2024年に第29回釜山国際映画祭でワールドプレミアされた台湾映画「夜校女生(原題)/Uniform(英題)」が、「ひとつの机、ふたつの制服」の邦題で10月31日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、アップリンク吉祥寺ほかで全国順次公開されることが決定した。日本版ビジュアル、特報、場面写真、監督と脚本家のメッセージが披露された。

【動画「ひとつの机、ふたつの制服」特報

舞台は90年代の台北。受験に失敗し、コンプレックスを抱きながらも、強引な母の勧めにより名門校「第一女子高校」の"夜間部"に進学した小愛(シャオアイ)。全日制と同じ教室・同じ机を使うため、小愛は全日制の成績優秀な敏敏(ミンミン)と机に手紙を入れるやりとりから"机友(きゆう)"になる。ある日、小愛は敏敏に制服交換を提案され、やがて同じ男子校生を想っていることに気づく。

本作は第29回釜山国際映画祭でのワールドプレミアで評判を呼び、第61回台北金馬映画祭でも特別上映され、「あの頃、君を追いかけた」(20)などで知られるギデンズ・コーが大絶賛したことでさらに大きな話題となった。

主人公・小愛を演じたのは、「無聲 The Silent Forest」(20)で第57回金馬奨最優秀新人俳優賞を受賞したチェン・イェンフェイ。彼女と "机友"になる敏敏役は、「愛という名の悪夢」(24)で第26回台北映画祭の主演女優賞にノミネートされたシャン・ジエルーが務めた。2人が恋する男子校生役は、「台北アフタースクール」(23)のチウ・イータイが演じている。

メガホンをとったのは、「High Flash 引火点」(18)や「よい子の殺人犯」(19)などで知られるジャン・ジンシェン監督。台湾最大の脚本コンペティション「優良電影劇本奨」(台北金馬映画祭実行委員会運営)で特別優秀脚本賞を受賞したシナリオを見事に映画化した。

製作陣のコメントは以下の通り。

【シュー・フイファン(徐慧芳/脚本)】

制服を脱いだら、あなたは何者? 今あなたが着ているのは、名門校の制服? それとも非名門校? 社会に出たらどんな制服を着て、どんな名刺を持つ? 全てを脱ぎ捨てたら、あなたはどんな人? これは一生ついて回る問いですし、この映画で皆さんに捧げたい問いでもあります。

【ワン・リーウェン(王莉雯/脚本)】

この映画は、誰より優秀というわけではないけれど、いつも真面目に生きている皆さんに捧げる映画です。この映画が皆さんに勇気をもたらし、皆さんが毎日を楽しく生きていけることを願っています。

【ジュアン・ジンシェン(荘景燊/監督)】

この映画を日本の皆さんに見てもらえて嬉しいです。この映画を見て、皆さんが今より少しだけ、自分のことを愛せるようになったらいいなと思っています。ありのままの自分でいるだけで素晴らしい。それはとても楽しいことだからです。

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