一連の問題で、多くのスポンサーが離れることになったフジテレビ。7月に入り徐々にCM出稿が戻ってきたが、テレビ画面を注視していたかどうかが分かる視聴データを独自に取得するREVISIOでは、同局におけるCM放送中の視聴傾向を分析。男性コア層で高い「注視含有」の数値が出た。

「注視含有」とは、テレビがついている量に対して、画面を見ている量の含有を表す視聴の“質”に関する指標。5月1日6月30日の2カ月間のデータを見ると、フジテレビは個人全体11.0%でキー5局中最下位だが、男性18~24歳では3.1%で1位、男性35~44歳では6.3%で2位、女性35~44歳でも8.7%で2位となった。

他局に比較して男性コア層の高い時間帯の一つが、平日昼帯。生放送バラエティ番組『ぽかぽか』が放送されている時間帯の男性18~24歳の数値を見ると、月曜=12時台2.7%・13時台1.7%、火曜=12時台0.6%・13時台5.2%、水曜=12時台5.2%・13時台1.2%、木曜=12時台4.7%・13時台6.0%、金曜=12時台2.4%・13時台2.6%をマークしている。

同時間帯で情報バラエティ番組『ヒルナンデス!』を放送している日本テレビの数値は、月曜=12時台2.4%・13時台1.7%、火曜=12時台3.4%・13時台3.6%、水曜=12時台2.6%・13時台1.6%、木曜=12時台4.7%・13時台1.5%、金曜=12時台4.1%・13時台2.0%。

この時間帯で情報番組を放送しているテレビ朝日やTBSでは、概ね1%を割る数値となっており、バラエティ色の強い番組のほうが高い傾向にあるようだ。

REVISIOは、視聴率調査などを行うビデオリサーチと、6月20日に資本業務提携契約を締結し、ビデオリサーチ取締役上席執行役員の尾関光司氏がアドバイザーに就任した。

この提携により、「両社が保有する独自性の高いデータを組み合わせ、生活者のメディア視聴をより深く理解し、広告主やメディア企業に対して、より効果的なデータソリューションの提供に向けて協業してまいります」としている。

REVISIO 独自開発した人体認識センサー搭載の調査機器を一般家庭のテレビに設置し、「テレビの前にいる人は誰で、その人が画面をきちんと見ているか」がわかる視聴データを取得。広告主・広告会社・放送局など国内累計200社以上のクライアントに視聴分析サービスを提供している。本記事で使用した指標「注目度」は、テレビの前にいる人のうち、画面に視線を向けていた人の割合を表したもので、シーンにくぎづけになっている度合いを示す。 この著者の記事一覧はこちら
(REVISIO)

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