
世界最大級のポップカルチャーの祭典として知られるサンディエゴ・コミコンに、「スター・ウォーズ」の生みの親として知られるジョージ・ルーカスが初めて出席した。メイン会場「ホールH」に登壇したルーカスは、2026年開館予定の「ルーカス・ナラティブアート博物館」について語った。6500人の観客は「ルーカス!ルーカス!」のコールで迎え、ライトセーバーを振りながら熱狂的なスタンディングオベーションを送った。
今回の登壇は、約50年前の1976年にまだ無名だった「スター・ウォーズ」がコミコンで初披露されて以来の歴史的なイベントとなった。ギレルモ・デル・トロ監督やプロダクションデザイナーのダグ・チャンとともに登壇したルーカスは、博物館設立への深い思いを明かした。
「これは民衆のための芸術の神殿です」とルーカスはロサンゼルスに建設予定の博物館のコンセプトを説明した。その原点は学生時代にある。「大学時代にアートを集め始めましたが、当時の私に買えるのはコミックアートだけでした」と振り返る。その後の成功により、彼のコレクションは現在4万点を超えるまでに拡大した。
ルーカスが重視するのは、単なる個人コレクションの展示ではない。「私にとって重要で魔法的なのは、所有者やコレクションそのものではなく、イメージの系譜なのです」。
博物館の映像プレゼンテーションでは、建物内部に直角が一切ないという独特な建築設計とともに、展示予定のコレクションが公開された。DCコミック「ミステリー・イン・スペース」のアダム・ストレンジ初登場号の表紙、史上初の「フラッシュ・ゴードン」コミック作品、1950年代のECコミック「テイルズ・フロム・ザ・クリプト」の表紙、「ピーナッツ」や「ガーフィールド」の連載漫画などが含まれる。
また、ラルフ・マッカリーやジム・ステランコによる「スター・ウォーズ」や「レイダース 失われたアーク」のコンセプトアートやストーリーボード、「スター・ウォーズ」の宇宙船やスピーダーの小道具も展示予定だ。
数度の延期を経た同博物館は、ビジュアル・ストーリーテリングのあらゆる形態を展示する世界初の博物館として2026年の開館を予定している。

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