
たび重なる中断で"お蔵入り"が噂されていたマドンナの伝記映画プロジェクトについて、主演に決定していたジュリア・ガーナーが「まだ実現する予定」と明言し、ファンに希望を与えている。「ファンタスティック4 ファースト・ステップ」でシルバーサーファー役を演じる彼女はこのほど、米ポッドキャスト「SmartLess」に登場。同プロジェクトの現状を語るとともに、マドンナ本人を前にした壮絶なオーディション体験を詳細に明かした。
司会者から「マドンナを演じることになっていたと思うが、まだ実現するのか?」と直球で問われたガーナーは、「ええ、まだ実現する予定です」と返答した。
マドンナの伝記映画といえば、「JUNO ジュノ」「タリーと私の秘密の時間」のディアブロ・コディが脚本を手がけ、「オザークへようこそ」で知られるジュリア・ガーナーがマドンナ役を演じると発表されていた。だが、2023年初頭にマドンナの「Celebration」ツアーのため製作が中断。ユニバーサル・ピクチャーズのスケジュールからも外され、プロジェクトの先行きが不透明になっていた。
マドンナの大ファンというガーナーにとって、本人を前にしたオーディションは人生最大の挑戦だった。ダンサーでも歌手でもない彼女が取った戦略は、実にマドンナ流だった。「私はただ『マドンナならどうするだろう?』って考えたんです」とガーナーは振り返る。
「『受け入れるか拒むかはあなた次第。でも拒むなら、それはあなたの損失よ』みたいな感じで。そういう心構えで、文字通りその場を支配したんです」
現在プロジェクトは新たな形で進行している。「ストレンジャー・シングス 未知の世界」のショーン・レビがプロデューサーを務めるNetflixシリーズとしての展開が検討されており、昨年7月にマドンナがInstagramで脚本を修正する姿を投稿した際、作品タイトルが「Who's That Girl」であることも明らかになった。
一方で、ガーナー主演の映画版プロジェクトも完全に消滅したわけではない。マドンナ自身が監督を務める予定のこの作品は「男性社会で生き残ろうとするアーティストとしての女性の闘い」をテーマに、彼女のエンターテインメント業界での成功から「ライク・ア・プレイヤー」のリリース、「エビータ」主演、さらに「ヴォーグ」の成功に影響を与えたニューヨークのハーレム・ボールルーム・シーン(1980年代にハーレム地区で栄えたLGBTQ+コミュニティの地下文化で、ヴォーギングダンスの発祥地)との関係まで幅広く描かれる予定だ。
「素晴らしいものは時間がかかる」とガーナーは言う。複数の形態で検討が続けられるなか、マドンナの人生を描く野心的なプロジェクトは確実に動き続けている。

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