
2021年10月にWindows 11が発売されてから4年が経とうとしている。しかし、いまだにWindows 10を使い続け、そろそろWindows 11への移行を考えている人もいるはずだ。とくに、2025年10月にWindows 10のサポートが切れることもあり、手ごろなWindows 11マシンは需要があるのではないだろうか。
そういった人に紹介したいのが、パソコンショップSEVENのデスクトップパソコン「ZEFT Z56AB」だ。ZEFT Z56ABは際立ったスペックではないものの、使い勝手に優れた1台に仕上がっているという。では、このZEFT Z56ABはどのようなマシンなのか詳しく見ていこう。
ケースは静音性に配慮したSilencio S600
光学式ドライブ用のベイやSDカードリーダーを搭載
ZEFT Z56ABはケースにCoolerMasterの「Silencio S600」を採用。Silencio S600は、高さが約209mmのミドルタワー型で、外観は黒一色。左側面のサイドパネルは、強化ガラス製のものもラインナップに用意されているが、ZEFT Z56ABでは内部が見えないスチール製のものが使用されている。
また、フロントパネルにはCoolerMasterのロゴが配されているだけとシンプルなデザインで、まるで黒い箱といった印象だ。そのフロントパネルは開閉式で、開けると5インチベイが1基現れ、そこにBTOで光学式ドライブを搭載することが可能になっている。
トップパネルにはヘッドセット入出力端子のほか、USB 3.2 Gen.1×2とSDカードリーダーを装備。デジカメのデータをパソコンで読み込んでる人にとってはありがたい仕様ではないだろうか。さらに、Silencio S600のサイドパネルとフロントパネルの内側には遮音材が張り付けられており、静音性が高い点も見逃せない。
20コアの「Core Ultra 7 265KF」を搭載
CPUクーラーはDeepCool製で空冷の「AK400」
CPUは、インテルの「Core Ultra 7 265KF」を搭載。Core Ultra 7 265KFは、Pコアが8基、Eコアが12基の20コアタイプのCPUで、グラフィックス機能を持たないものの、Pコアの最大動作クロックは5.2GHzと高く、30MBのIntel Smart Cacheをを有しており、さまざまな用途で高性能が期待できる。
そのCPUの冷却に、ZEFT Z56ABではDeepCool製の「AK400」を搭載。このAK400は、サイドフロータイプの空冷クーラーで、4本のヒートパイプを備え、高い冷却性能を実現している。また、冷却ファンの動作音は最大29dBAと抑えめで、静音性の高さも申し分ない。
組み合わされるGPUは、NVIDIAの「GeForce RTX 5060」(以下、RTX 5060)で、試用機ではビデオカードにZOTACの「ZOTAC GAMING GeForce RTX 5060 SOLO」が装着されていた。このカードのGPUクーラーは、2スロット占有タイプで90mm角ファンを1基搭載。
カード長が164.5mmと短く、補助電源コネクタは8ピンを1基装備。グラフィックスメモリーはGDDR7を8GB搭載し、消費電力は145Wとかなり扱いやすいモデルだ。なお、ブーストクロックはリファレンスどおりの2497MHzだ。
マザーボードはASRockのIntel B860チップセットを搭載した「B860M PRO RS WiFi」。電源回路は10+1+1フェーズ構成と豪華で、MOSFETと制御ICを統合したDr.MOSを採用し、PCI Express(以下、PCIe) x16スロットおよび「Blazing M.2スロット」はPCIe 5.0をサポート。
そのBlazing M.2スロットはマザーボード側にもヒートシンクを装着され、SSDを上下から冷却する仕組みだ。そのほか、PCIe 4.0までの対応となるがM.2スロットが2基用意され、拡張性は申し分なし。また、2.6GbE対応の有線LANや、Wi-Fi 6E対応の無線LAN、それにBluetooth 5.3を備えており、使い勝手はかなり高い。
ストレージはKIOXIA製のM.2 SSDの「EXCERIA PLUS G3シリーズ」の1TBモデルを搭載。このSSDは、PCIe 4.0に対応し、シーケンシャルリードが最大5000MB/s、シーケンシャルライトが最大3900MB/sとかなり高速。システムメモリーは、Micron製のDDR5-5600の16GBを2枚搭載しており、どちらも速度と容量ともに申し分ない仕様だ。
電源ユニットはSilverstoneの「ET650-B」を搭載。このモデルは、80PLUS Bronze認証を取得した定格出力650Wで、比較的消費電力が抑えられたRTX 5060では十分な電源ユニットといえる。
価格は基本構成で24万6180円
BTOのベースモデルとしても価値ある存在
ZEFT Z56ABの価格は、基本構成で24万6180円。安いとまではいわないが、Core Ultra 7 265Kをはじめとした構成でこの価格は、お買い得といっていい。ケースの拡張性も高く、ZEFT Z56ABをベースに、BTOで自分好みにカスタマイズしても面白い存在だろう。オフィスやクリエイティブ、それにゲーミングとさまざまな用途で活躍できる手ごろなマシンがほしいと考えている人にとって、このZEFT Z56ABは魅力的な1台だ。

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