
特殊詐欺の被害が激増中!
ASCII.jpのYouTubeチャンネル特番からスピンアウトした「思わずヒヤッと/ホッとした、ネットにまつわる怖い話」を紹介する連載第51回。
今回は「特殊詐欺のヒヤリを大人の『いかのおすし』で減らそう」というお話をお届けします。
今回のヒヤリ案件は、最近大流行中の「自動音声詐欺」と「フィッシング詐欺」についての投稿です。
自動音声詐欺はその名の通り、自動音声を悪用した詐欺行為。かかってきた電話に出てみると、自動音声で「先月の○○料金が未納です」とか「携帯電話が2時間後に使えなくなります」というような案内が流れ、「おや?」と思ってメッセージに誘導されるがままボタンを押してしまうと、詐欺師との直接通話に切り替わり、個人情報を聞き出されてしまったり、ストレートに金銭を要求されてしまったりするというもの。
フィッシング詐欺についてはもはや言わずもがなでしょう。メールやSMSを使い、金融機関などの公式に似せたニセWebサイトに誘導して個人情報を盗み出そうとする詐欺です。最近ですと証券会社を装ったフィッシングメールが大量に送られてくる傾向にあります。
自動音声詐欺対策としては、投稿者さんのようにまずは留守番電話に設定しておいて、見慣れない電話番号からの着信をいったん無視しておくことが肝要です。また、これも投稿者さんが対策しているようですが、携帯料金や電気料金などは銀行引き落としやクレジットカード払いにしておくことも重要です。
落ち着いて留守電に残された内容を吟味して、支払い忘れがあると言われたら、銀行口座やクレジットカードの支払い履歴を確認すればいいのです。
しかしそれでも、自動音声詐欺やフィッシング詐欺の被害は拡大しています。警察庁の2025年7月2日の発表によれば、2025年1~5月累計の特殊詐欺認知件数は1万905件(前年同年比3501件増)、被害額は492億4000万円(同307億6000万円増)と、ゆゆしき事態です。
ご自分が特殊詐欺に騙されないのはもちろん、遠方の親類や高齢のご両親にはぜひ注意喚起していただきたいものです。ただ、なかなか難しいのも事実でしょう。
「いかのおすし」で詐欺を回避!?
こういった状況を受けて、鹿児島県警が提案したのが「大人の『いかのおすし』」です。
子ども版の「いかのおすし(知らない人について『いか』ない、知らない人の車に『の』らない、危険を感じたら『おお』きな声を出す、危険を感じたらその場から『す』ぐに逃げる、何かあったら大人に『し』らせる)」をご存じの人も少なくないでしょうが、「大人版」は以下の通りです。
い:相手の言いなりのままATMには「行(い)」かない
か:相手に言われて電子マネーは「買(か)」わない
の:うまい話には絶対に「乗(の)」らない
お:怪しいサイトのURLを「押(お)」さない
すし:おかしいと思ったら家族や警察に「す」ぐに「知(し)」らせる
特殊詐欺の疑いがあるときはもちろんのこと、特殊詐欺かどうかの判別が難しい場合にもこの大人版「いかのおすし」を思い出すことを心掛けたいものです。親戚や両親にもぜひ伝えて、拡大し続ける特殊詐欺の被害を未然に防ぐ一助にしてください。
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この連載では、アスキーのYouTubeチャンネル特番「ネットでヒヤッとした話~アスキー×マカフィー」からスピンアウトした、「思わずヒヤッとした、ネットにまつわる怖い話」を紹介しています。
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