
ネットを舞台とした詐欺
Q:「特殊詐欺」ってなに?
A:通常の「詐欺罪(刑法第246条など)」に含まれている犯罪の一種であるが、警察の実務や犯罪の統計において通常の詐欺犯罪と区別されている。犯人は被害者に電話をかけるなどして「対面することなく」詐欺行為を実行するという点が通常の詐欺と異なる点とされる。
特殊詐欺では、犯人は電話以外にもハガキ、電子メール、Webサイト、SMS、SNSのダイレクトメールなどさまざまな「非対面」の接触によって詐欺行為を画策する。
またその際、犯人は被害者の親族や金融機関の関係者、公共機関の職員などを装って緊急の示談金やニセの還付金、架空請求などさまざまな理由を持ち出して被害者をだまそうとする。
それらを信じた被害者は、ATMに誘導され不正操作によって金銭を振り込まされたり、訪問してきた「受け子」と呼ばれる現場担当の犯人にキャッシュカードや現金をだまし取られたりすることとなる。
現在、「オレオレ詐欺」「架空請求詐欺」「還付金詐欺」「融資保証金詐欺」「預貯金詐欺」など特殊詐欺のバリエーションは多く、被害者も増加している。
警察庁の発表によると、2025年上半期の特殊詐欺の被害額は全国で597億円と、前年同時期より370億円増加しているとともに、警察官を騙る手口「ニセ警察詐欺」が全体の65%を占めているという。
さらに、若者たちが手軽な金稼ぎ手段として「闇バイト」経由で特殊詐欺に関わる事例も増えていて、大きな社会問題となっている。



コメント