セコムは7月23日、「日本人の不安に関する意識調査」の結果を発表した。調査は2025年6月13日6月16日、全国の20歳以上、70歳未満の男女500人を対象にインターネットで行われた。
○最近3年間の犯罪件数「増えていると思う」は86%

最近3年間の犯罪件数について「増えていると思う」という人は全体の86.0%(「増えていると思う」(47.8%)「どちらかといえば増えていると思う」(38.2%)の合計)になった。

さらに、今後の治安や犯罪に関して、「悪化すると思う」と回答した人は88.4%(「悪化すると思う」(34.8%)「どちらかといえば悪化すると思う」(53.6%)の合計)にも上り、2012年の調査開始から過去最高を更新したほか、4年連続で増加した(2024年76.8%、2023年76.0%、2022年71.0%)。

○不安を感じた事件・事故

最近1年間で不安を感じた事件・事故のトップ3は、1位「あおり運転や逆走などの交通トラブル」(34.0%)、2位「闇バイトによる強盗」(33.8%)、3位「水道管など社会インフラの老朽化」(27.8%)だった。共に3割超の「あおり運転や逆走などの交通トラブル」「闇バイトによる強盗」は、2024年に1位だった「フィッシング詐欺」(26.4%)を上回り、体感治安が悪化する要因の1つになったとみてとれる。

なお、闇バイトによる強盗事件をきっかけに認知が広がった「トクリュウ」(匿名・流動型犯罪グループの略)という言葉について、「知らない」と回答した人は65.0%に上った。

体感治安が悪化する一方、犯罪被害にあわないために日常的に防犯対策を講じているか聞くと、63.8%が「防犯対策をしていない」と回答し、その理由は1位「具体的な対策方法が分からないから」(36.7%)、2位「費用がかかるから」(20.4%)、3位「今まで危険を感じたことがないから」(16.6%)という結果になった。

○長期不在時、家の防犯に不安を感じている人は5割超

長期の帰省や旅行で家を無人にするときに家の防犯に不安があるか聞いたところ、全体の53.8%は「不安がある」と答えた。具体的な不安の内容は、「鍵の閉め忘れ」が66.9%で最も多いことが分かった。

また、在宅時、家の防犯に不安があるか聞いたところ、43.4%は「不安がある」と答えた。具体的な不安の内容は、「突然の来訪者」(71.9%)が最も多く、次いで「知らない番号からの電話」(56.2%)となった。

さらに全体で今後、自宅で導入したい防犯グッズは、 1位が「監視カメラ」(34.2%)、2位は同数で「窓ガラスの防犯フィルムや防犯ガラス」「モニター付インターホン」(23.6%)だった。

○夏休みは「走るカレー」で長期のお出かけも安全・安心に

同社が考案した、長期不在時に実施しておきたい防犯対策をまとめた「走るカレー」を紹介する。

【は】いたつぶつ(配達物)を止めておく
ポストに新聞や郵便物などの配達物がたまっていると不在だとわかってしまうため、新聞は配達を止め、郵便物は不在留め置きの手続きを取ることが推奨される。

【し】ょうめい(照明)のタイマー設定で在宅を装う
夜間はタイマーなどで照明をつけて在宅を装ったり、門扉を常夜灯にすることも人の気配を感じさせることができるので効果的といえる。

【る】すばんでんわ(留守番電話)の応答は「在宅中」またはスマホ転送
固定電話に電話をかけ、留守かどうかを確認する空き巣もいる。留守番電話の応答メッセージは「〇日まで留守にします」ではなく「ただいま手が離せません」などの内容にするか、自身のスマホに転送する設定にするのが望ましい。

【か】ぎ(鍵)をきちんと掛ける。1ドア2ロック/窓にも補助錠を
防犯の基本だが、ドアの鍵は確実に掛けることが大切。1ドア2ロックにすることで侵入に時間がかかり、犯行をあきらめさせることにつながる。窓は上部に補助錠を。防犯ガラス・防犯フィルムにしておけばなお安心となる。

【れ】んらく(連絡)を親しい隣近所、近くの親族などに
非常事態が起きた時に対応が後手に回ってしまう可能性もあるので、親しい隣近所、近くに住んでいる親族の人などに、不在期間や自身の連絡先を事前に連絡しておくのが望ましい。

【え】すえぬえす(SNS)はすべて事後投稿
空き巣狙いがターゲットを求めてSNSを検索するケースもある。旅行先からリアルタイムで投稿をするのは不在を悟られるため、帰宅してから投稿を。
Yumi's life)

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