
ジローナは30日、アトレティコ・マドリードから元フランス代表MFトマ・レマルがレンタル移籍加入することを発表した。
クラブからの発表によると、レンタル移籍期間は2026年6月30日までの1年間。背番号は「11」に決まった。スペインメディア『マルカ』によると、レンタル料等は発生していないものの、ジローナはレマルの給与の全額を支払う条件になっているという。
レマルは1995年11月12日生まれの現在29歳。カーンのアカデミー育ちで、2013年8月にトップチームデビューを飾った。2015年夏にモナコへステップアップすると、2016-17シーズンにはフランス代表FWキリアン・エンバペ(現:レアル・マドリード)、元コロンビア代表FWラダメル・ファルカオ(現:無所属)、ポルトガル代表MFベルナルド・シルバ(現:マンチェスター・シティ)、元ブラジル代表MFファビーニョ(現:アル・イテハド)、フランス人FWヴァレール・ジェルマン(現:サンフレッチェ広島)らとともに、17年ぶりのリーグ・アン制覇とチャンピオンズリーグ(CL)準決勝進出の原動力となる活躍を披露。モナコでは在籍した3年間で公式戦通算127試合出場22ゴール32アシストを記録するなど、左ワイドの主力として活躍を続け、2018年夏にアトレティコ・マドリードへ加わった。
アトレティコ・マドリードでも加入直後は左ワイドの定位置を確保し、3年目からは2列目の中央でも活躍。2020-21シーズンにはクラブにとって7年ぶりのラ・リーガ優勝にも貢献した。だが、2023年9月、『エスタディオ・メスタージャ』で行われた当時のラ・リーガ第5節バレンシア戦でアキレス腱断裂の重傷に見舞われると、ここからレマルの状況は一変。2023-24シーズンは“全休”に近い形となり、2024-25シーズンも筋肉系トラブルに悩まされたこともあって、公式戦ではわずか8試合の出場に終始。本来のパフォーマンスを取り戻すことはできなかった。
また、モナコ時代の2016年11月にデビューを飾ったフランス代表でも長きにわたって活躍しており、FIFAワールドカップロシア2018では母国の5大会ぶり2度目の優勝を経験。EURO2020のメンバーにも選出されており、これまで国際Aマッチ通算で27試合出場4ゴールを記録している。
アトレティコ・マドリードでは公式戦通算186試合のピッチに立ち、10ゴール19アシストをマークしながら、近年はピッチの上で自らの価値を示すことができていなかったレマル。アトレティコ・マドリードは、今夏の移籍市場でボタフォゴから迎え入れたアルゼンチン代表MFティアゴ・アルマダに背番号「11」(※レマルの背番号)を渡していたことから、今夏の退団は決定的と見られていたが、レマルが復活を期する地はジローナとなった。
なお、今回のレンタル移籍に買い取りオプションは付いていないと伝えられている。アトレティコ・マドリードとの契約は2027年6月30日まで残っており、レマルがジローナで輝きを取り戻した場合は、来夏にアトレティコ・マドリードに復帰する道も閉ざされてはいなさそうだ。
2024-25シーズン、CLと並行してのシーズンを戦ったジローナは、最終的にラ・リーガを16位でフィニッシュ。再び上位浮上を目指すシーズンに向けて、今夏の市場ではアスレティック・ビルバオからスペイン人DFウーゴ・リンコンをレンタル移籍で迎え入れており、レマルはクラブにとって2人目の新戦力となった。
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