
2008年に発売したシングル「おしゃれ番長 feat.ソイソース」の「踊ってみた」が10代を中心に大バズリして、現在TikTokで総再生回数3億回超えとなっているORANGE RANGE。それだけでなく2004年発売の「花」、2007年発売の「イケナイ太陽」も総ストリーミング再生回数1億回超え、と再評価されている。その盛り上がりの中で7月16日に新曲「裸足のチェッコリー」を発売。さらに「THE FIRST TAKE」にも登場するなど、2025年は活発に活動している。だが、本人たちはある時期までバズっていることに気付いてなかった様子。ヴォーカルのRYOとHIROKIに今の状況をどう受け止めているのか、また、初挑戦した「THE FIRST TAKE」についてなど聞いてみた。
【動画】マユリカも出演!ORANGE RANGE「イケナイ太陽」令和Ver.MV
■「昔の楽曲にアクセスしやすくなったからかな」(RYO)
――このところシティポップや昭和レトロが注目されたりしていますが、ORANGE RANGEの楽曲は、若い世代にとって新しい今の曲の感覚で楽しんでいるように思います。17、8年前の楽曲がZ世代に刺さった理由はご自身で何だと思いますか?
RYO 若い世代が、昔の曲を掘ることが増えたんじゃないかなと思います。自分たちの時代は、その時に流行ってる音楽を聴いてる人が多かったけど、今は色々聴く方法があるからか、割とすぐ掘ってくれてんのかな、と。
HIROKI 別にやってきてることは一緒で、自分たちが何かに寄せてるわけでもないので、それが必然的に今の時代のアーティストの楽曲との差別化が生まれたのかもしれないですね。
――若い世代のファンが増えたと実感することはありますか?
RYO 自分はSNSもやってないんで、そういった面では全く無いんですけど、フェスとかワンマンじゃないライブでの盛り上がりとかではやっぱり感じます。
――道で顔さされたりとかは?
RYO フツーに電車乗ってますよ(笑)。
■TikToKでのバズは「新しいORANGE RANGEの場所ができた感覚」(RYO)
――「イケナイ太陽」と「花」のストリーミングの総再生回数が、それぞれ1億回超えましたが、それを聞いた時は?
RYO もちろん嬉しいですけど、でも、相場がわからないから(笑)。どのぐらいすごいことなのかが…。
HIROKI ピンとこないですよ、マジで。その辺が疎かったし意識してなかった部分なので。昔は、自分で頑張って頑張って掘り起こさないと古い曲に出会えなかった。だから、興味が無いとできなかったけど、今は気軽に辿れますからね。
RYO すごい時代ですよね。
――TikTokの総再生回数は、さらにすごくて3億回超えとか…。そうなると、曲が1人歩きしてしまってる感覚は無いですか?
RYO TikTokは、さっきも言ったように全然触れてなかったプラットフォームなので、それに関しては1人歩きなのかも。「新しいORANGE RANGEの場所」みたいなのができた感覚なんで、「試してる」っていうか、どういう反応をされるのかを見てる状態ですね、今は。それを今後、自分たちのものにするかどうかは、これからやりながら決めていきます。
――「踊ってみた」とか、本当に皆さんがノータッチなところでどんどん広まって盛り上がっていって…。で、ある時に「何かオレたちの曲で踊ってるのが広まってるらしい」って気付くわけですよね。
RYO 娘から聞いたのかな。恥ずかしかったですね(笑)。これまで、ライブとテレビにちょいちょい出てるぐらいだったので、そういう新しい“見せる場”っていうのは、何かちょっと照れくささがあって…。
HIROKI 不思議だよなぁ。オレたちの曲で若い子が踊ってるって。
■「踊ってみた」を撮る前日は、1人で猛練習
――RYOさん、anoちゃんやJO1の白岩瑠姫さん達とショート動画で一緒に踊ってますが、若いアーティストとの交流はいかがでしたか?
RYO 単純に「やった!喋れた!」って感じで(笑)。ふだん喋る機会、そうそう無いじゃないですか。バンドマンとは全然喋るけど。
HIROKI ふだん交わらないアーティストさんだからね。
RYO 「おお!」と思って。で、娘に「今日、anoちゃんに会ったよ」とか自慢しました。一緒に踊ってる動画見て、父親が突然踊り出して不思議に思ってると思いますけど(笑)。
――若いアーティストと違和感無くダンスしててカッコいいと思いました。
HIROKI RYOさんは絵になるから。
RYO 撮影の前の日にお手本の動画を送ってもらって、家でめっちゃ練習してます!1人で部屋にこもって鏡見ながら、「この辺で笑った方がいいんだろうか…」とか考えたりして(笑)。
――すごい熱心!
RYO やっぱり一緒にやるからには、こっちが覚えてないのはダメだから。
■ネタで歌詞を使ってくれたマユリカと何か一緒にやりたかった
――「イケナイ太陽」の令和ver.のMVが、公開3週間で再生回数1000万回を超えましたね。あの中に“平成あるある”が72個入ってるそうですが、アイデアは皆さんで出されたんですか?
RYO ソニー・ミュージックのスタッフさんも一緒に。「やるなら、もう振り切ろう!」って考えました。
――MVにマユリカさんも出てますね。
HIROKI 「M-1」で、「上海ハニー」の歌詞をネタに使ってくれてたんで(※「M-1グランプリ2024」で、マユリカは漫才のネタ中、校歌の歌詞として「上海ハニー」の一部を使っていた)、一緒に何かできたらっていいなってのがあって。
――「M-1」は、リアルタイムでご覧に?
HIROKI 自分は、飯食いながら何となく見てたんですよね。そしたら、知り合いとかから「今、ネタで使われてたね」みたいな感じでメッセージが入って来て、後からすぐ見直して、「あ、ホントだ!」。普通に笑っちゃいましたね、面白くて。
――オンエアの時は、曲が全く違うから、自分たちの歌だとは思わなかったんですね?(笑)
HIROKI 放送中はね、気付かなかったんですよ。サビじゃなくてラップのところだったし(笑)。
――オファーが来て、マユリカさん、ビックリしたんじゃないですか。勝手に使って怒られるんじゃないか…って思ってたはずなので。
HIROKI そんな感じでした。スタジオで会った時、まず謝罪からでしたもん。
――皆さん、怒ってないですよね?(笑)
HIROKI もちろん!怒る要素ないじゃないですか!
RYO ありがたいですよ。
HIROKI むしろ、何で「上海ハニー」だったのかは聞きました。他の歌詞のパターンもあるのか聞いたら、「上海ハニー」だけだと。ラップのところを使ったのも、気付きそうで気付かれない、っていう絶妙な箇所をチョイスしたって言ってました(笑)。「何か聴いたことあるけど、コレ何だっけ…」っていう。
――芸人さんだと、吉本の“金魚番長”さんってコンビが出囃子で「おしゃれ番長」を使ってますよね。「番長」繋がりで決めたみたいです。
HIROKI そうやって多方面で色々と使ってくれて…いろんなものが絡み合ってるんじゃないですかね。
RYO 素晴らしいことですよ。
■「『THE FIRST TAKE』は、本当に一発録りでした…(笑)」(HIROKI)
――「イケナイ太陽」と「花」で、「THE FIRST TAKE」にも登場しましたが、一発録りはいかがでしたか?
HIROKI 「一発録り」とは言え、実際は違うと思ってました。2、3テイクぐらい録って、後から良かったのを選べるのかなと思ってたんですよね。ホントに1回でした。ビックリしましたね。
RYO プレイバックも無しだもんね。
HIROKI そうそう、その場で聴けないんですよ。自分たちは確認ができないんです。他のアーティストのを見ても、ミスしてないから、「コレ、何回かやってんのかな」って思ってました。やり直しできるってどこかで思ってたから、楽しくできたのかもしれないです。のびのびと1回歌ったら、「はい。じゃあ次は『花』を」って。
――じゃあ、「花」は緊張感が高まった感じですか?
HIROKI いや、その時点では、まだやり直せると思ってました(爆笑)。「たまたまみんなミスしなかった。よかった、よかった」って。
――HIROKIさんが何か妙にリラックスしてるなって感じはしました?
RYO しました、しました。
――1回しか歌えないのに(笑)。
HIROKI もしまた機会があった時は、もうヤバいっすね。知ってしまったから。ガチガチかもしれないです。
◆取材・文=鳥居美保



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