
アニメ『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)』最終話のエピローグで、ファンがざわつく“事件”がひっそりと発生していた。緑のおじさんことシャリア・ブル(CV:川田紳司)が、まさかの仮面デビューを果たしたのだ。
作中では遠目の描写だったものの、Xでは敏感なファンたちが即座に反応。「え、シャリア・ブル仮面してる!?」「ヒゲマンがシャア化してて草」「仮面部入部おめでとうございます!」など、“仮面部の新人さん”として、困惑と祝福の拍手が送られた。
仮面のデザインは、頭頂部にバンドのないシャア系スタイル。そして描写は一瞬かつ遠景のため気づきにくいが、それだけに「発見できた者だけが喜べる粋な仕掛け」として話題を呼んだ。
そしてファンの間では、「あれはただのファッションではない」と真剣な考察も飛び交った。というのも、シャリア・ブルにはガンダムジークアクス世界における“重すぎる背景”があるからだ。
物語終盤、シャリアはシャア・アズナブルのキシリア殺しの罪を背負う覚悟で「この命をもって罪を償う」と語り、軍事法廷への出頭を自ら申し出る。しかし、エグザベ・オリベ(CV:山下誠一郎)に「あんたはニュータイプがニュータイプとして生きられる世界を作るんだろ!なら、ザビ家なきジオンをなんとかしろ!あんたには責任がある!」と激昂されたという経緯があった。
つまり、仮面の裏には、「罪を負った者として顔を隠す決意」「ジオンの未来を引き受けた者の覚悟」「そして“シャアではない誰か”として役割を継ぐ象徴」……そんな複雑な意味が詰め込まれているのかもしれないのだ。
あのシャリアが仮面キャラになることで、ガンダムという世界観にまたひとつ“業”が追加されたことは確かだ。もはや仮面は、思想であり、罪であり、決意であり、そしてポジション。そのすべてを背負って、シャリア・ブルは“あの仮面”を選んだ。それがシャリア・ブルなりの“責任を引き受ける”という意志表示だったのかもしれない。
「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」は、1979年から続く「機動戦士ガンダム」シリーズの最新作。宇宙に浮かぶスペースコロニーで平穏に暮らす女子高校生のアマテ・ユズリハ(CV:黒沢ともよ)が、少女ニャアン(CV:石川由依)との出会いにより、非合法なモビルスーツ決闘競技《クランバトル》に巻き込まれていく物語だ。「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズなど手がけるスタジオカラーとサンライズの共同制作が話題を呼び、テレビシリーズに先駆けて今年1月に公開された劇場先行版は、興行収入が約34億円という大ヒットを記録。6月20日より全国368館で再上映されている。
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