
「こんな家紋は初めて見た」
2025年7月17日、X上に、このようなコメントを添えて画像を投稿をしたのは、大阪府大阪市でリサイクル着物を販売している『呉服の老舗きくや』の店長(@gofukunokikuya)さん。
卸業者から仕入れた着物の中に、初めて見る家紋があり、驚いたといいます。
店長さんは、植垣米菓株式会社の販売するお菓子にちなみ、「『鶯(うぐいす)ボール』紋と名付けたい」と思ったのだとか。
『鶯ボール』は、油で揚げたことで茶色になった小麦粉部分と、もち米で作った白い餅部分のコントラストが特徴的な、かりんとう風味の米菓子です。
そんなお菓子に似ているとは、一体どういうことなのでしょうか。店長さんが実際に見つけた家紋が、こちらです!
写っていたのは、丸い模様が3つ描かれた、かわいらしい家紋!
丸の描かれ方が、ちょうど『鶯ボール』の、茶色と白色の分かれ方によく似ているといいます。
確かに、コロっとした愛らしい見た目は、一般的な家紋とは違うように見えますね。
この家紋、実は…?
店長さんの投稿に、家紋の正体を知る人たちから、このようなコメントが送られてきました。
「この紋は、三千家にゆかりのある『ツボツボ紋』です」
三千家とは、茶道における3つの流派である、表千家、裏千家、武者小路千家の総称。
稽古を積み、家元から名前を与えられると、着物にこの『ツボツボ紋』をいれることができるのです。

※写真はイメージ
三千家それぞれで模様の配置が異なっているため、知る人が見れば、どの流派なのかが分かるのだとか!
店長さんが見つけたのは、裏千家の家紋だったようです。
『ツボツボ紋』を知る人たちとのやりとりを通じて、店長さんは「着物を取り巻くさまざまな文化となると、まだまだ勉強不足だと痛感しました…」と語りました。
学びの多い投稿に、このような声が寄せられています。
・『鶯ボール』紋も、かわいい呼び方ですね。
・初めて知りました!調べてみると面白いですね。
・茶道を習っていると、割とお目にかかります。
・『ツボ紋』ではなく、『ツボツボ紋』という名前なのが、かわいいです。
由緒正しい家紋とはいえ、見た目がかわいらしい『ツボツボ紋』。おしゃれな模様だと思い、手に取る人もいるのではないでしょうか。
茶道の経験がなくても、身に付けていたら、名のある茶人と勘違いされるかもしれませんね!
[文・構成/grape編集部]

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