
<大相撲七月場所>◇十一日目◇23日◇愛知・名古屋 IGアリーナ
実力派力士が土俵上で突如の失速。アクシデントが発生したかのように膝から崩れ落ちるシーンに「何が起きた?」「どうした?」など心配の声が多数寄せられた。さらに決まり手が発表されると「初めて見た」「そんなのあるんだ」という驚きの声も上がった。
それは前頭三枚目・阿武剋(阿武松)と前頭六枚目・尊富士(伊勢ヶ濱)の取組での一幕。尊富士は昨年の春場所で110年ぶりの新入幕優勝を飾った力士。一方、歴史的偉業の代償として右足首の怪我を負ってしまった。その後も故障に悩まされており、先場所は6勝9敗と負け越しを経験してしまった。
ここ最近どこかピリッとしない印象の尊富士。今場所も六日目、前頭八枚目・佐田の海(境川)との取組で、右上腕付近を気にする場面があった。
そんな中で迎えた、十一日目の阿武剋との取組。尊富士は積極的に張って前へと出ていくが、引いたところで左膝から崩れ落ちてしまい、その瞬間、館内は騒然とした。決まり手は「つきひざ」。日本相撲協会の公式ホームページによると発生確率は0.1%という珍しい決まり手だ。
この取組を受け、解説の元前頭・豊山は「やっぱり上腕あたりが使えないとこういう風になってしまうんですね」と指摘。元NHK大相撲中継の実況でお馴染みの藤井康生アナウンサーも「やはり腕もかなり重要なんですね」と話した。
それから決まり手の発表があると、藤井アナは「82の決まり手以外の5つの勝負結果『勇み足・腰砕け・つき手・つきひざ・踏み出し』というのがあります。最近幕内の相撲だと去年の3月場所、御嶽海と若隆景の相撲で動きの中で膝をついてしまうことがありました。それ以来です」と説明。この光景を目の当たりにしていた視聴者は「初めて見た」「そんなのあるんだ」という驚きの声を上げていた。
(ABEMA/大相撲チャンネル)

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