特殊詐欺フィッシング詐欺の対策サービスを提供するトビラシステムズ株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:明田 篤、証券コード:4441、以下「トビラシステムズ」)は、2025年6月に当社調査で確認された詐欺電話や詐欺SMSに関する独自調査レポートを公開します。(調査期間:2025年6月1日6月30日

また、直近の当社調査で確認された傾向についてもお知らせいたします。

<調査サマリー

○ 国際電話番号を使いニセ警察詐欺が多発、「成田国際空港警察署」かたる自動音声も

国税庁をかたるSMS急増、銀行やクレジットカードをかたる手口も多発

○ 宅配事業者をかたるSMS、汎用型からブランド名記載型に手口が変化

○ ニセ警察詐欺、“劇場型”や自動音声で誘導パターン多様化、犯行効率化の可能性も

1. 詐欺電話レポート

○迷惑電話番号の割合は国際電話が最多続く

2025年6月に新たにトビラシステムズの迷惑電話番号データベースに登録された番号の種別割合は、国際電話番号が63.4%(前月比+5.7%)で前月から増加しました。

特定IP電話番号(050番号)、固定電話番号、携帯電話番号の割合は横ばい傾向で推移しています。


○アメリカ・カナダや国際ネットワークの番号を使い、ニセ警察詐欺が多発

当社の調査で、2025年6月に着信件数が多かった国際電話の国番号は、上位からアメリカ合衆国カナダなどの北米地域、中国、フィリピンカンボジア、国際ネットワーク(注1)でした。


アメリカ・カナダなどの北米地域(+1)や国際ネットワーク(+883)の電話番号を悪用し、警察、総務省、通信事業者などをかたる詐欺が引き続き多発しています。また2025年6月は、北米地域(+1)の番号を使い、成田国際空港警察署遺失物センターをかたり「あなたの名前が記載された遺失物がある」などの自動音声ガイダンスが流れる不審な電話が発生しています。

(注1)衛星通信や国際的な通信サービス向けに割り当てられている国際共有国番号。

2. 詐欺SMSレポート

○官公庁をかたるSMSが増加

トビラシステムズの調査で、2025年6月に確認されたフィッシング詐欺のSMSの種別割合は、宅配事業者をかたる手口が41.8%、金融・決済サービスをかたる手口が38.3%となりました。官公庁をかたる手口は、国税庁をかたるSMSの増加により9.1%となりました。その他の手口は、メッセージアプリや電力会社をかたるSMSが多発し、9.4%となりました。


○国税庁をかたるSMS急増、銀行やクレジットカードかたる手口も

実在する企業やブランドをかたる詐欺SMSについて、2025年6月は国税庁をかたるSMSが急増しました。また、前月に続きMastercardをかたるSMSが多発したほか、「UCカード」「三井住友カードなどのクレジットカードブランドをかたるSMSが発生しました。
宅配事業者をかたるSMSは、これまで文面に企業やブランドの名称を記載しない汎用的な手口が大半を占めていましたが、2025年6月に入り佐川急便をかたるSMSが急増しました。


<参考資料>

不審なメールや電話にご注意ください(国税庁
https://www.nta.go.jp/information/attention/attention.htm

フィッシング詐欺にご注意ください(Mastercard
https://www.mastercard.co.jp/ja-jp/personal/get-support/phishing.html

UCカードやアットユーネットをかたるフィッシングメール・SMSにご注意ください!(UCカード)
https://www2.uccard.co.jp/important/pop/phishing1510.html

弊社を装った不審なメールやSMSにご注意ください(三井住友カード
https://www.smbc-card.com/mem/cardinfo/cardinfo4010384.jsp

佐川急便を装った迷惑メールにご注意ください(佐川急便
https://www2.sagawa-exp.co.jp/whatsnew/detail/721/

詐欺SMSの検知状況をリアルタイムに観測し可視化する「詐欺SMSモニター」で、詐欺SMSに関する最新情報をご確認ください。

詐欺SMSモニター

https://smon.tobila.com/

3. <トピック>ニセ警察詐欺、“劇場型”や自動音声で誘導パターン多様化

警察官等をかたり捜査名目で現金をだまし取る「ニセ警察詐欺」の拡大により、幅広い世代で被害が発生しています。警察庁の発表によると、2025年5月時点の被害額は316億円で、特殊詐欺全体の被害額の約64%を占めています。被害が顕著な20代・30代では、ほぼ全てが携帯電話への架電による被害となっています。

ニセ警察詐欺の手口は、架電からメッセージアプリまでの誘導パターンが多様化しています。ニセ警察官から直接電話がかかってくる事例のほか、最初に事業者や官公庁をかたる人物が登場した後、「問題に対処するため警察につなぐ」などの名目でニセ警察官に電話を転送する“劇場型”の事例も発生しています。
また、電話の最初に自動音声を流し、「1を押してください」などの指示に従うとニセのオペレーターにつながる場合もあります。犯行グループが自動音声電話を不特定多数に発信し、音声の指示に従った人にだけ対応することで、犯行を効率化している可能性があります。


<詐欺の対策>

○ 電話で「お金」や「キャッシュカード」の話が出たら詐欺を疑い、電話を切ってください

警察官がメッセージアプリやSNSで連絡をしたり、警察手帳や逮捕状の画像を送ったりすることはありません。このような連絡があった場合は対応しないでください

○ 不審に思ったらすぐに電話を切り、家族や信頼できる人、最寄りの警察署、警察相談専用電話(♯9110)などに相談してください

○ 国際電話番号を利用した特殊詐欺が多発しています。固定電話携帯電話で、国際電話の着信拒否サービスを積極的に活用しましょう

<参考資料>

警察庁「令和7年5月末における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)」
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/new-topics/250702/01.html

4. トビラシステムズについて


テクノロジーで社会課題の解決を目指し、特殊詐欺フィッシング詐欺、グレーゾーン犯罪撲滅のためのサービスを提供しています。詐欺電話・詐欺SMS等の情報を収集・調査してデータベースを構築し、自動でフィルタリングする「迷惑情報フィルタサービス」は、固定電話、モバイル、ビジネス向けに展開し月間約1,500万人にご利用いただいています。

<会社概要>

会社名  :トビラシステムズ株式会社
代表者  :代表取締役社長 明田 篤
証券コード:4441(東証スタンダード市場)
設立   :2006年12月
所在地  :愛知県名古屋市中区錦2-5-12 パシフィックスクエア名古屋錦7F
公式サイト:https://tobila.com/

配信元企業:トビラシステムズ株式会社

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