
熱中症のリスクが高い日が続いています。熱中症に「なりやすい」人の特徴はさまざまありますが、SNS上などでは「筋肉を鍛えている人はなりやすいって聞いた」「体温が高いから?」といった声が聞かれる一方で、「筋肉がある方が熱中症になりにくいって聞いたことあるけど…」との声もあり、意見が分かれているようです。
実際のところ、「筋トレなどで筋肉を鍛えている人」は熱中症になりやすいのでしょうか、それともなりにくいのでしょうか。eatLIFEクリニック(横浜市旭区)院長で内科医・糖尿病専門医の市原由美江さんに、“正解”を教えていただきました。
水分を保持する力が…
Q.まず、熱中症について教えてください。
市原さん「熱中症とは、暑い環境にいることで熱が体の中にこもり、さらに脱水によって、汗による熱の放散が十分できないために起こる症状のことです。
初期症状としては、めまいや吐き気、倦怠(けんたい)感、頭痛、筋肉痛などがあり、重症になると意識障害を起こし、命に関わることもあります。子どもや高齢者、体調が悪い人、暑い環境に慣れていない人は熱中症のリスクが高いです」
Q.日常的に筋トレをしていて、筋肉を鍛えている人は熱中症に「なりやすい」のでしょうか。それとも「なりにくい」のでしょうか。SNSでは意見が分かれているようですが……。
市原さん「なりにくいです。筋肉には、水分を保持する力があるからです。筋肉量が多いと、その分、水分をため込むことができるので、熱中症になりにくいといえます」
Q.日常的に筋トレをしている人が、暑い季節に注意するとよいこととは。
市原さん「いくら筋肉を鍛えている人が熱中症になりにくいとはいっても、筋トレをしている最中は当然、熱中症のリスクが高まります。涼しい環境で筋トレをし、こまめに水分補給をしましょう」
オトナンサー編集部

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