
この記事をまとめると
■ジャパンモビリティショー2025でマツダが「ビジョン・クロスコンパクト」を提案した
■ビジョン・クロスコンパクトのデザインテーマ「ネオ・オーセンティック」
コンパクトカーならではの個性を模索したクロスコンパクト
今回のマツダブースでは、ある意味センターに置かれた「VISION X-COUPE(クロスクーペ)」以上に注目を集めていたのが真っ赤に塗られた「VISION X-COMPACT(クロスコンパクト)」。まるで親友のように付き合えるクルマと謳う同車のデザインの意図はどこにあるのか。デザインをまとめた木元さんに会場でお話を聞きました。
──今回、クロスコンパクトはサプライズ出品でしたが、どのようなデザインコンセプトで開発されたのでしょうか?
マツダのデザインは、ここ数年「引き算の美学」を掲げてきましたが、今回はそれをもっと突き詰めた「ネオ・オーセンティック」というテーマを掲げました。たとえばボディの映り込みの美しさや、シグネチャーウイングすら排除しながら、マツダらしさをどう表現するかに挑戦したのが「クロスクーペ」で、今後このテーマをいろいろなモデルに展開する場合、たとえばコンパクトカーならどうなるかを考えたのが「クロスコンパクト」です(デザイン本部 本部長 木元英二さん、以下同)。
──コンパクトカーを考えるときに、先行開発したクロスクーペをそのまま縮めるという発想はなかったのですか?
もちろん初期にはいろいろ試行しましたが、クロスクーペはまさにクーペだからこそできた表現であって、コンパクトの「ネオ・オーセンティック」はまた違うだろうと。近年、マツダは同じデザインテーマでラインアップを揃えてきましたが、今回のスタディでわかったのは、共通した「ネオ・オーセンティック」が感じられれば、車種ごとに特徴をもたせる方向もあり得るということですね。
──前後のオーバーハングが短いように見えましたが、とくにBEVに限定した想定ではない?
そうですね。今回はあくまでもデザインスタディであって、特定のプラットフォームを想定してはいません。ただ、スタイリングをやってみて、どのパワーソースであっても対応できるのでは? と感じています。
──ボディの特徴は後ろ下がりのプロポーションです。たとえば現行のマツダ2はウエッジの効いたスポーティな佇まいですが、その点かなり異なるアプローチですね
そうですか? じつは私自身はスポーティだと思っていて(笑)、たしかにレーシーではないのですが、アジャイル(機敏)な感じをもっているし、楽しい乗り味が期待できると感じていますよ!
キャビンとボディを一体として考えたデザイン
──では、そもそもこの後ろ下がりのルーフの発想はどこから来ているのですか?
後ろから前に向かって押し出すような勢いを、カタマリ全体で表現したかった。クルマの荷重がしっかりリヤタイヤに載って、グッとトラクションがかかるイメージです。その力点としてルーフのピーク位置を決めたワケですね。もちろん、ウエッジさせた方が動きは出るのですが、このクルマの魅力としては違うかなと……。
──たしかに、見方によってはよき時代のスポーティカーのイメージがありますね
はい。クルマの魅力はずっと昔から形作られて来たわけで、多くの人が共有するイメージがある筈。たとえばEVはどんなカタチにできるといっても、実際にはクルマらしいスタイルになっていますよね。そういった魅力を継承しながら、いかに新しいスタイルを生み出すかが「ネオ・オーセンティック」にも繋がっているんです。
──ディテールの話ですが、フェンダーからAピラーへ流れる滑らかな面と、ドアからいきなり始まるショルダーラインの対比がじつにユニークですが、これはコンセプトカーだからこその表現ですか?
いえ、これは量産でも可能だと思いますよ(笑)。今回はキャビンとボディを一体に見せることがテーマなので、フェンダーからリヤまでがひとつの面によってカタマリとなることで、ソリッドムーブ=生命感を打ち出すという考え方ですね。
──ホイールのデザインはクロスクーぺに近いデザインですが、これは何を意図したものですか?
最近のホイールは空力への対応もあって面が大きく浅くなる傾向にあるのですが、マツダとしてはそれとは違う、ある程度深みがありつつ空力にも対応する造形を模索したモノですね。
──そうそう、このボディカラーは新色になりますか?
いえ、アイコニックSPと同じビオラレッドですね。マツダはソウルレッドというブランドカラーがありますが、もっとソリッドでスポーティな赤が欲しいということで作った色です。
──ずいぶんキレイな赤だと思いましたが、いわれてみれば⋯⋯ですね。本日はありがとうございました。
























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