第二次世界大戦が終わり、米ソが冷戦時代を迎えていた1963年。英国では、麻薬物質であるLSD(リゼルグ酸ジエチルアミド)で敵軍を無力化できるかどうかを、英国の兵士たちに投与し、その効果を調べる実験を行っていた。

 それよりも早い1950年代、既に米軍では、メリーランド州エッジウッドの兵器庫で、敵兵を無力化する化学兵器の開発を目的とした悪名高き「エッジウッド」実験を行っており、兵士たちに大麻やLSDなど20種類以上の向精神薬を投与していたという。

ソース:Watch a 1963 video of British soldiers conducting a military exercise after dropping acid[https://web.archive.org/web/20121017160315/http://io9.com:80/5923389/watch-a-1963-video-of-british-soldiers-conducting-a-military-exercise-after-dropping-acid

 英国が1963年に行ったLSD実験の記録映像

 こちらは米軍によるLSD投与実験。

 米軍の行っていた「エッジウッド」実験は1972年まで続けられていたそうで、試験対象は、LSD向精神薬をの投与、幻覚誘発薬「BZ(キヌクリジニル・ベンジラート)」を浴びせて敵の戦闘能力を奪う実験から、VXガスサリンのような致死性の神経ガスなど多岐にわたったそうで、現在でも、この実験の内容を知らされずに参加させられた兵士による集団訴訟が行われている。

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