
顧客が望めば作る でも「不安」拭えず
マセラティは、スーパーカー『MCPura』のEV仕様について、需要が回復すれば発売する可能性があると述べている。今年初めに需要不足を理由に開発計画を凍結していたが、市場動向を見守る構えだ。
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MCPuraは、改良に伴い従来のMC20から車名を変更したモデル。3.0L V6ツインターボエンジンを搭載しているが、EV仕様のMCPuraフォルゴーレ(仮称)が登場すれば同社初の電動スーパーカーとなる。
しかし、同等の性能を持つ競合車が市場に存在せず、マセラティは開発コストを回収できるかどうか確信を持てないでいる。2000ps近い出力を誇るリマック・ネヴェーラ、ピニンファリーナ・バッティスタ、ロータス・エヴァイヤといった高性能EVも存在するが、MCPuraとはクラスの異なるハイパーカーだ。
マセラティのCEO、サント・フィチーリ氏はAUTOCARに対して「このようなスーパーカーを電動化の方向に進めるのは、今は適切な時期ではないと思います」と語っている。
しかし、MCPuraフォルゴーレの開発プロジェクトは中止ではなく一時停止であり、発売される可能性はまだあるとした。
スーパーカーの電動化の可能性についてフィチーリ氏は、「様子を見ましょう」と述べた。「プロジェクトはありますが、今後の動向を見極めるために待つことにしました」
「当社には、顧客に指示されているV6エンジンがあります。これが現在のわたし達のエンジンです」
また、電動スーパーカーの市場がいつ生まれるかは「水晶玉」でも見通せないとし、さらなる投資を行うには「このようなクルマを購入する顧客がいること」が不可欠であると付け加えた。
一方、フィチーリ氏は、アルファ・ロメオと提携して、エンジンとマニュアル・トランスミッションを搭載した新しいフラッグシップモデルを発売する可能性も示唆した。このモデルには、MCPuraおよびグラントゥーリズモと同じ3.0L V6ツインターボエンジン『ネットゥーノ』が採用される可能性が高い。
マセラティのエンジニアリング責任者であるダヴィデ・ダネシン氏は、「純粋な機械式のクルマを求める顧客はまだいます」と述べ、スーパーカーにバッテリーを搭載することについては、その複雑さと重量の増加から「不安」を抱いているとした。
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