
この記事をまとめると
■宮城県にて「SUPER GT EXPERIENCE サーキットに行こう‼」を開催
■スーパーオートバックス・仙台泉加茂に松田次生選手と大津弘樹選手が訪れた
■スポーツランドSUGOの魅力やレーサーからレース中の裏話も披露された
東北のSUPER GTファンがスーパーオートバックスに駆けつけた
日本一の盛り上がりを見せるSUPER GT。そのなかでもファンの注目度がかなり高いサーキットがある。それが、宮城県にあるスポーツランドSUGOでのレースだ。
2025年は第6戦に設定されているのだが、なぜこのスポーツランドSUGOでのレースが注目されているのかというと、このコース自体がやや狭めのサーキットであるので、かなりテクニカルで見ている人たちが手に汗握る展開になりがちという点と、なんといっても”魔物が棲む”と言われるほど、毎戦なにかしら起こるのが、ここの醍醐味だ(チームとしては笑いごとではないが……)。
そんな第6戦開催まで残り2カ月ほどとなった7月12〜13日、宮城県のスーパーオートバックス・仙台泉加茂にて、「SUPER GT EXPERIENCE サーキットに行こう‼」なるスペシャルイベントが2日間にわたって開催された。
12日は、現在24号車のKONDO RACINGより参戦する、松田次生選手がスペシャルゲストとして登場。松田選手は、2000年にSUPER GTへスポット参戦し、2001年からはNAKAJIMA RACINGからフル参戦。以降、TEAM IMPULを経たのちに、NISMOのエース番号を背負う23号車を操り、2度のシリーズチャンピオンを経験してるという、まさにSUPER GTの顔とも呼べるひとり。
特設会場のテント内にある座席を埋め尽くすほどのファンが訪れた会場では、スペシャルトークショーが開かれた。
松田選手は、「仙台は、スポーツランドSUGOが近くにあるので、じつはよく来るんですよ」と、宮城県を頻繁に訪れるというトークからスタート。会場内のファンのほとんどは東北エリアからの人たちであったが、なんと東海地方から駆けつけたファンもいた!
トークショーでは、「平成の曲、それこそB’zとかあゆ(浜崎あゆみ)をよく聞くんですが、相棒の名取鉄平選手はこのへん全然知らないみたいで……(笑)。彼は僕が全然知らないラップばかり聴いてるんで、サーキットに行く道中の車内で勉強してます。ちなみに名取選手、『TEPPEI』ってアーティスト名で『Vision』という曲を出してるんでみなさん聴いてくださいね! アーティストの血が騒いだのか、近藤監督も注目してるんで!」と語り、ファンからの注目と笑いを誘った。
そのほかにも、「SUGOはこの間、コースの改修があったので、今度のレースはレコードレベルのタイムが出るかもしれないですね。じつは僕、SUGOでだけGTは勝ってないんですよ! なのでそろそろ勝ちたいですね……」と、スポーツランドSUGOに対する想いも語った。
そんな松田選手、トークショーでは駆けつけたファンからの質問にも答える時間を設け、会場からは次々と質問が飛んだ。
ファンからの、「かなりのGT-Rファンだと思いますが、どれに1番愛着がありますか?」という質問に対しては、「ご存知のように、僕はほとんどの歴代GT-Rを持ってるんですけど、1番は最初に100万円くらいで買った赤い33ですね。20万キロ以上走ってますが、とにかく壊れまくったので、苦楽をともにした相棒です!」と答える。ちなみに松田選手、GT-Rのほかにもさまざまなクルマを持っているようで、なんと17台もあるとか!? 会場はこの衝撃発言の方に驚いていた様子。
このほかに、「いままで乗ってきたGTカーの思い出をお願いします」という質問には、「デビューはLARKマクラーレンF1GTRだったんですけど、あれはシートが真ん中で乗り降りがキツくて……。時間短縮のために『クールスーツなしでいけ!』なんて言われて地獄でしたよ(笑)。けど、エンジンはいまでも覚えてるくらい振動がなくてそこは快適でしたね。さすがBMWのV12だなって。NSXはフロントタイヤに熱が入らなくて大変でしたが、ストレートはめっちゃ速かったっすね。GT-Rは2008年モデルが1番だったかなぁ。いまのZはコーナーが難しくて、ダウンフォースが小さいのがネックです」と、興味深い返答が。
松田選手は、「長年のパートナーだったミシュランが撤退するとなった際、引退の2文字がよぎりました。ミシュランのタイヤをロニーと一緒に開発し続けて良くして、チャンピオンまで辿り着いたときのように、24号車のヨコハマタイヤも名取くんと一緒に作り上げて、チャンピオン取りたいですね。ちなみに今度の富士(第4戦)は、僕のGT200戦目なんですよ!」と、今後の展望についてもファンたちに向けて語った。
最後に筆者からも質問をしてみた。
まず「松田選手にとってSUGOの魅力とは?」と尋ねると、「ここは2025年で50周年ということもあって、オールドサーキットで攻めがいがあるんだよね。だから走ってて楽しいです。最終コーナーなんてのはお気に入りの場所ですね。けど、1発でキメないと誤魔化しが利かないのでそこは要注意です」
「SUGOの思い出はありますか?」という問いに対しては、「SUGOは勝ててないんですよね。いままでウエイトハンデがキツかったこともあって、苦戦続きでした。なので、苦しい思い出が多いです(笑)。SUPER GT以外であれば、2008年のフォーミュラニッポンでの優勝ですね。ちなみに、SUGOで勝てば全サーキットで優勝経験になるので第6戦、頑張ります!」
と、さまざまな思い出を語ってくれた。
その後の会場では、松田選手の記念撮影会やサイン会なども開催され、”松田次生タオル”を持参するファンも見受けられるほど大熱狂っぷりであった。
また、会場内ではSUPER GT関連のグッズなども販売されており、普段はレースなどでしか買えないアイテムや、SUPER GTのモデルカーなども置かれており、そちらも大盛況。本イベント会場限定で「サーキットに行こうTシャツ」や「Rd.6 SUGO大会エンブレムアイテム」の販売も人気で、アイテムによっては完売してしまったほど。ちなみに、8月からファン待望(!?)の新作公式グッズも出るそうなのでそちらもお見逃しなく!
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ARTAのドライバーもスーパーオートバックスに駆けつけた
翌13日は、ARTAの16号車のドライバー、大津弘樹選手が会場にやってきた。
SUPER GTにARTAアリとも言っても過言ではないほどの大人気チーム。ちなみにARTAとは、「AUTOBACS RACING TEAM AGURI」の略で、1997年に設立されたプロジェクトと、レーシングチームだ。チーム代表を務めるのは日本を代表するレーシングドライバー、鈴木亜久里さん。エグゼクティブ・アドバイザーには、現役時代に同チームでも活躍した土屋圭市さんが就くというまさにドリームチーム。
大津選手はその超名門チームのドライバーを務めるだけあって、この日も会場は大賑わい! ちなみに大津選手、「SUPER GT EXPERIENCE サーキットに行こう‼」には3年連続で参加しているお馴染みの選手で、前回と前々回は福岡のイベントに訪れているとのこと。
なお、大津選手の回は毎回「子どもが多い!?」と語るのは司会の結城みいさん。大津選手は「そうですか!?」と驚く様子も。
大津選手にとってスポーツランドSUGOは、子どもの頃にカートコースを走っていたこともあってか、思い出の場所とのことで、「優勝目前で後ろから当てられて、スピンして優勝を逃すという悔しい思いをした場所でもありましたね。フルコースではF3で走ってたころ、いままでパッとしなかったのにも関わらず、ここSUGOでは乗れてて、2戦中2戦ともポールポジション、1戦は優勝という結果を残し、いまの立ち位置まで上がってこられた思い出の場所でしたね」と語る。
さらに続けて、「SUGOは狭いので、GT300と絡むと難しいですね。どこで抜いてもリスクだらけですし。ただ、GT300の方が抜くも抜かないもわりと融通が利くので、GT500より走りやすいかもしれないです。あとGT300のクルマは、ウインカーのスイッチが手元にない場合があるので、操作が大変な車両もあります」
そのほかにも、「ドライバー同士でクルマに求めるセッティングが違うので、そこの合わせ方が大変ですね。ほんとコンマ5mm、1mm単位の世界なので……(笑)。いまのところ、相方の蓮(佐藤 蓮選手のこと)との意見の相違はそうないですけどね。あと、タイヤ選びも気温に左右されるので1カ月前から予測してたりします。ちなみにSUGOは僕がめちゃめちゃ好きなコースなのと、ルール上、僕らはウエイトがないので勝ちに行きたいです」と、SUGOの特性やマシンの裏話などを話してくれた。
この日も会場のファンからの質問コーナーがあり、会場からは、「亜久里さん(ARTA総監督 鈴木亜久里)ってどんな人ですか?」という質問に対して、「元ドライバーということもあって、僕らのことをよく考えてくれていて、とてもいい人ですよ。プライベートでご飯もよく行きますしね」という返答や、「同じチームの8号車との関係性は?」との質問に対し、「バチバチに走ってても、『よくあそこで抑えたな!』と、土屋さんから褒められることも多いですね。まぁぶつかってないからですが(笑)。松下選手や野尻選手とも仲良いですよ」と、チーム事情についても語ってくれた。
ちなみに、第4戦となる富士は、史上初の土日で3連戦というスプリントレースとなる。大津選手は、「土曜は300と500の混走。なので、いつものレースの1スティント目で勝負が決まる感じですかね。2日目はGT500とGT300がそれぞれ走ります。もう今から楽しみですね。目指すのはもちろん優勝ですよ!」と、次戦への意気込みも語る。そんな大津選手は、8月2日(土)のRace1を担当することが7月21日に発表された。
大津選手は、「SUGOでのオススメ観戦スポットは、もし入れる場所であれば、最終コーナーの外側にちょっといいポイント……マシンが上り始めるあたりなんですが、そこがGT500だと火花を出しまくって走り抜けるので迫力が凄いと思いますよ!」と、これから訪れる人へのオススメスの場所も紹介してくれた。
最後に大津選手にも、筆者からいくつか質問もしてみた。
まず、「SUGOで思い出に残ってるレースはありますか?」という質問。これに対し大津選手は、「2018年にDrago CORSEから出たレースですね。このときGT初年度で、このレースは3ワイドでチェッカーを受け、1000分の何秒で4位だったのが悔しすぎて……(笑)」
また、「SUGOはどんなコースですか?」という質問には、「かなりテクニカルで、ラインが1本しかないみたいな場所も多いです。SPコーナーなどがそうですね。けれども、ここで走りが決まると鈴鹿と同等レベルに気分がいいです。コースが狭いので度胸が必要ですよ!」と、SUGOに対する想いを語った。第6戦の16号車にも要注目だ。
SUGOの女神が魅力を語る
なお、両日ともにスポーツランドSUGOにてSUGO OFFICIAL NAVIGATORを務める鈴木ゆめさん(写真左)と永野由依さん(写真右)も会場に駆けつけ、第6戦の前売り券やスポーツランドSUGOのアピールを、トークショー内で行った。
両名には、それぞれSUGOの魅力などについてうかがった。
ナビゲーター歴2年目の鈴木ゆめさんは、「スポーツランドSUGOは高速のスマートICが近く、立地が凄くいいのがメリットですね。それと、レストランから見えるパノラマビューは、オススメの観戦スポットです!」と語る。
今年からナビゲーターを務める永野由依さんは、「初めてSUGOに来る人は1コーナーが迫力もあって見やすいのでオススメです! 私たち、XやインスタグラムなどのSNSでSUGOの魅力をいっぱい発信してるのでぜひ見てみてください!」とアピール。
ちなみにナビゲーターの永野さん。子どものころに脇阪寿一選手の走りを見たのがキッカケでモータースポーツやクルマの世界に興味を持ったそう。それを裏付けるかの如く、自動車教習所の元教官だったという一面も! いまはスバルBRZを買うために貯金中なんだそう。
鈴木さんは、まだ大学生で免許こそあるものの、ほぼ運転したことがないそう。「私がクルマを持ってる光景がイメージできない!」とのことで、永野さんは、「買えばなんとかなるよ!」とひと言。クルマにどハマりする日が来るかもしれない。
なお、永野さんは晴れ女、鈴木さんは雨女とのことで、12日のイベントはその中間(!?)の曇りであった。レース当日の天気や如何に!?
2日間のイベント中は、大会フォトポイントにて写真撮影を楽しむ来場者の姿も多く見られた。ちなみに、このフォトポイントは、現在スポーツランドSUGO内のSUGO CAFÉ横に移設されており、大会当日まで設置されるのでお見逃しなく!
そのほかにも、会場内にあるスポーツランドSUGOカウンターにてチケット販売を実施した。チケット購入者へは非売品となる、スポーツランドSUGO開業50周年を記念したキーホルダーのプレゼントや、 Rd.6 SUGOのポスターのプレゼントも行っており、こちらも大賑わいであった
インフォメーションカウンターではハッシュタグキャンペーンをなども行い、参加者へステッカーをプレゼントしたり、Rd.6 SUGO大会うちわを配布していた。ちなみにこのうちわ、キャンペーン期間中にSUGO CAFÉに持参すると100円割引クーポンとして利用できる点も見逃せない(キャンペーン期間:2025年7月12日~9月30日)。
今回のイベントの会場となったスーパーオートバックス・仙台泉加茂では、今回の「SUPER GT EXPERIENCE サーキットに行こう‼」以外にもさまざまなイベントを開催している。
店長を務める三浦さんは、「当店はスーパーオートバックスですが、ほかのスーパーオートバックスと違って比較的一般ユーザー寄りな店作りを目指しています。とくにイベントを多めに開催しており、子どもが職業体験できる「こどもばっくす」というイベントは毎回好評ですよ」とこれまでの活動を教えてくれた。
さらに「それと、当店は専門のカーケア部門があるので、愛車のコーティングは得意分野です! オープンして19年間、皆さまに支えて頂いているので、お近くの人はぜひお立ち寄りください!」と、お店のアピールをしてくれた。
スーパーオートバックス・仙台泉加茂
さて、そんな第6戦SUGOを約2カ月控えている7月後半。スポーツランドSUGOやSUPER GTサポーターズクラブでは、7月26日(土)10:00より09月20日(土)・ 21日(日)の予選、決勝の前売り券販売がスタートし、好評販売中だ。スポーツランドSUGOという大人気なレースが故に、数量限定のスペシャルチケットなどの一部は、完売も珍しくない。気になる人は早めに購入が吉。
松田選手と大津選手が口を揃えて、「攻め甲斐がある面白いコース」と語るスポーツランドSUGOでの激闘に期待したい。
Round6 SUGO 大会開催概要
大会名称:2025 AUTOBACS SUPER GT Round6 SUGO GT 300km RACE
開催日:2025年9月20日(土)・21日(日)
スポーツランドSUGOの詳細はこちら
2025 AUTOBACS SUPER GT Round6 SUGO GT 300km RACE チケット販売情報
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