
ベストセラー車、まもなくフルモデルチェンジ
ルノーは、6代目となる新型『クリオ(日本名:ルーテシア)』を間もなく発表することを明らかにした。具体的な時期は未確認だが、9月8日に開催されるミュンヘン・モーターショーでデビューする可能性が高い。
【画像】新型がまもなく登場! 現行型は欧州イチの人気ハッチバック【ルノー・クリオを詳しく見る】 全18枚
クリオは人気の高いコンパクトハッチバックで、現行の5代目モデルは欧州市場でベストセラー車となっている。フルモデルチェンジを経て、新型は来年初めに発売される予定だ。
ルノーは近年、欧州のモーターショーで、5、4、トゥインゴ、ターボ3E、セニック、メガーヌEテックなど、主要な新モデルを次々と発表してきた。
新型クリオでは純ガソリンエンジン車が廃止され、全車ハイブリッドとなる予定だ。
プロトタイプの目撃情報から、突き出たノーズや2段構造のリアスポイラーなど、数多くの新しいデザイン要素が採用されるようだ。
情報によると、2019年に発売された現行モデルを改良したものではなく、まったく新しいモデルになるという。ただし、効率性向上とコスト削減のため、従来のCMF-Bプラットフォームのアップグレード版が採用される可能性が高い。
パワートレインは、自然吸気4気筒ガソリンエンジンと2基の電気モーターを組み合わせ、合計出力145psと最大トルク21kg-mを発生する、既存のEテック・ハイブリッドを発展させたものとなるだろう。
ハイブリッド限定となるのは、欧州連合(EU)全域で導入される厳しい排出ガス規制の影響が大きい。来年から、EU圏内で販売される新車は、CO2排出量の平均値を今年の95g/kmから93.6g/kmまで削減することが義務付けられる。
現行型クリオTCe 90に搭載される3気筒ターボエンジンのように、電気アシストのないパワートレインはCO2排出量が多いことから、メーカーとしては廃止に動かざるを得ない。
参考までに、TCe 90のCO2排出量は120g/kmであるのに対し、Eテック・ハイブリッドは96g/kmと、約20%削減できる。
EUの車種平均排出量目標は今後さらに厳格化し、2030年には49.5g/kmに達する予定であるため、これは極めて重要だ。
しかし、AUTOCARが取材で得た情報では、ルノーは新型クリオにバッテリーEVモデルを導入しない方針を固めたようだ。
したがって、ゼロ・エミッション車 (ZEV) 規制により、英国では販売されない可能性がある。
環境への影響だけでなく、コストも非常に重要視されている。
ルノーの製品パフォーマンス責任者であるブルーノ・ヴァネル氏は以前取材で、「EVに100%直接移行するつもりはありません。手頃な価格のブランドであり続けるため、ハイブリッド車による移行を段階的に進めていきます」と述べていた。

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