
7月30日8時25分頃発生した、カムチャツカ半島付近を震源とする地震により太平洋側を中心とした地域に津波注意報が発令された。7月31日現在も北海道地域などでは引き続き注意報が出されており、一部地域では避難生活が続いている。その一方、津波が発生したのが7月30日の朝、という事で意外な施設にも影響が出ていた。それは大学を始めとする教育機関である。
大学はその多くが7月末に1学期が修了。7月30日は期末試験と重なる学校が非常に多い。そのため9時40分に警報が発令されると、試験を控えていた大学生たちは「え!今日試験なんだけど」「さすがに休講になるよね」「そもそも電車が走ってないかも」とパニック状態に。
多くの大学は7月ギリギリまで講義やテストを行い、成績が発表されるのは8月のお盆前という機関が非常に多いため、大学としても8月を超えると補講日の確保が難しいといった事情があるそうだ。現に一部の学校では緊急連絡として「海などに近づかないようお願いします」と注意喚起する一方で「定期試験は変更なく実施する予定です」と案内するなど注意喚起と試験の実施を同時に伝えた施設も少なくなかったようだ。また、試験のないレポートでも7月31日に締切りを設定していると「交通の乱れでレポートが届けられない」「書いている時間が取れない」といった思わぬ弊害が生まれているようだ。
もっとも、7月30日の時点で津波による人的被害は出ていないため、既に多くの(真面目な)大学生は試験に間に合ったり、レポート提出が完了したりしていると思われるが、学期末に災害が起こると大事な試験を落とす可能性があるという事がわかったことは、大きな学びとなったようだ。

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