社会人にもなると、学生時代のアルバイトではなかなか稼げない額の給料をもらえるようになります。するとたいていの人は生活水準を上げがちです。「いい服を着たい」、「話題のお店で食事がしたい」、「美味しいお酒が飲みたい」……。学生時代とは欲求の質が変わり、“社会人らしく"あるために少し贅沢をしてしまうこともあるでしょう。もちろん見栄を張ることや、話題のお店でおいしい食事と素敵な時間を過ごすことは、社会人にとって必要なこともあります。

しかし、そんなときに間違ったお金の使い方をしていては、求める“社会人らしい"生活を続けることはできないのです。そこで今回は、若手社会人がやってはいけない悪いお金の使い方を3つご紹介します。理想の社会人になるために“社会人らしい"お金の使い方を身に付けましょう。
1.クレジットカードの支払いを延滞してしまう

どうしても手持ちの現金が無いときカード1枚で支払いが完了してしまうように、クレジッカードはとても便利です。社会人にもなるとほとんどの人が1枚は持っているのではないでしょうか。

ただ、その便利さが原因で陥りがちなのが、「今月はもう現金が無いからカードで」という使い方です。お金の使い方に計画性がないがゆえの結果ですが、そのようなカードの使い方を続けていると、どんどんカードの利用額が膨らみ、「期日までに全額払えない!」なんてことになりかねないのです。

そしてクレジットカードの支払いを延滞してしまうと信用情報に傷が付いてしまい、将来住宅ローンといった銀行からお金を借りたいときに借りられなくなってしまいます。

一時的にお金を立て替えている時点でクレジットカード会社からお金を借りているということを忘れてはいけません。社会人ならば、カードを使う際の「計画性」をきちんと立てて、自分がどこまで支払い能力があるのか「理解」をしましょう。

2.奨学金の一括返済

えっ? と思われた方が多いかもしれません。「借金=悪」という考えがある以上、奨学金でさえも早いうちに返したいと思う人が多いはずです。しかしここで考えてほしいのは、借りた奨学金にかかる「利率」についてです。

無利子で借りている人は、もちろん利率はゼロで、有利子で借りている人は約0.8%の利率がかかります。(「平成26年度(27年)3月貸与終了者の利率について」-独立行政法人 日本学生支援機構より)例えば有利子で300万円借りていたとすれば、利子は24,000円です。「24,000円も余分に支払うなんてもったいない!」と考え一括返済や繰り上げ返済をする人もいますが、いま一度考えてほしいのは、あらゆる借金の中で見ても奨学金の利率は圧倒的に低いということです。ある程度まとめて返せるだけのお金があるのであれば、利率の低い奨学金は決まった額を毎月支払い、奨学金よりも高い利率(リターン)を期待できる金融商品への運用にお金を回した方が、奨学金の利子分よりも大きなお金がうまれる可能性があるのです。

奨学金は「良い借金」と考え、貯まったお金は運用に回してみましょう。効率的に資産形成をし、また資産運用に挑戦するチャンスです!

3.「悪い借金」をしてしまう

先述の奨学金が「良い借金」であるのに対して、簡単に借りられてしまう上に利子がやけに高い「悪い借金」もなかにはあります。いわゆる“ヤミ金"ではなくても、今は簡単に借金ができてしまう便利な世の中です。

欲望と戦う若い世代のなかには気軽に借金に手を出してしまう人もいますが、その軽い気持ちが「お金を使う計画性が無い」と判断され金融機関から「良い借金」ができなくなることもあるのです。

「悪い借金」は借入額よりも多くのお金を返済する必要があり、また信用情報に傷がついてしまうので極力利用しない方がよいのですが、どうしてもお金が無く、やむを得ず借りなければいけない際には、「何のためにお金を借りるのか」という目的をはっきり持ち、きちんとした返済計画を立てましょう。手軽に借金をしてしまうと雪だるま方式で借り入れは増えてしまうということも念頭に置いてください。

クレジットカードの支払いを延滞することや、無理をした奨学金の一括返済、悪い借金に手を出すことを無くすためには、きちんとした目的とマネープランを持ちましょう。

投資なのか?消費なのか?浪費なのか?を意識することで、自然と無駄遣いは減り、「正しいお金の使い方」が見えてきます。人生とお金の使い方は連動していますので、お金の使い方はその人の個性と言えます。ですので、細かな支出に関して「このお金の使い方は良くてこれはダメ」と一概に決めつけることができないからこそ、自分で考える癖を持ちましょう。

文●工藤将太郎(株式会社クレアライフパートナーズ代表取締役社長)
日本生命にて、外資系金融機関や、学校法人の福利厚生制度の構築に従事。「なぜ日本人生命保険ばかりに偏るのか?」という疑問を持ち、生命保険に頼らない将来対策法を実践し独自のノウハウを確立、2011年株式会社クレアライフパートナーズを創業する。多くの人が思い描く将来を実現してほしいと考え、FPという立場から資産運用の必要性を発信している。