温泉が閉鎖とか寂しすぎる……温泉に入れる希有なサービスエリア「諏訪湖SA」でひとっ風呂浴びてみた

この記事をまとめると

中央道諏訪湖サービスエリアの名物温泉「ハイウェイ温泉諏訪湖」が閉鎖される

■下り線は2025年10月末、上り線は2026年1月末ごろに営業終了予定となっている

諏訪湖の絶景を望める温泉に実際に入浴した

サービスエリア内の知る人ぞ知る名湯

 温泉に入れるサービスエリアはいくつかあるが、そのなかのひとつが中央自動車道諏訪湖サービスエリアだ。目の前に広がる諏訪湖を見ながら入れる温泉ということで、たびたび話題になるのが「ハイウェイ温泉 諏訪湖」。しかし、残念なことに諏訪湖サービスエリア上下線にある温泉は、ふたつとも近日中に閉鎖されてしまう。

諏訪湖SAの「ハイウェイ温泉諏訪湖」

 写真で見る限りではサービスエリア内とは思えぬほどの絶景温泉。閉鎖される前に、いちどは入っておきたい! そう思い立ち、さっそく消えゆく温泉を楽しみに行ってみた。

 今回訪れたのは下り方面の諏訪湖サービスエリアだ。到着してすぐに視界に入ってくるのは、雄大な諏訪湖の景色だ。そして目立つ場所に設置してある金色のプレートには「恋人の聖地」と書かれている。調べてみると恋人の聖地プロジェクトというものがあり、NPO法人地域活性化支援センター(静岡県静岡市)が少子化対策として、地域を代表する観光施設などのうち、プロポーズにふさわしい場所などを「恋人の聖地」として認定している。そして、そのひとつが諏訪湖サービスエリアというわけだ。

諏訪湖SAの「ハイウェイ温泉諏訪湖」

 ひとしきり眺望を楽しんだあとは、さっそくお目当ての温泉へ向かうことにする。

 駐車スペースに掲げられた、すでに薄くなってしまった看板を横目に、温泉のある建物に進んでいく。すると真っ先に目についたのが温泉閉鎖のお知らせだった。事前情報どおり上下線ともにあと少しで閉鎖される旨が記載されていた。しかし、明確に期日が書かれているわけではなく、2026年1月末ごろ、下り線は2025年10月末をもって閉鎖と書かれている。もしかしたら閉鎖は予定であり決定ではないのかもと思い、温泉の受付をしている女性に聞いてみた。

諏訪湖SAの「ハイウェイ温泉諏訪湖」

 答えは、「閉鎖は決まっているのですが、正確な閉鎖日は記載された日の付近としかいえません」とのことだった。では、さらに延長営業の可能性もあるのかと尋ねたところ「それはないですね」ときっぱり。やはり、これが諏訪湖サービスエリアの温泉に入る最後のチャンスというわけだ。

 館内は撮影ができないので、筆者のリポートを参考に想像していただこう。まず受け付けで700円を支払い靴は入口のロッカーへ預ける。そして2階への階段を上がるとドアがあり、そこが更衣室だ。先客は1名。まずは風呂場に入ると、視界の向こう側には晴天に映える諏訪湖が見える。ただし、ガラスの向こう側には遮蔽壁があるため、立っていれば諏訪湖が見えるといった具合だ。

異文化に配慮し「礼拝スペース」も

 身体を洗い、さっそく湯船に入ったのだが、これがなかなか熱い。表示された温度計は41度となっていたので、ジワジワと入っていく必要がある。なんとか肩までお湯につかると、先客の男性がドボンと一気に入湯。慣れているそのようすから常連のトラックドライバーではないかと推測できた。無言で湯船に浸かっているのも落ち着かないので、思い切って声をかけてみた。

「ここのお湯、熱いですね。」

 この言葉をきっかけにいろいろと話を聞くことができた。男性は中・長距離のトラックドライバーで、頻繁にこの温泉を利用するとのこと。諏訪湖サービスエリアは飲食も充実しているし、仕事の合間に利用する機会が多かったが、ここの閉鎖を非常に残念に思っているひとりだった。

諏訪湖SAの「ハイウェイ温泉諏訪湖」

「この温泉がなくなっても隣のサービスエリアにシャワールームができるっていうけどさ、ちゃんとお湯に入れたほうがいいんだよな。オレは時間的に余裕がある勤務だから、なおさらシャワーだけじゃ物足りないし」と話してくれた。この男性、自分よりも先に上がっていったのだが、使った椅子と桶をちゃんと端に片づけるだけでなく、自分が使った場所もきれいにシャワーで洗い流して出ていった。その姿を見たときに「この温泉が大好きな人なんだ」と感じたのだ。

 温泉を出たあと、マッサージ機の置いてある簡易的な休憩所でひと休みしたあとに、お風呂のなかから見える景色と似たようなアングルの場所で写真を撮ってみた

諏訪湖SAの「ハイウェイ温泉諏訪湖」

 筆者が訪れたのが2025年9月なので、下り線の温泉はあと2カ月でこの景色も温泉からは見られなくなる。残念な思いでお風呂をあとにしたが、じつはもうひとつ諏訪湖サービスエリアで見たいものがあった。

 それが礼拝スペースだ。NEXCO中日本の公式ホームページによると「ムスリムのお客さまをおもてなしするための礼拝スペースを開設します。」とあったので、サービスエリア内を歩きまわってみたが見つけることができなかった。

 もう撤去されてしまったのかな? と思っていたところ、ドアの端に張り付けられた礼拝室の案内を発見した。どうやら礼拝室を使うにはスタッフに声をかける必要があるとのことなので、コンシェルジュにいってなかを見せてもらうことにした。そして、連れていかれた場所は温泉のある建物のさらに裏手だった。

 礼拝室のなかは冷暖房もあり水道も使えるきれいな一室だった。 天井にはイスラム教徒が礼拝を行う際に直面するサウジアラビアメッカにあるカアバ神殿の方向を指すキブラもちゃんと記されていた。

諏訪湖SAの「ハイウェイ温泉諏訪湖」

 礼拝堂を見たあとは、おなかも減ったので諏訪湖を見ながら食事をして締めくくった。観光客も多いサービスエリアだが、なかなかこれだけ視界の開けた景色を見られる場所もそうそうない。

諏訪湖SAの「ハイウェイ温泉諏訪湖」

 温泉の閉鎖はさみしい限りだが、上り線の温泉は2026年1月末まではもう少し時間があるので、ぜひ機会があれば最後の温泉を楽しんでみてはいかがだろうか。

諏訪湖SAの「ハイウェイ温泉諏訪湖」

諏訪湖SAの「ハイウェイ温泉諏訪湖」

諏訪湖SAの「ハイウェイ温泉諏訪湖」

諏訪湖SAの「ハイウェイ温泉諏訪湖」

諏訪湖SAの「ハイウェイ温泉諏訪湖」

諏訪湖SAの「ハイウェイ温泉諏訪湖」

諏訪湖SAの「ハイウェイ温泉諏訪湖」

諏訪湖SAの「ハイウェイ温泉諏訪湖」

諏訪湖SAの「ハイウェイ温泉諏訪湖」

諏訪湖SAの「ハイウェイ温泉諏訪湖」

諏訪湖SAの「ハイウェイ温泉諏訪湖」

諏訪湖SAの「ハイウェイ温泉諏訪湖」

温泉が閉鎖とか寂しすぎる……温泉に入れる希有なサービスエリア「諏訪湖SA」でひとっ風呂浴びてみた