
キャッチコピーは「自分流MMORPG」。
スマートフォン&PCのクロスプラットフォーム向けのMMORPGが続々と日本に上陸している昨今、それらとは一線を画した独自の育成システムにより、まさに“自分流”のスタイルを作りあげられるのが、7月31日より正式サービスを迎える『ロードナイン』である。
この世界ではタイトル名にもあるように、9人のロード(英雄)たちが激しく争っている。そういったなか、プレイヤーは10人目のロードとなり、この混乱した世界を統一するべく参戦するのだ。
ゲーム序盤は基本的に、ソロプレイでサクッと進められる。そして次第に、他のプレイヤーたちと協力して強大な敵に挑んだり、敵対ギルドとの大規模GvGに挑んだりと、MMORPGらしい様々なコンテンツに挑戦するのは他タイトルと同様だ。
本作ではそれに加えて、職業、スキル、武器、防具などの育成の幅が非常に広いという大きな魅力がある。
その気になれば、他の誰とも違う、この世界で唯一人のプレイヤーキャラをとことん追求できるのだ。より感情移入できるし、戦術の追求のしがいもたっぷりあるだろう。
今回はロードナインの正式サービス開始に先駆けて、20時間ほどゲームをプレイする機会を得られた。
MMORPGらしい大規模バトルはこれからといったところだが、キャラクターのカスタマイズ部分はしっかりと確認できたので、ぜひ本稿を参考にプレイしてほしい。
※この記事は『ロードナイン』の魅力をもっと広めたいSmilegateと電ファミのタイアップ企画です
“アビリティタグ”の組み合わせで職業が活性化
多くのMMORPGでは、ゲームを開始し、プレイヤーキャラを作成する最初の段階で「職業」を選ぶだろう。
だが本作は違っており、ゲーム開始直後は特に職業が決まっていない「運命の開拓者」として降り立つ。そして、さまざまな条件をクリアしたうえで、任意の職業を選ぶのだ。
このとき要となるのが、「アビリティシステム」である。
ゲーム内では、たとえば「戦闘、偵察、呪文、防御、強化、補助、活力、技巧」など、さまざまな種類の“アビリティタグ”が全52種類用意されている。これらを獲得し、プレイヤーキャラのスロットに装着することで、対応する職業が活性化される仕組みだ。
たとえば「戦闘、偵察、呪文」の3個のタグを装着すると、オーソドックスな職業である「冒険者」が活性化される。そして冒険を進めて別のタグを獲得すると、冒険者からステップアップした「見習い戦士」を選べるようになる。冒険者と比較すると、通常攻撃時に追加物理ダメージが与えられるなど強化されており、新たな職業を活性化するたびに戦術の幅も広がっていく。
ゲーム内で新たなタグを発見するたびに、「従来のタグと組み合わせれば、どんな職業が選べるようになるんだろう?」といったワクワク感がある。これはMMORPGのベテランにとっても新鮮に映るはず。
今後は入手難度が高いタグも出てくるだろうし、すべてのタグや職業のコンプリートを目指すのも、たっぷり楽しめそうだ。


ゆくゆくは数多くの職業を選べるようになる本システムだが、これが本格的に関わってくるのはメインストーリー第1幕・第11章のクリア後である。このタイミングで、上述の「冒険者」に必要な「戦闘、偵察、呪文」のタグを獲得。そこから先は、各種コンテンツを攻略することで、新たなタグを順次獲得する流れだ。
具体的に言うと、今回筆者がプレイできたのはメインストーリー第2幕・第8章までだが、この時点で入手できたアビリティタグは、最初から所有していたものを含めて15個種類のみ。そして、これらのタグの組み合わせで活性化できた職業は10種類であった。
つまり、ゲーム開始後しばらくのあいだは、アビリティシステムは登場しない。感覚的には「脱・初心者」といったあたりだろうか。
そのため序盤は多くのMMORPGと同様にサクッと進められるし、このあたりはプレイヤーが混乱しないように配慮されている印象だ。




職業やタグのシステムに関して、今後の展開にメチャクチャ期待させられるのは「隠し職業」である。
これは単なる謎解き要素ではない。というのも、隠し職業を最初に活性化したプレイヤーのニックネームが、ゲーム内で永久に登録されるのだ。
どのような条件で活性化されるのだろう? 少なくとも、必要なタグの入手方法は一筋縄ではいかなさそうである。また、そうやって活性化される隠し職業の能力も気になるばかり。

プレイヤーのニックネームが職業に登録されるというのも、すごい話だ。少なくとも筆者は、このようなシステムは他のMMORPGでは目にしたことがない。
MMORPGのコアプレイヤーのなかには、この隠し職業探しに躍起になる人もいるだろうし、それを踏まえてニックネームを作成する人だっているかもしれない。心配性の筆者は、もし万が一、“とんでもない”ニックネームが隠し職業に刻まれたらと心配もしてしまうが……。
もし、隠し職業が白日の下にさらされたときは、その近辺のコミュニティも含めて、プレイヤー間でずっと語り継がれる「伝説」となるだろう。サービス開始後にどのような盛り上がりを見せるのか、固唾をのんで見守りたい。
キャラクター本人以上に、武器やスキルの育成が肝心
続いては、武器関連のシステムを紹介しよう。
ゲーム内で用意されている武器種別は、「剣と盾、戦棒、戦闘盾、大剣、杖、短剣、弓、クロスボウ、素手(籠手)」の9種類。
各武器種別にマスタリーと呼ばれる“熟練度”ライクなシステムがあり、プレイヤーキャラが使い込むことで強力になっていく。

武器の持ち替えは基本いつでも可能なので、最初は難しく考えず、直感で気になった武器を選んでも良いかもしれない。
ただ、メインストーリーの1幕目のラストで、「武器マスタリーがレベル35に達成」というミッションが用意されている点は覚えておいてほしい。ゲーム序盤に限っていえば、いろいろな武器を取っ替え引っ替えせずに、ひとつの武器種別に絞って使い続けるのが良さそうだ。

ショップで購入したスキルを、武器にセットすることも可能だ。また、これらのスキル単位で、ツリー形式による育成システムが用意されている。
つまり、「同じ武器」と「同じスキル」でも、どのツリーを育成するかでプレイスタイルは違ってくる。
たとえば「剣と盾」のスキル「切り込み:出血」では、“与えるダメージを増加”または“出血を付与する”のツリーが用意されている。前者のツリーを強化すれば短期戦で大ダメージを叩き込めるし、後者はボスモンスター等の長期戦でジワジワと効いてくるだろう。


防具関連も非常に自由度が高いものとなっている。
「布」は、戦闘中のMPが回復するため、基本的にはキャスター向けの防具。
「革」は、戦闘中にHPが回復するため、アタッカー向けの防具。
「板金」は、防御力が高いうえ最大HPも上昇するため、タンク向けの防具。
ここまではMMORPG経験者にとって違和感がないと思うが、本作では、職業による着用制限がない。
繰り返しになるが、本作では育成の自由度が非常に高い。上述した武器やツリーも駆使することで、「最前線で戦えるキャスター」だって育成できるかもしれないし、そのときにチョイスされるべき防具は「革」あるいは「板金」となるだろう。
従来のMMORPGどおりに、定番のプレイスタイルをとことん突き詰めるか。
あるいは、職業、タグ、武器、防具のカスタマイズをこだわりぬいて、自分ならではのロールプレイを楽しむか。ここはプレイヤーの個性が多いに出る部分だ。


そのほか細かい点を説明すると、防具にはセット効果も用意されており、同じ種別を多く身に付けるほど、得られるボーナスは大きくなる。どのようなスタイルで遊ぶにせよ、防具の各部位は同じ種別で統一した方が良いかもしれない。
また、武器と防具の組み合わせは、2つのパターンを登録でき、たとえ戦闘中でも切り替えられる。
実際のゲームプレイでは、対人戦やレイドバトルが突発的に発生することもあるだろうし、こういったときも直ちに対処しやすいというわけだ。

ベースは比較的オーソドックスなMMORPGのスタイル
少々前のめりに気味に、キャラクターの育成要素について語ってしまったが、それ以外の部分は比較的オーソドックスなスタイルのMMORPGとなっている。
既存のMMORPGプレイヤーはもちろん、普段はスマホでライトなRPGを遊んでいるような人でも、すぐに遊び方を理解できるハズだ。
キャラクターメイク時は、数多くのテンプレートが用意されており、これをベースに髪や瞳の色などを細かくカスタマイズして、お気に入りのキャラクターを作り上げられる。この手のMMORPGに慣れていない人にとっては、この段階で本作のグラフィックの品質の高さに驚かされそうだ。
ゲーム開始直後は、チュートリアル的なモードが開始される。
最初は“指定された画面内のポイントをクリック”から始まるので、MMORPGに不慣れな人でも少しずつステップアップできるだろう。
これはメインストーリー全般に共通して言えるが、次に何を行えばいいのか迷ったときは、画面右上に表示されているクエスト名をクリックすればOK。自動でキャラクターが目的地まで移動してくれるほか、戦闘もオートで戦ってくれるので、スマホの比較的小さな画面でもじゅうぶんにプレイできる。
メインストーリーをこなしていると、ときおりボスキャラとのバトルも発生する。
ボスキャラが大技を繰り出すときは、その直前に攻撃予告の範囲が赤く示されるので、そちらを手動操作で避けながらダメージ与えていかなくてはならない。
このように、ある程度はポチポチとタップするだけでゲームを進められるが、ボス戦では手動操作によるギリギリの戦いを強いられる場面もある。そのバランスがなかなか絶妙で、適度な手応えを持ってプレイできるだろう。
そのほかの各種システムに関して、印象的なものをピックアップして紹介しよう。
まずは、移動手段として登場する乗り物だ。こちらはストーリーの流れ上、比較的序盤で手に入れられるが、騎乗時は移動速度が速くなり、様々なバフ効果も得られるようになっている。
ゲーム内ではさまざまな乗り物が用意されており、ショップで購入できたり、ボスを倒さなければ手に入らないものも。移動時の姿もファッションの一部と考えている人は、カッコイイ見た目の乗り物を頑張って手に入れよう。

ペット的な役割として存在する「ホムン」も重要だ。
ゲーム中で手に入れた結晶体を培養することで生み出せるのだが、その組み合わせによって異なるタイプが生まれてくるのだ。
攻撃力や最大HPを上げてくれるホムンもいれば、PvPに特化したタイプも存在する。ある意味、一種の“装備品”といえるだろう。ホムンによる合成なども可能で、なかなか奥が深そうなシステムだ。


GvGだけじゃない! 世界をまたいで戦うRvRも絶賛準備中
今回プレイしたのは正式サービス開始前ということで、ソロプレイでメインストーリーを中心に進めたが、MMORPGの真の魅力は、ほかのプレイヤーたちと関わる数々のコンテンツだ。
まず、アップデート予定のコンテンツとして、「ロードアリーナ」と呼ばれるものが定期開催される。
1vs1や5vs5といった少人数による対戦のみならず、30vs30といったギルドバトル規模のものも。マップ自体も複数あるほか、シーズン内でランキングを争うような要素も盛り込まれる見通しだ。
サービス開始直後はスタートダッシュを決める人も多いだろうが、こうしたコンテンツを見据えて、ゲーム内で仲間を集めていくことも重要かもしれない。

特定の時間に開催されるPvEコンテンツの「ワールドボス」も見逃せない。
このワールドボスが出現しているときは、画面右上のマップに紫色のアイコンが表示される。このあいだは、メニューから直接、ワールドボスが居る場所にクイック移動できるため、気になったら直ちに参戦できる。
本来は多人数で挑む強敵なのだが、ゲームプレイ中に運良く遭遇したので、せっかくなので記念に殴りかかってみた。
……すると、クイック移動を終えた筆者の眼前に、ドでかいワールドボスの姿が。そして、たった一発殴られただけでやられてしまった。正式リリース後は、ぜひともリベンジを果たしたい!

そして、このさき最も期待したいコンテンツが、拠点戦や占領戦などのRvRである。
しかも、これが普通のRvRではない。戦う相手は同一サーバー内だけでなく、日本以外の海外のサーバーも含まれるのだ。ある意味、“国同士”が激突するRvRであり、これまでのMMORPG以上に熾烈な争いとなる予感がある。
詳細の仕様は明らかになっていないが、国によって異なるサービス期間や、時差などの問題を、どのように対処するのか。しかし、このような意欲的な試みが、どのように受け入れられるのかを含め、強烈にワクワクさせられるコンテンツだ。
サーバー間のやりとりに関してもうひとつ述べると、私たちが日本サーバーで入手したアイテムを、世界中のプレイヤーに向けて販売できる「Global取引所」もオープン予定となっている。
世界を相手に販売することで、よりマーケットが活性化されるだろうし、もし、「特定の国やサーバーのみで入手可能な素材アイテム」などが実装されれば、よりゲーム内が活性化されそうである。
今回は短時間でのゲームプレイだったが、他のMMORPGでは見られないユニークな要素が盛りだくさんとなっている。MMORPGのベテランにとっても、このロードナインは一見の価値があるだろう。
それでいて、ゲーム自体はすんなりと入り込むとができる工夫もされており、MMORPGが不慣れな人でも問題なく楽しめそうな一作だ。
コアプレイヤーからライトプレイヤーまで、さまざまな人が触れることになるだろうが、7月31日の正式サービス開始直後は全員が同じ位置からのスタートとなる。少しでも興味を持ったならば、この“お祭り”に参加してみてはいかがだろうか。
『ロードナイン』公式サイトはこちら
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