第13回田辺・弁慶映画祭にて俳優賞を受賞し、監督としても「秘かな吐息」で同映画祭、MOOSICLABなどの国内映画祭で入選の実績がある村田唯監督による長編第2作目「わたしには叶わない」の制作が始動した。MotionGallery にて7月30日よりクラウドファンディングをスタートし、制作サポーターを募っている。目標金額は1000万円で、支援金はすべて映画制作に充てられる。

長編第2作目となる「わたしには叶わない」は、俳優を続けてきた村田監督自身の妊娠・出産・子育てから着想され、脚本を執筆。アートとライフの狭間で"子育て""夫婦""生きる"を問う映画。自己の喪失から再生へ、母親であることと表現者であることの狭間で、自分らしい"開花"を模索するひとりの女性の魂の物語。海外の国際映画祭出品を目指す渾身作となる。

無名俳優の亜紀は、若手登竜門インディーズ映画祭で俳優賞を受賞するも仕事が増えず、現実主義の恋人・海と西荻窪で酔っては喧嘩をしていた。出産適齢期を意識しはじめた矢先、念願の主演オファーと同時に妊娠が発覚。新たな命の誕生を決意した亜紀は、母となる喜びと不安を胸に、出産・子育ての道へと踏み出すが、そこに待ち受けていたのは自身のアイデンティティの喪失という過酷な現実だった…。

村田監督は、「子育てをするようになり、子が生まれる前は自分が世の中のお母さんに対する理想が強かったなと感じます。"母親が育児をして当たり前"という概念がやわらかくなりますように。そうして、世界中にたったひとり存在するあなたのアイデンティティが当たり前に守られますように。そう願って『わたしには叶わない』を制作します。映画制作に、クラウドファンディング。皆様のさまざまな暮らしと、思いがあると思います。ご無理はしてほしくないのですが、どうか、クラウドファンディングのページをお読みいただけますと幸いです。皆様のご支援がこの作品を育ててくださいます。ご一緒に盛り上がっていただけたらとても嬉しいです」と制作意図と決意を述べている。

現時点で村田監督とカメラマンのみ決定しており、キャストは未定(クラウドファンディングと並行してオファーを進めていく予定)。来年の撮影から完成に向けて実施する、村田監督の人生を賭けたプロジェクトとなる。リターン特典として、エンドクレジットへの名前掲載、企業名掲載、完成披露試写会、ロケ地となる西荻窪を村田監督と巡る団体ツアー、演技ワークショップ、支援者の名前を主人公もしくはモチーフに村田監督がショートムービーを作成する等、本プロジェクトならではのリターンが用意されている。

クラウドファンディングページ
https://motion-gallery.net/projects/watashiniha-kanawanai

「わたしには叶わない」制作サポーター募集