ライブ配信アプリ「17LIVE(イチナナ)」が7月24日、東京・白金SELENEで音楽イベント「ROYAL HARMONY #1 ~Love Song Special~」を開催。MCにキマグレンのクレイ勇輝、スペシャルゲストに歌手のMay J.を迎え、事前アプリ内イベントを勝ち抜いた8人のライバーが出演した。

【写真】圧倒的な歌唱力&表現力で会場を魅了したMay J.

■実力折り紙付き、予選を勝ち抜いたライバーたちが歌うラブソング

ROYAL HARMONY」は、「17LIVE」が主催する新たなオリジナル音楽番組。初回の今回は、ラブソングをテーマに5月からアプリ内で予選イベントを開催。当日は予選を勝ち抜いた8名のライバーが出演し、カバー曲、自身のオリジナル曲からさまざまなジャンルのラブソングを披露。そのパフォーマンスは「17LIVE」で生配信された。

トップバッターで登場したくろみつは、映画「初恋ロスタイム」の主題歌にもなった緑黄色社会の「想い人」を情感たっぷりに歌い上げる。この曲は、“大切な人にもらった愛の分だけ、愛を返していこう”という“愛の連鎖”を歌ったもの。「初めて聴いたとき、リスナーさんのことを思い浮かべました」と言葉を詰まらせるくろみつは、「こういう機会をいただいたので、少しでもたくさんの人に知っていただいて、もらった愛を返せればいいなと思って選曲しました」と、今日のステージでカバーした理由を明かした。

次に登場したのはMugi。暗闇から救い上げてくれるような曲「光」(Mugi)を披露する。Mugiはこの曲について、「ずっと好きなことにも蓋をして、好きと言えない引っ込み思案だった自分に、『それを好きと言っていいんだよ』とリスナーさんが教えてくださってできた曲」と、制作のきっかけを明かす。「感謝の気持ちを込めて歌わせていただきました」と続け、MCの勇輝も「気持ちが乗っているいい歌詞ですね」と賛辞を送る。

三番手に登場した夢(らむ)は、アコースティックギター弾き語りで「オレンジ色のガーベラ」(夢)を歌う。シンガーソングライダーとして活動し、オリジナルの曲を届けている夢だが、ラブソングはこれまで書いていなかったという。そんな中で本曲を書き下ろしたきっかけに、「いつもライブに足を運んでくれるリスナーさんが癌になり、来れなくなってしまうというのを聞いたときに涙が止まらなくて。それが遠距離恋愛に似た感情なのかもと思って」と、切ない出来事があったことを明かす。「その方が最後に来てくれるライブで届けたいと思って作った曲です」と曲に込めた想いを伝える

続いて登場したのは、“真夜中の歌姫”と呼ばれるRumi。選曲の「My love story」(Rumi)は「17LIVE」のイベントでリスナーと歌った曲という想いも深い楽曲。「私の中のラブソングはもう『My love story』でしょ!とって言っても過言ではない、本当にピュアな恋愛の歌。ラブソングと聞いた瞬間に、もうこれしかないなと思いました」と、ストレートな気持ちを笑顔で語った。

前半戦、最後に登場したALLIEは、「君に贈る歌~Song For You」(シェネル)を伸びやかに歌う。“すれ違い、ぶつかり合い、それでも君に会いたい”というこの曲の歌詞を、自分とリスナーの関係に重ねたというALLIEに、勇輝は思わず「ぶつかってるんですか?」と驚く。「ケンカじゃないですけど、あったりして(笑)」と答えるALLIEは、「それ(この曲の歌詞)、ライバー側から見たリスナーさんへの気持ちでもあるし、リスナーさんから見たライバーへの気持ちでもある」と、あくまでいい関係であることを踏まえた上で、カバーした理由を説明した。

■後半戦は曲のジャンル、音楽の幅も豊かに“愛”を表現

後半戦は、ポップスバイオリン弾きのさくらviolinからスタート。「Stella Refrain」(さくらviolin)と「You Raise Me Up」(Celtic Woman)の2曲でバイオリンの音色を響かせる。その旋律に愛を感じたという勇輝だが、奥ゆかしいさくらはなかなか思いを言葉にできない様子。「You Raise Me Up」は「勇気づけてくれる歌詞が入っていて、自分も落ち込んだときによく聴いて励まされています」と精一杯な感じで答え、「Stella Refrain」は「配信を見てくれてる方々の愛を受け取って演奏したオリジナル曲ですね」と、さくらの少ない言葉を汲み取って勇輝が代弁してくれた。

続いては今回、唯一の男性ライバー、毎朝6時半から配信しているという鈴木りゅうじが登場。まず、ラブソングの名曲「I love you」(尾崎豊)のカバーを披露する。普段カバーはせず、「もしかしたら初めてかも」という、ファンにとってはレアなステージに。続いて、最近完成したというオリジナル曲「you」を哀愁漂う歌声で届ける。ノリのいいキャラクターのりゅうじだが、恋愛観の軸には絶望があると話し、「別れとかの方が恋を感じるんですよ」と意外な一面を見せていた。

トリを飾ったのは、リアルイベントにも数多く出演する人気ライバーのmike。オリジナル曲の「BLACK OUT」「願い」に続け、7月7日に開催された「17LIVE」のプレミアムライブで披露した新曲「rainbow snow」のピアノver.を歌唱。ポップスにバラード愛のテーマも異なる3曲について、「愛にも片思い、好きな人に向けた愛、家族への愛、恋人への愛、情熱的な愛、穏やかな愛とかいろいろな形があって、3曲も歌えるならそれを表現できると思って選んだ曲です」と、選曲意図を説明。勇輝もmikeの言葉に大きく頷く。

May J.×mike×鈴木りゅうじで届けた愛のハーモニー

全ライバーの出演が終えたところで、ステージにはスペシャルゲストのMay J.が登場。5月にリリースした新曲「ゆらり」を圧倒的な表現力、歌唱力で歌い上げる。そしてフィナーレは、May J.、mike、りゅうじによる「365日」(May J)。「ROYAL HARMONY」のこの日にふさわしい3人のハーモニーで大きな愛を届ける。

ステージを終えると、りゅうじMay J.とのコラボに「キーの調整でリハからちょっと迷惑をかけてしまいましたけど、すげえいい経験をさせてもらいました」と、興奮冷め止まぬ様子を言葉にする。mikeも「本当に幸せなステージでした。皆さんのおかげで今日こんなに幸せなステージに立たせていただくことができて、本当にありがとうございます」と、リスナーに感謝を伝える。

May J.も目をうるませるmikeを見て、「純粋な気持ちを全身で受けて、私もすごく感動しちゃいました。素敵な時間をありがとうございます」とmike、りゅうじ、出演ライバー、リスナーたちに感謝を述べ、この日のステージを締めくくった。

◆取材・文=鈴木康道

「ROYAL HARMONY #1 ~Love Song Special~」/撮影=鈴木康道