
クルーズ船が定期的に入港する大阪港。そのなかでも最大級の船が入るとき、街は異様な雰囲気に包まれます。あまりにもデカいのです。
「クルーズ船やね」その規模がデカすぎる…!
大阪・関西万博が行われている夢洲へ向かう大阪メトロ中央線に乗っていると、満員電車で立っていた人たちが車窓を見て話し始めました。「あれ、船か……?」「クルーズ船やね」と。
場所は中央線の高架区間である大阪港駅付近。マンションや団地の向こうに、それよりもさらに大きな“巨大な壁”が横たわっているようでした。
この日(2025年7月29日)に大阪港へ停泊していたのは、アメリカのクルーズ会社・ロイヤルカリビアンの「スペクトラム・オブ・ザ・シーズ」。総トン数16万9379トン、全長347mは、大阪港に入港する船では最大級といえます。乗客定員は4246名なので、もはや“小さな町”です。
同社は新造船を登場させるごとに“世界最大の旅客船”を更新し続けていますが、「スペクトラム・オブ・ザ・シーズ」はそのなかでは中~大型クラスで、主にアジア地域のクルーズへ就航しています。
近くへ行くと、阪神高速の天保山大橋と向かい合うように停泊していました。橋の桁下高さは約45m、対して船の全高は約62.5mなので、この橋は越えられません。船の高さとしては、おおよそマンション21~22階の高さに相当するとか。
この船、前日には神戸港のポートターミナルに寄港しており、神戸・大阪寄港はほぼセットになっているようです。船そのものをキレイに見たいなら、遮るもののない神戸のほうがポートライナーからもよく見えていいかもしれません。
しかし、天保山や海遊館に隣接する大阪港の最大の特徴は、居住エリアの近さ。団地の奥、雑居ビルの奥に、とてつもなく大きな船が停泊している光景を体験できます。
万博へ向かう際は、北向きの車窓を見ていると、他にもクルーズ船が見える場合があるかもしれません。なお、「スペクトラム・オブ・ザ・シーズ」は9月にも16日に神戸、17日に大阪へ寄港します。

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