2025年7月30日に発生した、ロシアカムチャツカ半島付近での大規模な地震。

日本にも影響があり、太平洋沿岸を中心に多くの地域で、津波警報が発表されました。

同月31日12時時点では、すべての警報が津波注意報に切り替わっており、すでに解除されている地域もありますが、予断は許さない状況です。

ネットで上がった「30cmの津波しょぼい」に憤りの声

北海道から沖縄県にかけて、太平洋沿岸の広い範囲で津波が観測された当日。岩手県の久慈港では1m30cm、東京湾内湾でも10~30cmの津波が観測されています。

津波警報が発表された当時、気象庁は「最大3mの津波が予想される」と発表していました。

すると、実際に到達した津波に対し、ネットでこのような声が上がったのです。「30cmの津波なんてしょぼい」「なんだ、全然大丈夫じゃん」「余裕だわ」といった声が…。

津波の危険性を軽視する発言は、ネットで議論に発展。さまざまな意見が上がりました。

・30cmだとしても侮ってはいけない。まともに受けたら、立っていられないし、立ち上がれないよ。

東日本大震災を知らない世代は分からないのかもしれない。

・怖いのは、高さや水の勢いだけじゃない。その濁流に木や石、ガラスなんかも混じっているからね。

・「堤防を超えないなら大丈夫」と思っているのかもしれないけれど、その「大丈夫」という過信が危ないんだよ。

・確かに、過剰に怖がってパニックになるのもよくないとは思う。正しく理解して、正しく恐れることが重要だ。

2011年の東日本大震災での被害を思い出し、津波を『恐ろしいもの』だと認識している人は多いでしょう。

しかし『30cmの津波』と聞いて、具体的なイメージが湧かない人がいるのも事実です。実際、30cmの津波でも、警戒する必要はあるのでしょうか…。

『30cmの津波も危険』そのワケは?

気象庁のウェブサイトによれば「30cmの津波も危険」だといいます。

そもそも津波は、風が吹くことで生まれる波浪とは違い『海底から海面までの海水全体が動くエネルギーの大きな波』です。

海水全体がものすごいスピードで押し寄せてくるため、20~30cm程度の津波でも、速い流れに巻き込まれるおそれがあり、とても危険なのだとか。

「30cmくらいなら大丈夫」などと思わず、速やかに海岸から離れましょう。

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災害はいつどのように起こるかが分からず、時には予想をはるかに上回る被害が出ることもあります。

津波警報や注意報が発表されたら、正しく警戒し、避難指示に従うことが大切です。


[文・構成/grape編集部]

出典
気象庁
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