福士蒼汰福原遥がW主演を務める映画「楓」が12月19日(金)に全国公開決定。同作はスピッツによる楽曲「楓(かえで)」(1998年リリース)を原案とし、デビュー34年にして初めて楽曲が映画化される。公開に先駆けてティーザー映像が公開され、主演の2人からコメントも寄せられた。

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■「楓」の花言葉である、“大切な思い出”や“美しい変化”、そして“遠慮”がキーワード

この度映画化されるのは、1998年にリリースされた8thアルバム『フェイクファー』の収録曲で、同年にアルバムからシングルカットされた「楓(かえで)」。「さよなら 君の声を抱いて歩いていく」という歌詞や心揺さぶるメロディーが印象的な同楽曲はファンの中でも人気が高い。

「楓」の花言葉でもある、“大切な思い出”や“美しい変化”、そして“遠慮”がキーワードとなる同作。物語の主人公は、人生の中で大切な人を失った2人の男女。出会いと別れ、愛と悲しみ、胸に刻まれた過去とそれでも続いていく現在。そして未来へ進もうとする2人の姿を、季節の移り変わりを通して描き出すのは映画「世界の中心で、愛をさけぶ」の行定勲監督。

7月17日、同作の企画発表とともにアナウンスメント映像、ビジュアルが解禁されると、「四半世紀以上の時を経て映画になるスピッツの楽曲が持つパワーがすごい」「楓が映像とストーリーでどんなふうに表現されるのか、すごく気になる」など、スピッツ楽曲の初映画化に驚きの声が寄せられた。

福士蒼汰福原遥が初の恋人役

そしてこの度、福士と福原が切ない運命に向き合う恋人を演じることが発表された。

近年、自身の英語スキルを生かし海外作品にも挑戦している福士は、劇場映画としては「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」(2016年)以来、9年ぶりに日本の恋愛映画に出演。本作では、運命に翻弄(ほんろう)されながらも、自分より愛する恋人を大切に思う優しさと包容力にあふれたキャラクター・涼を演じる。

涼の恋人・亜子を演じるのは、福士と初めて恋人役を演じる福原。今作では、明るくチャーミングな魅力だけでなく、隠された苦しみや悲しみ、こらえきれずあふれ出す感情と涙など、ここでしか見られない彼女の新たな一面も披露する。

ニュージーランドで撮影が行われた壮大なラブストーリー

主演情報と合わせて、予告映像<楽曲編>とティーザービジュアルが解禁。緑豊かな山々や湖、星空など、美しく壮大な自然があふれるニュージーランドで撮影が行われた同作だが、予告やビジュアルにもその美しいロケーションが散りばめられている。

映像では、名曲「楓」に乗せて美しく切ない同作のシーンが切り取られている。詳細なストーリーは明かされていないが、見る人それぞれが「楓」のメロディーと歌詞とともに、登場人物の感情やその先にあるストーリーを想像することができる映像に仕上がっている。

ニュージーランドで仲良く旅行中の2人の「これはこっちの楓」という会話。そして、地平線に広がる湖を前に一人たたずむ亜子の後ろ姿。寂しげな雰囲気が漂うと思えば、食卓を囲んだり、猫と触れ合ったり、2人の幸せそうな日常が映し出される。過去の思い出を懐かしんでいるような描写もあり、後半には切なさを予感させるシーンも。

世界遺産であるテカポ湖の星空が登場するが、“星”はこの物語を象徴する一つでもある。これから始まる壮大なラブストーリーに期待でき、早くも感動の予感に包まれる。

一方、ティーザービジュアルには、ニュージーランドのテカポ湖を背景に優しく笑い合いながら同じ方向を見つめる涼と亜子の姿が。「さよなら 君の声を抱いて歩いていく」切なさを予感させるこの「楓」のフレーズから始まる物語は、別れを経験した誰もに、忘れられない“君”を思わず思い出させる。

福士蒼汰福原遥コメント

福士蒼汰スピッツさんは世代を問わず一生愛され続ける存在で、愛をテーマに歌われていることも多いですが、「楓」から生まれた今回の物語には普遍的な愛しさや愛情が描かれています。

「楓」はとてもすてきな曲で大好きな曲ですが、(オファーを受けて)「この曲を元に台本にした」と聞いてから歌詞をもう一度聴くと、いろいろな思いを受け取ることができ、改めて素晴らしい楽曲だと感じました。この曲に込められた思いを作品に注入してより良い作品にできるように演じました。

久しぶりの恋愛映画でしたが、行定監督が「人間の心を描く恋愛映画が好きだ」とお話しされていて、普遍的で根源的な感情を描く今回の映画が生まれたことに、とても共感しています。

福原遥:「楓」は私が生まれた年にリリースされた曲で、ご縁を感じています。スピッツさんは昔からずっと聴いていて、つらい時や悲しい時に聴くと、優しく包み込んでくれるような歌ばかりです。「楓」の歌詞も、歳を重ねて聴くと違うものを受け取れて、その時その時で違う感じ方ができるのは、この映画にも似ていると思いました。

台本を読ませていただいたとき、心がジェットコースターのように動かされて、すてきな「楓」の楽曲が、この映画の世界観と交わり、本当に良い作品になる予感がしました。同時に「相手のことがすごく大事で愛しているからこそ取った行動」全てを理解することは難しかったのですが、行定監督とたくさんお話しさせていただき、一緒に作ることが出来ました。

映画「楓」は12月19日(金)より全国公開/(C)2025 映画「楓」製作委員会