
世界最大級のポップカルチャーの祭典として知られるサンディエゴ・コミコンで、ライアン・ゴズリング主演の注目作「プロジェクト・ヘイル・メアリー」の最新映像が公開され、満席の会場は熱狂に包まれた。フィル・ロード&クリストファー・ミラー監督、脚本のドリュー・ゴダード、原作者のアンディ・ウィアーとともにステージに登壇したゴズリングは、主人公ライランド・グレース役への深い愛情を語った。
「彼の躊躇する気持ちに共感を覚えました」とゴズリングは語った。「分子生物学の博士号を持つ以外は、非常事態に置かれた普通の人です。私たちと同じように恐怖を感じ、それでも前に進む勇気を見つけていく」
さらにゴズリングは続けた。「彼と一緒にこの旅を経験するのは感動的です。なぜなら彼は何とかして一歩ずつ前に進み続ける勇気を見つけるからです」
原作となったアンディ・ウィアーの同名小説は、2021年の刊行直後からニューヨーク・タイムズのベストセラーリスト1位を獲得した。わずか半年でミリオンセラーを達成し、ビル・ゲイツやオバマ元大統領も推薦するなど、世界的な現象となった。
この映画化を最も強く推し進めたのは、実は主演のゴズリング自身だった。
刊行前の原稿を手にして即座に作品に夢中になったゴズリングは、読み終える前から「この壮大な物語を映画にするには、"彼ら"しか考えられない」と確信。自らアカデミー賞長編アニメーション賞を受賞した「スパイダーマン:スパイダーバース」のロード&ミラー監督コンビの起用をスタジオに働きかけた。
この日公開された新映像は3本で、中学校で科学教師として働く主人公が宇宙船で昏睡状態から目覚める冒頭5分間などが含まれていた。徐々に記憶を辿っていく中で、滅亡に瀕した地球と人類を救う"イチかバチか"のプロジェクトに参画していることを思い出していく展開が描かれた。
脚色は、ウィアーの前作「火星の人」を映画化した「オデッセイ」でアカデミー賞脚色賞にノミネートされたドリュー・ゴダードが担当。プロデューサーには「スパイダーマン」シリーズ成功の立役者エイミー・パスカルも参加する豪華布陣となっている。
「プロジェクト・ヘイル・メアリー」は2025年3月20日に全米公開、日本では2026年の公開が予定されている。

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