
この記事をまとめると
■ボディコーティングは高額ながら効果を持続させる手段として人気が高い
■効果持続のための重ね塗りは施工方法やタイミングを誤ると逆効果になることも
■確実な仕上がりを求めるならプロに依頼して適切なメンテナンスを行うべきだ
高価なボディコーティングを少しでも長もちさせたければ
いまや、クルマの購入する際のセットオプションにもなるほどメジャーになった「ボディコーティング」。コーティングに使用する液剤の性能も日々進化しており、ポリマー、ガラス系、セラミックコーティングなど、予算やクルマの保管環境や乗りかたに応じてさまざまな種類があります。
ボディコーティングを施工すると、安くても数万円、高いものになると数十万円という商品も少なくありません。せっかく大枚をはたいたボディコーティング、少しでも長く効果を持続させたい! コーティングの液剤を2度塗りしたらどうなる!? はたして「二重施工」は効果があるのでしょうか。
■コーティングの液剤はただ重ね塗りすればいいというものではない
ボディコーティングを施工後、皮膜が硬化するまでにはある程度の時間が必要です。たとえばガラスコーティングの場合、液剤の種類や外気温にもよりますが、ある程度まで硬化するのに1日〜数日の時間を要します。完全に硬化するまで1カ月という場合も。
もし素人が施工するなら、取扱説明書をしっかりと読み込んでから作業するようにしましょう。また、種類の異なる液剤を施工しても重ね塗りの効果が得られないことがあります。必ず同じ液剤を施工するようにしましょう。
■効果的なコーティングの重ね塗りとは?
たとえば「ガラスコーティングの施工後、24〜48時間以内に2層目を塗る」など、コーティングの液剤を発売しているメーカーが推奨する方法で重ね塗りすることで効果が得られます。具体的には「膜厚が増す(コーティング層が厚くなる)」「艶が増す」「皮膜の耐久性が上がる」などです。
また、「2層コート」「3層コート」が売り文句の製品は重ね塗りが前提の液剤なので、メーカーが推奨する方法に従って施工するようにしてください。勝手に解釈して本来の効果が得られないといったことがないよう、取扱説明書の確認は必須です。
下手な施工をするならプロに依頼するのがベター
■素人作業は「割り切り」が必要
結論として、プロが施工したコーティングの皮膜のうえに、よかれと思って素人がコーティングの液剤を買ってきて独断での施工を行うのはやめておいたほうがよさそうです。コーティング液を塗る前の下地処理を行うにしても、埃をはじめとするさまざまな不純物が舞っている屋外で施工した時点でアウトです。
また、屋内で作業できたとしても、素人がバフ掛けをしている時点で、せっかくのコーティング皮膜を削ってしまいかねません。それであれば、洗車をしたあとにボディカバーを被せて保管したほうが効果的です。
■コーティングはプロに依頼すべき?
さまざまな考えかたがあると思いますが、「それ相応の仕上がり」を期待するのであれば、その道のプロに依頼するのが確実です。作業環境や用途に応じた道具、最新のコーティングの液剤、そしてなにより、素人とは施工者の技術レベルが桁違いです。
そのうち、「AIがクルマの塗装の状態を判断して全自動でコーティングを施工する」なんて時代が訪れるかもしれませんが、職人の感覚や経験がモノをいう世界でもあります。その道のプロの施工であれば安心して任せられますが、重ね塗りの費用や引き受けてくれるかも含め、事前に確認したほうがよさそうです。
■結論:コーティングの重ね塗りはアリorナシ?
どのタイミングでコーティングの重ね塗りをするかにもよりますが、最近は「ボディコーティングにも定期的なメンテナンスが必要である」という認識がずいぶんと浸透してきたように思います。
素人施工ではすべてが勘に頼ることになりますが、その道のプロであれば、1カ1月なのか半年なのか、それとも1年おきなのか、予算に応じてベストなタイミングを提案してくれます。つまり、当てずっぽうに重ね塗りはナシですが、適切なタイミングと下地処理を行ったうえでの重ね塗りはアリではないでしょうか。

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