果、品質についてはいい塩梅に感じた。
リフレッシュレートが高ければ高いほど価格も上昇する傾向にある。144Hz対応のディスプレーも高い部類に入るが、その中でもJN-i245G144Fは最安値を記録している(執筆時点)。「144Hz・1ms・フルHD・24.5型」のキーワードに該当するディスプレーを求めていて、2万円未満に抑えたい人は本機がおすすめだ。
物価高の状況でありながら、1万5000円未満の価格で144Hzのゲーミングディスプレーが買える。その驚きは、番組の途中で報じられる臨時ニュースに近い。そんなJN-i245G144Fは、コスパを求めるユーザーにとって理想の1台になり得るだろう。
■Amazon.co.jpで購入

コメント