●いきなりの電撃結婚で一気に関心集める
視聴データを独自に取得・分析するREVISIOでは、テレビ画面に視線を向けていた人の割合がわかる「注目度」の週間番組ランキング(7月14日~20日)をまとめた。

○スポーツ中継の好調ぶりが際立つ

この週のランキングは、新ドラマ『しあわせな結婚』(テレビ朝日)が個人全体で69.7%を獲得して1位に輝くなど、夏ドラマクールの本格化が印象的だった。

また前週の女子に引き続き『バレーボールネーションズリーグ男子』(TBS)も、個人全体とコア視聴層ともに5位と6位を獲得した。千葉大会での日本代表の活躍、特にアメリカとの決勝ラウンド進出をかけた戦いが多くの視聴者を魅了している。男女ともに進出した決勝ラウンドでも熱い戦いが期待される。

他にも『東アジアE-1サッカー選手権・男子日本×韓国』(フジテレビ)が個人全体10位にランクインし、日本が韓国を1-0で下して連覇を達成した歴史的勝利が注目を集めるなど、スポーツ中継の好調ぶりも際立つ結果となっている。

○物語の核心は妻が抱える「大きな秘密」

個人全体で1位の注目度を獲得した『しあわせな結婚』は、脚本・大石静氏と主演・阿部サダヲの最強タッグによるテレビ朝日の新木曜ドラマ。50年間独身主義を貫いてきたスター弁護士が電撃結婚するという、いきなりの展開で、初回から視聴者の関心を一気に集めた。

第1話では、人気弁護士の原田幸太郎(阿部)が討論番組の収録中に倒れ、病院で孤独感に襲われる場面から物語が始まる。偶然エレベーターで出会った美術教師・鈴木ネルラ(松たか子)との運命的な出会いが訪れ、まさかの電撃結婚へと発展していく過程が丁寧に描かれた。

特に印象的だったのは、ネルラの家族が住むマンションでの新婚生活の描写。父・寛(段田安則)、弟・レオ(板垣李光人)、叔父・考(岡部たかし)らとの週1回の食事シーンでは、元来「ひとり好き」な幸太郎が家族の温かさに戸惑いながらも少しずつなじんでいく様子が繊細に表現されている。

しかし物語の核心は、妻が抱える「大きな秘密」だ。平凡だと思っていた結婚生活が実は大きな秘密に満ちていることが示唆され、“マリッジ・サスペンス”としての今後の展開への期待が高まった。阿部サダヲと松たか子の絶妙な演技のバランスが話題となり、夫が妻の秘密を知ってもなお愛し続けることができるのかという根本的なテーマが視聴者の心を捉えている。

●『水ダウ』過酷な条件下でのサバイバル能力に注目
コア視聴層で2位、個人全体で4位の高い注目度を記録した『水曜日のダウンタウン』(TBS)は、今回も視聴者を驚がくさせる企画で話題を集めた。プレゼンターのFUJIWARAが進行する「無人島で太ることも可能説 後編」では、前回に続く24時間の無人島体重増加対決が繰り広げられた。

この企画は負け残りシステムで行われ、前回マユリカに敗れて島に残ったきしたかのの前に、新たな敵としてレインボーが登場。2回戦では両者がそれぞれ異なる戦略で挑み、レインボーは野草などの食材探しに専念し、きしたかのは水の確保と釣りによる魚の調達を重視する作戦を展開した。

24時間という限られた時間の中で、両コンビは無人島にある食材を駆使して様々な料理を作り上げていく。レインボーは野草を活用した創作料理を数多く完成させ、一方のきしたかのは釣った魚を中心とした料理で対抗するなど、それぞれの持ち味を生かした展開となった。

勝負の行方とともに注目されたのは、過酷な条件下での両者のサバイバル能力だ。

また番組では「カニ急に部屋に現れたら扱いは高級食材じゃなくてデカい虫説」という新たな検証企画も放送され、日常では考えられないシチュエーションでの人間の反応が検証された。無人島企画の壮絶な展開と併せて、多くの視聴者の注目を集める内容となっている。

REVISIO 独自開発した人体認識センサー搭載の調査機器を一般家庭のテレビに設置し、「テレビの前にいる人は誰で、その人が画面をきちんと見ているか」がわかる視聴データを取得。広告主・広告会社・放送局など国内累計200社以上のクライアントに視聴分析サービスを提供している。本記事で使用した指標「注目度」は、テレビの前にいる人のうち、画面に視線を向けていた人の割合を表したもので、シーンにくぎづけになっている度合いを示す。 この著者の記事一覧はこちら
(REVISIO)

画像提供:マイナビニュース