
2002年の大ヒット映画「ベッカムに恋して」の続編について、グリンダ・チャーダ監督が製作に強い意欲を示していると、米Deadlineが報じている。監督は現在脚本を執筆中で、27年の公開を目標に掲げている。前作から25周年の節目となる年での公開を目指すという。
前作は、サッカー選手デビッド・ベッカムに憧れるインド系英国人の少女ジェス(パーミンダー・ナグラ)が、家族の反対を押し切ってサッカーへの夢を追いかける物語だった。親友のジュールズ(キーラ・ナイトレイ)とともにチームでプレーし、文化的な障壁や家族との葛藤を乗り越えながら成長していく姿が描かれた。
最も注目されるのは、キーラ・ナイトレイがジュールズ役で復帰するかどうかだ。チャーダ監督によると、ナイトレイをはじめ主人公ジェス役のナグラ、アーチー・パンジャビ、ジュリエット・スティーブンソンら主要キャストは「続編の開発を知っているが、出演を決める前に脚本を見たがっている」という。すべては脚本次第のようだ。
続編は前作から20年以上が経過した現在が舞台となる。主人公ジェスは現在プロサッカー選手として活躍しており、親友ジュールズとの友情が再び試される展開が描かれる。また、新世代の若い女性たちがサッカーへの情熱を追求する物語も織り込まれ、世代を超えた女性の絆がテーマとなる予定だという。
前作「ベッカムに恋して」は、インド系英国人の少女がサッカー選手を夢見る姿を描き、全世界で7600万ドルの興行収入を記録した。同作は女子サッカー界にも大きな影響を与え、多くの女子選手たちのインスピレーション源となってきた。
続編の製作には、米国女子代表監督のエマ・ヘイズが協力している。ヘイズ監督は今年6月に同代表チームの監督に就任したばかりの名将で、それ以前は英国のチェルシー女子チームで12年間指導し、数々のタイトルを獲得した実績を持つ。
今作について、ヘイズ監督は「私の人生に大きな影響を与えた。映画館で泣いた。ジェスやジュールズと同じ気持ちだった」と語り、「23年前、女子サッカーに希望がなかった英国で、私は運を試しにアメリカに向かった。あの映画が女子サッカーをどれだけ変えたか、当時は夢にも思わなかった」と振り返っている。
チャーダ監督は夫のポール・マエダ・バージェスと共に脚本を執筆中で、「彼が前回のように面白いセリフを思いついてくれることを期待している」と語っている。構想では、撮影を25年後半から26年初頭にかけて行い、配給は20th Century Studiosが担当する予定だという。

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