日本製鉄7月30日風力発電機大手のベスタスと、国内風力発電プロジェクトの円滑な実行および国内外の風力発電市場におけるサプライチェーン強化を目的とした覚書を締結したと発表した。

ベスタスは、世界88か国で190GWの風力発電機導入実績を持つ業界最大手とされ、今回の覚書締結は経済産業審議官立ち会いのもとで行われた。

両社は、グローバルなビジネス機会を共同で追求し、特に日本製鉄の東日本製鉄所君津地区および九州製鉄所大分地区から、欧州・アジア・日本市場向けのタワー用鋼材供給で協業を進めるとしている。
○今後の展開

今後は、グリーンスチール「NSCarbolex Neutral」や熱加工制御プロセス(TMCP)による高張力鋼板などの素材を安定供給することで、サプライチェーンの強化や再生可能エネルギーの普及、社会全体の脱炭素化に貢献していく構えだ。

なお、グリーンスチールは鉄鋼メーカーが削減した温室効果ガス(GHG)排出量を特定製品に割り当て、証書付きで提供するもので、日本鉄鋼連盟のガイドラインに準拠。購入企業は自社のGHGプロトコルにおけるScope3排出量から控除できるとされている。
(早川厚志)

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