
坂本は後半戦に入って、先発マスクをかぶり続けている(C)産経新聞社
阪神は7月29日の広島戦(甲子園)に1-0の完封勝利。先発左腕の大竹耕太郎が7回無失点の力投、打線では大山悠輔が初回にマークした適時打による1点を守り切る、"スミ1勝利"と投手力、守備力の高さを改めて示した。
後半戦は負けなしの3連勝、最多貯金「21」と視界良好なチームで注目されているのは捕手起用にもある。
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スミ1勝利には先発マスクをかぶった坂本誠志郎のリードも大きかった。コイキラーで知られる大竹に対し、緩急を要求して序盤から凡打の山を築くと、7回にはピンチも訪れた。
わずか1点差の中、無死満塁と緊迫の場面、打席には俊足の野間峻祥を迎える。イメージ通りの投球で投ゴロ併殺に打ち取ると、尚も二、三塁のピンチに大盛穂も左飛に仕留めて、渾身のガッツポーズも飛び出した。
8回からは石井大智、9回を岩崎優と鉄壁の救援陣も失点を許さず、圧巻の完封勝利となった。
大竹は7回4安打無失点で6勝目をマークした。また強みの投手陣はチーム防御率1.93(29日現在)と尚、異次元レベルをキープする。
ただ今後勝負の夏を迎える中で、扇の要の起用法に目を向けたのは23年にチームを日本一に導いた岡田彰布前監督だった。
前半戦はベテラン、梅野隆太郎と併用だった捕手起用も、後半戦に入ってからはプロ10年目、32歳シーズンの坂本が3試合連続で先発マスクをかぶり続けている。
この点について29日にMBSテレビの中継解説を務めた岡田氏(現オーナー付顧問)も言及。「これで(先発ローテ)全員が坂本とコンビになっている。このままフルということはないと思うんやけど、どうするかですよね」と興味津々だった。
坂本は今季ここまで75試合に出場、先の巨人戦でもホームランを放ち、後半戦に入っても猛打賞を記録するなど、打率.259、攻守に安定したパフォーマンスを示している。
一方、キャリアハイはチームが日本一に輝いた23年の84試合出場。頭脳的なリードで知られ、投手陣からも全幅の信頼を寄せられる扇の要とあって、いかにシーズン終盤まで息切れせずに起用できるかも、今後は焦点になっていきそうだ。
ただ強いチームには安定した正捕手が守っているのが定石。選手のコンディション管理には定評のある藤川監督の起用法も引き続き、注目となる。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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