
グーグルは7月29日(現地時間)、ユーザーがアップロードした資料をもとにAIが要約や分析をしてくれるパーソナライズAIリサーチアシスタント「NotebookLM」に、2つの大きなアップデートを加えたと発表した。資料からナレーション付きの解説動画を自動生成する「Video Overviews(動画概要)」機能と、各種アウトプットを複数管理できるようになった新しい「Studioパネル」がそれだ。これにより、複雑な情報のインプットやチームでの知識共有が、これまで以上に簡単かつ効率的になるとしている。
資料を読み込ませるだけでプレゼン動画をAIが自動作成
今回新たに追加された「Video Overviews(動画概要)」は、NotebookLMの最も注目すべき新機能だ。ユーザーが読み込ませた論文やレポートなどの資料をもとに、AIが内容を分析し、ナレーション付きのスライド形式で解説動画を自動で生成する。これは既存の音声要約機能の進化版と位置づけられており、資料内の画像や図、引用、数値を効果的に使いながら、AIホストが視覚的に分かりやすくポイントを解説してくれる。
これにより、データの解説やプロセスの実演、抽象的な概念の具体化に特に効果を発揮するという。ユーザーは重点的に取り上げるトピックや学習目標、対象読者(例:「この分野の専門家である私に、Zに焦点を当てて説明して」)などを細かく指定でき、目的に応じた動画を生成可能だ。この機能はまず英語ですべてのユーザーに展開され、順次ほかの言語にも対応する予定だ。
もうひとつのアップデートは、各種コンテンツを生成・管理する「Studioパネル」の刷新だ。従来、1つのノートブック内で作成できる音声概要やマインドマップ、学習ガイドなどのアウトプットは、それぞれ1つに限定されていた。今回の刷新により、同じ種類のアウトプットを複数作成し、ノートブック内に保存できるようになった。例えば、世界中に共有したいノートブックのために多言語の音声概要セットを作成したり、チームの役割(エンジニア向け、営業向けなど)に応じてカスタマイズした解説動画を複数用意したり、試験勉強のために教科書の章ごとにマインドマップを作成したりといった、より柔軟な活用が可能になる。
新しいStudioパネルではUIも改善され、音声概要を聞きながらマインドマップを確認するといったマルチタスクも実現し、生産性をさらに高めることができる。

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