ファッション通販の「ニッセン」が7月25日にX(旧Twitter)で公開したキャラクター「日泉維那」(読み・ひいずみいいな)のAI使用疑惑をめぐり、ニッセンは28日に疑惑を否定。一連の投稿を削除したものの、ネット上で炎上が続く事態になっている。

発端となったのは、ニッセンの商品「大好きをはこぶ!ひみつのときめきワゴン」を宣伝するために生まれたという「日泉維那」というキャラクター画像をニッセンのXが公開したこと。(現在、削除済み)

公開後、X上からは、「服の皺が不自然」「別イラストと顔つきが異なる」といった指摘が相次ぐ事態に。これを受け、ニッセンは26日にXで疑惑について言及。「生成AIではないと証明する方法が現在これしかなく」とし、「手書きの下書き(ラフ)」と「デジタルのペン入れ後」の画像を2枚公開した。

しかし、下書きに描かれた複数の手のクオリティーが明らかに異なることや、ペン入れ後の画像ではキャラの中指の爪だけが伸びているといった不自然な点が指摘されるというさらなる騒動に発展していた。

ニッセンは28日に当該ポストを削除した上で、「株式会社ニッセン」名義で「ニッセン作成キャラクターに関して」という文書をXに公開。その中で、問題となったキャラクターについて「X担当にて原画を起こし、イラスト制作からグッズ化まで関連スタッフと連携し実現した」「完成までの一連の工程を確認いたしましたところ、生成AIは使用しておりませんでした」と、あらためて疑惑を否定した。

一方、このポストに対してXからは、「レイヤーごとの作業工程みせれば、わかると思うよ」「工程を確認したのなら、前回と同様に証拠としてポストしてみては?」という指摘が集まっていた。

また、イラストレーターのかんざきひろ氏は29日にXで、「例の企業垢のツイ消し今頃見た」と言及し、「ぼくアナログで長年やってたけどああいうラフを描く事は有り得ない部分が多すぎるし、慌てて用意した感じがツッコミどころが多すぎてむしろ微笑ましい(微笑ましくない)」と皮肉をつづった。

さらに、かんざき氏は、「もしかしたら担当の人が社内の偉い人までも欺いて自分絵得意です任せてください、という事で今までやってきて今更逃げられないのかも、みたいな所まで想像しちゃった……」と推測もつづっていた。

ニッセンの公式Xより