
コスプレイヤー「異世界おじいちゃん」がXに投稿した、映画『ハリー・ポッター』シリーズのキャラクター、ダンブルドア校長のコスプレ姿が大きな話題を呼んだ。
この投稿に対して「本人では?」「再現度がすごい」「素敵すぎる」などの声が殺到し、350万インプレッションを超える大バズりとなった。
リアルイベントに参加すれば、ほかのコスプレイヤーから一緒に写真撮影を頼まれることも多いという。
なんと現在75歳という異世界おじいちゃんだが、コスプレデビューが2024年の年末というのも驚かされる。
そこで今回は、一躍人気者になったオールドルーキーに、コスプレの楽しさや裏話を語ってもらった。
◆不安しかなかったが…大反響に驚き
――「異世界おじいちゃん」というコスプレイヤーネームは、ぴったりなお名前だと思います。どのようにして付けられたんですか?
異世界おじいちゃん:異なる作品のキャラクターになりきれるおじいちゃん、というイメージで家族と一緒に決めました。
――Xに投稿したダンブルドア校長のコスプレ姿の写真がいきなり350万インプレッションを超える大反響でした。そのときはどんな心境でしたか?
異世界おじいちゃん:投稿するまではまさかここまで反響があるとは思わず、驚きしかありませんでした。
というのも、最初に衣装を着たときは、本物のキャラクターや皆さんのイメージに近づけられているのかがわからず、不安しかありませんでした。
Xの投稿はコスプレイヤーの皆さんがいろいろ投稿されているのを見て、興味本位で始めてみましたが、たくさんの方に受け入れていただけて嬉しい限りです。
◆家族でコスプレを楽しんでいる
――最初のコスプレにダンブルドア校長を選んだのはご自身ですか? それとも誰かのアドバイス?
異世界おじいちゃん:家族から「ダンブルドア校長に似ている」と言われたのがきっかけです。
もともとハリー・ポッターが好きで世界観に憧れていましたし、大好きなキャラクターだったので、挑戦したいと思って最初のコスプレに選びました。
――コスチュームの完成度が初めてとは思えないほどとても高いですね。
異世界おじいちゃん:ありがとうございます。実はあの衣装は全部自分で作りました。
――すごい!どれくらいの時間がかかったのでしょうか?
異世界おじいちゃん:初めてのコスプレで、思うように進まない時期もあって、1年半もかかってしまいました(笑)。家族のサポートもあり、なんとか完成させることができてよかったです。
――ご自身で始められるまで、「コスプレ」とはどういうものかご存知でしたか?
異世界おじいちゃん:正直なところ、まったく知りませんでした。息子がコスプレイヤーなので、彼との会話から少しずつ知ることができました。
――そんなコスプレの世界に実際に飛び込んで、見方は変わりましたか?
異世界おじいちゃん:コスプレを楽しんでいる方は若い方が多く、自分は年齢が高いので交流は難しいと思っていました。でも、ネット上やイベントでいろんな方々から温かく声をかけてくださり、心から楽しむことができています。感謝の気持ちでいっぱいですね。
――ということは、コスプレを始めて、楽しいことばかり?
異世界おじいちゃん:そうですね、家族3人揃っての楽しみが増えました。ただ、8月に名古屋で開催された『世界コスプレサミット2025』に参加した際、想像以上の暑さで大変でした(笑)。
◆異世界おじいちゃんの素顔
――コスプレが新たな趣味になりましたが、そのほかに趣味はありますか?
異世界おじいちゃん:もともと映画鑑賞が好きで、映画館・テレビ・配信でよく観ます。もしかしたら、いろんな作品を観てきた経験が衣装づくりのインスピレーションになっているかもしれませんね。
――ほかの作品のコスプレ姿も披露されていますが、今後の「異世界おじいちゃん」としての目標を教えてください。
異世界おじいちゃん:年齢を生かせるキャラクターを探しながら、逆に難しいキャラクターにも挑戦したいと思っています。
作品とのギャップも皆さんに楽しんでもらえるので、時にはユーモアも交えて投稿していきたいです。
◆コスプレと出会って良かったこと
――今回の記事の読者には、趣味があまりない方もいるかもしれません。趣味を楽しむことの良さってどういう点にあるのでしょうか?
異世界おじいちゃん:私はコスプレと出会って今まで以上に前向きに生きられるようになりました。
何かひとつでも自分の楽しみを見つけることにより、前向きに生きていける人生になるのではないかと思います。
趣味を持つことで、人生の幅が広がることにも繋がります。それが何歳になっても新しい趣味を持つ良さだと考えております。
ーー作り込まれたコスチュームもさることながら、なにより本人がコスプレをとても楽しんでいることが話の端々から感じられた。新しい趣味を始めようか迷っているなら、異世界おじいちゃんを手本に始めてみると意外と楽しめるかも!?
<取材・文/松嶋三郎>
【松嶋三郎】
浅く広くがモットーのフリーライター。紙・web問わず、ジャンルも問わず、記事のためならインタビュー・潜入・執筆・写真撮影・撮影モデル役など、できることは何でもやるタイプ。X(旧Twitter):@matsushima36



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