ベルギーGPでも結果を残せなかった角田は試練の夏を迎えている(C)Getty Images

 後半戦に入ったF1シーズン、日本人ドライバーが苦境から抜け出せずにいる。

 レッドブル角田裕毅は第13戦ベルギーGPでも決勝13位に沈み、これでモナコGPから6レース連続でノーポイント。不本意な結果が続いている状況だ。

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 今季、王者マックス・フェルスタッペンでも前半戦2勝にとどまるなど、レッドブル自体も苦戦を強いられているものの、コンストラクターズランキングでは4位につけ、チームは辛くも“4強”の一角の座を守っている。言うまでもなく、フェルスタッペンの奮闘がチームを支えており、開幕から2戦でセカンドドライバーを担ったリアム・ローソン、その後を受けた角田は目立った成績を残せていない。

 その中でシーズン中盤、レーシングブルズを含めたレッドブルグループ内における角田の評価は、より厳しいものとなっているようだ。メキシコスポーツ専門メディア『Claro Sports』はレッドブル、レーシングブルズに所属するドライバー4人のここまでを振り返り、「ツノダだけが明らかに後れをとっている」と訴える。

 第3戦でドライバー交代となった角田、ローソンとともに、ルーキーアイザック・ハジャーの獲得ポイントを比較し、角田が10ポイントで最も少ないと強調しながらパフォーマンス全体の印象でも、「他のレッドブル系ドライバーと比べても明らかに劣っている」と断じている。

 またベルギーでの、ピットイン時のチームのミスで順位を落とし、予選7番手スタートのチャンスをふいにしてしまったトラブルについては、「この一件は、ツノダにとって苦しいシーズンを象徴する出来事だった」と綴っており、それ以前でのオーストリアイギリスで連続最下位に終わったレース内容も、「ペナルティや接触などのミスが目立った」と指摘する。

 同メディアは、「11戦を残して状況は依然として厳しい」と角田の今後を不安視するとともに、現状についても、「マシンへの適応もままならず、(レッドブルへの)昇格を正当化するような結果を残せていない。ポイントだけでなく、安定感にも欠け、ミスも多い。4人の中でツノダが最も評価が低いというのが実情だ」などと主張している。

 他にも同メディアからは、「王者チームのセカンドドライバーとしては期待外れと言わざるを得ない」と角田へのシビアな見解も。果たしてここから、これらの評価を覆すことが出来るのか。F1キャリア5年目、25歳は試練の夏を迎えている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

戦略ミスは「今季を象徴する出来事」 上昇気流に乗り損ねた角田裕毅の現状にシビアな見解「明らかに後れをとっている」