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 アップルは7月29日(現地時間)、米国の企業やイノベーター、製造業者を支援する無料のトレーニングプログラム「Apple Manufacturing Academy」を、8月19日デトロイトで開設すると発表した。このアカデミーは、同社が今後4年間で米国に5000億ドル(約74兆円)以上を投じるという公約の一環であり、米国の技術革新と先進的な製造業に対する長年の投資を基盤としている。

AIとスマート製造で米国のものづくりを支援

 アップルの最高執行責任者(COO)であるサビ・カーン氏は、「来月からApple Manufacturing Academyに全米から企業を迎えられることをうれしく思います。先進的な製造業が米国の技術革新とリーダーシップに不可欠であると認識しており、私たちは全50州のサプライヤーと協力しています。この新しいプログラムを通じて、より多くの企業がスマート製造を導入し、自社と我が国にとって素晴らしい機会を切り拓く手助けができることに興奮しています」と述べた。

 アップルはミシガン州立大学と提携し、8月19日から全米の中小企業を対象としたワークショップをデトロイトで開催する。このコースは、米国企業が人工知能(AI)やスマート製造技術を導入し、先進的な製造業へ移行するのを支援するために設計されている。

 セッションでは、製造業における機械学習とディープラーニング、製品製造における自動化、製品品質を向上させるための製造データ活用、業務を強化するためのデジタル技術の応用などに焦点が当てられる。対面式のコースに加えて、アップルのエンジニアはすでに米国企業へのコンサルティングを開始しており、サプライチェーンにおける生産性、効率、品質の向上を支援している。

 さらに、年内にはオンラインでのプログラム提供も予定しており、プロジェクト管理や製造プロセスの最適化といった実践的なスキルを労働者に教えるカリキュラムが用意されるという。コースやコンサルティングへの登録に関心のある企業は、専用サイトから申し込める。

アップルがデトロイトの中小企業に“製造ノウハウ”を無料伝授 「製造アカデミー」開校へ