
軽商用EV『N-VAN e:』に続く軽EV第2弾
7月28日、ホンダは今秋に発売を予定している軽乗用EV(電気自動車)、『ホンダN-ONE e:』(エヌワン・イー)に関する情報をホームページで先行公開した。
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N-ONE e:は、昨年10月に発売された軽商用EV『N-VAN e:』(エヌバン・イー)に続く、ホンダの軽EVの第2弾となる。現在公開されているのは内外観デザインと簡単なグレード情報だけで、パワートレーンを含めたスペックや装備などの詳細は発表されていない。
グランドコンセプトは『e:Daily Partner』(イーデイリー・パートナー)。簡単にいえば、何気ない毎日をイキイキと活発にしてくれるクルマを目指している。
現在、N-ONE(エンジン車)のユーザーは40〜50歳代がメインターゲットで、20歳代がサブターゲット。それはつまり、子離れ層がメインで、独身者がサブとなる。女性ユーザーの比率も高い。
こうしたターゲットユーザーはコロナ禍以降、プライベートの活動(自分時間)を大切にしながら、コスパやタイパも重視し、シンプルなモノ選びをする人が増えてきた。
そこで、そんなユーザーに合ったN-ONEにEVの価値、例えばEVならではの力強くクリーンな走りと静粛性などを加えることで、幅広いユーザーに支持されるスタンダードなEVとなることを目指している。
ターゲットユーザーとなる40代の既婚女性にとって、何気ない毎日には、自分にベストな身軽さ、気軽さと小さな楽しみが大切であり、そんなユーザーの日常のパートナーとして最適なパフォーマンスや装備を備えた1台が、このN-ONE e:になるというわけだ。
1週間は充電が不要になる、270km以上の航続距離
N-ONE e:は、軽乗用の電気自動車であることは発表されているが、詳細に関しては公表されていない。だが、パワートレーンに関しては基本的にN-VAN e:と同様のシステムのようだ。
つまり、燃料タンクがあるセンター部分に駆動用バッテリーを搭載し、フロントに搭載した電気モーターで前輪を駆動することになる。
バッテリー容量やモーター出力も公表されていないが、航続距離はWLTCモードで270km以上を達成しているという。最大のライバルとなるであろう日産サクラおよび三菱eKクロスEVの航続距離は180kmだから、その1.5倍を達成している計算だ。
この容量なら、週末に自宅でフルチャージしておけば、毎日(月曜〜金曜)の通勤で20km×5回、その合間に送迎で10km×2回、そして週末には買い物で10km×2回使用したとしても、バッテリーはまだ25%残っていることになる(エアコンをつける必要がない、外気温が15度〜25度を想定してホンダが算出)。
軽自動車ならではのコンパクトなサイズで小回りは効くし、見晴らしの良いコクピットは視界が良いので運転もしやすそう。
また、ステアリングホイールをN-ONEより少し手前に近づけることで、より自然な姿勢で運転できるようになり、アクセルペダルのみでドライブが可能なシングルペダル(いわゆるワンペダルだが、ホンダではこう呼んでいる)のスイッチも備えるなど、より思いのままに走れるようになっているようだ。
グレードは『L』と『G』が用意され、前者は9インチのホンダ・コネクト・ナビとアルミホイールを装備し、後者はナビ画面もないシンプルオーディオとスチールホイールを組み合わせたもの。ナビがないためアンテナも装備されず、Gのデザインは特にシンプルなものとなっている。
日常のパートナーとして環境に配慮
N-ONE e:ではN-VAN e:以上に、限りある資源を有効に活用するため 、低エネルギーでの資源循環を可能にする、いわゆるリソースサーキュレーションに取り組んでいる。
まず、枯渇性資源の使用を可能な限り抑え、再資源化することを目的に、例えばホンダ車の廃棄バンパーを再利用したバンパーリサイクル材をフロントグリルに採用。これはN-VAN e:でも採用されていたが、塗膜の部分が粒になって模様となり、世界にひとつだけの意匠を持ったグリルとなっている。
インテリアでは、インパネに植物由来のバイオ樹脂を水平アクセントとして使用したり、フロアカーペットやインシュレーター(断熱材)には、使用済みペットボトルやホンダの従業員が使用した作業服を再資源化した素材を活用。アクセサリーパーツでも、バイザーにはテールランプのレンズを再利用している。
また、日常のパートナーとして環境に配慮したN-ONE e:だが、EVならではの便利で暮らしに役立つ機能も備えている。
別売のホンダ・パワーサプライ・コネクターを使うことで、最大1500Wの給電が可能となる。災害時、停電から普及までの期間は80%の地域で3日間といわれているが、それまでの間、非常電源としても使用することができるわけだ。
2050年のカーボンニュートラル達成に向けて、2040年にEV/FCEV販売比率100%を目指すホンダ。『EVは踊り場』と言われるが、長期視点でのカーボンニュートラルの実現にはやはりEVが最適解であると考えている。
その新たなるステップとしてN-VAN e:でEV市場に本格挑戦し、このN-ONE e:でEV販売基盤を着実に構築。EVのリーディングカンパニーを目指していくわけだ。
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