約10年ぶりとなるスターウォーズ新作が年末に公開を控え、再び盛り上がりをみせるSF作品。『銀河英雄伝説』原作の田中芳樹さんの新作がテレビアニメ放送されたり、おじさまたちが少年時代に胸を熱くしたアイザック・アシモフの『銀河帝国興亡史』がコミカライズされたりと、なんだかいまSF界が熱い! ということで、今回はSF作品の中でもアニメにクローズアップし、厳選20作を一気にご紹介しちゃいます!!

1.宇宙戦艦ヤマト

時は2199年、地球は謎の異星人・ガミラス帝国による攻撃を受け、滅亡の危機に瀕していた。

大地はガミラスの遊星爆弾により放射能に汚染され、人類は地下への退避を余儀なくされる。なすすべもなく絶望する人類だったが、ある日14万8千光年の彼方にあるイスカンダル星より、放射能除去装置・コスモクリーナーの情報がもたらされる。

そして同じくイスカンダルから伝えられた未知の駆動機関、波動エンジンを搭載した人類最後の切り札とされる宇宙戦艦ヤマトは、コスモクリーナーを受け取るため、遙かイスカンダルへと旅立つのだった...!

ここでは初代宇宙戦艦ヤマトについて記述します。日本の象徴の一つであった「戦艦大和」をモデルとしたことで、子どもだけでなく大人までこの作品の虜となりました。

宇宙空間に浮かぶ戦艦の戦闘描写は放映当時(1970年代)のアニメ作品として斬新で、類を見ないものでした。日本のSFアニメ界を変えるきっかけになった作品ともいえ、熱狂的ファンが多くいることも有名です!

≪作品概要≫
原作:西崎義展、山本暎一(企画原案)
監督:松本零士
キャラクターデザイン:岡迫亘弘
メカニックデザイン:スタジオぬえ
アニメーション制作:オフィスアカデミー
製作:讀賣テレビオフィスアカデミー
放送期間:1974年10月6日1975年3月30日


2.銀河鉄道999

西暦2221年、銀河系の各惑星が銀河鉄道と呼ばれる列車で結ばれた未来世界では、人間は死なずにすむようになっていた。その方法は体を機械にするということだったが、それは大変高価なものであり、貧しい人々には手の届かないものだった。そんな中、一つの噂が流れる。

それは、タダで機械の身体を与えいてくれる星が銀河系に存在するというものだった...。

貧しい少年・星野鉄郎は母と二人、機械の体を与えてくれる星に向かうため宇宙列車「銀河鉄道」に乗り込みます。しかし道中、鉄郎の母親は機械人間「機械伯爵」の人間狩りによって殺されてしまいます。この世界では、機械の体を持たない人々は虫けらのように扱われ、「狩り」と称して殺されているのでした...。鉄朗は一人何とか人間狩りから逃れ、この物語のキーマンである謎の美女「メーテル」と出会い、星々を渡る旅を始めることとなります。

「命」という重いテーマを扱ってい、人間の美しさ、身勝手さや残忍さを独特の設定を用いて表現している、非常に深い作品となっています。「限りある命の大切さ」、「思いやりの心」の必要性を説いた、考えさせられる作品です。

≪作品概要≫
タイトル:銀河鉄道999
原作:松本零士
製作担当:佐伯雅久
総作画監修:湖川滋(1-63話、74-88話)、小松原一男(64-73話)
背景:スタジオコスモスアトリエローク、ポップ、ムクオスタジオ、アトリエロビン
編集:千蔵豊、吉川泰弘(以上、タバック)、相原義彰、辺見俊夫
音楽:青木望
放送機関:1978年9月14日1981年4月2日


3.攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX

舞台となるのは2030年、この世界では人口のほとんどが電脳化、もしくは擬態化していた。情報ネットワークが高度化し、犯罪は複雑化する一方。それに対抗するために、内務省直属の独立防諜部隊「公安9課」、通称「攻殻機動隊」が結成される。

彼らの任務はサイバー犯罪の捜査やテロリズムの抑止・検挙、要人警護、汚職摘発など多岐にわたり、そのどれもを極秘裏に遂行していた。しかしその中で、ある一つの事件が浮かび上がっていく...。

攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX」は原作漫画や映画版とは異なったストーリー展開となっており、オリジナルに対するパラレルワールドとしてストーリー展開されています。また「電脳化・義体化社会における人間の定義」という原作のテーマよりも、近未来を舞台に現代社会にも通じる社会問題を主題としているのも特徴的です。海外にもファンが多く、日本のSFアニメの代表作の一つと言えます!

≪作品概要≫
タイトル:攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX
原作:士郎正宗
監督:神山健治
シリーズ構成:神山健治
脚本:神山健治、藤咲淳一、櫻井圭記、佐藤大、菅正太郎、寺戸信寿
キャラクターデザイン:下村一
メカニックデザイン:寺岡賢司、常木志伸
音楽:菅野よう子
放送期間:2002年10月1日~2003年11月30日


4.ゼーガペイン

高校生のキョウは、昔自身が起こした暴力事件がきっかけで廃部寸前の水泳部を立て直そうと躍起になっていた。そんなある日、キョウはある一人の女性に出会う。そして彼女の導きで戦艦「オケアノス」へと召喚され、「ガルズオルム」と呼ばれる敵と戦うことために人型兵器「ゼーガペインアルティール」に乗ることとなるのだが...。

初めキョウはこの出来事をリアルなロボットゲームだと思い込んでいました。しかし、段々と違和感を感じ初め、そしてある日、ゲームと思っていた荒廃した世界こそが現実であり、自分が現実と思っていた平凡な世界は量子コンピュータサーバー内で処理されている仮想空間であることを知るのです...!

原作のない完全オリジナルアニメ作品でありながら、ストーリーや世界設定が精密に作られており、非常に完成度の高い作品です!絶望的な状況下で戦う主人公たちの人間ドラマは見ごたえがあり、練りに練られた展開や演出も秀逸な押しも押されぬ人気作です。

≪作品概要≫
タイトル:ゼーガペイン
原作:矢立肇伊東岳彦
監督:下田正美
シリーズ構成:関島眞頼
脚本:関島眞頼、桶谷顕、村井さだゆき、久保田雅史、高山カツヒコ
キャラクターデザイン:山下明彦
アニメーション制作:サンライズ
製作:テレビ東京、電通、サンライズ
放送期間:2006年4月6日9月28日


5.新世紀エヴァンゲリオン

西暦2000年9月13日、大災害「セカンドインパクト」によって世界の人口の半分が失われ、人類は危機に瀕していた。15年後、西暦2015年、少年碇シンジは絶縁状態の父、国連直属の非公開組織・特務機関NERVネルフ)の総司令である碇ゲンドウから突然呼び出される。

そして、巨大な人型兵器エヴァンゲリオンEVA)初号機のパイロットとなり、第3新東京市に襲来する謎の敵「使徒」と戦うことを命じられるのだった...!

庵野秀明監督、GAINAXの原作によるSFアニメ作品。放映時、斬新なストーリーが賛否両論の議論を引き起こしたことで話題となり、爆発的なアニメブームのきっかけとなった。テレビ版と劇場版で異なるエンディングを迎えている。日本SF大賞を受賞しており、日本のアニメ史に残る記録的ヒット作品と言える。

「神と人との戦い」というテーマの通り、作中には様々な神話に出てくる天使などの名前や設定が登場します。コメディ要素や躍動感のある戦闘描写、斬新で心躍る映像演出など、秀逸な点はあげればきりがありません!またテレビアニメ版、劇場版ともに使用されている音楽も素敵です。

≪作品概要≫
タイトル:新世紀エヴァンゲリオン
原作:GAINAX
監督:庵野秀明
脚本:庵野秀明榎戸洋司、薩川昭夫、磯光雄、山口宏、樋口真嗣
キャラクターデザイン:貞本義行
メカニックデザイン:山下いくと、庵野秀明
音楽:鷺巣詩郎
放送期間:1995年10月4日1996年3月27日


6.AKIRA

1982年、関東地区に新型爆弾が使用され、東京は崩壊した。これをきっかけに第三次世界大戦が勃発し、世界は荒廃。それから31年後、2019年、東京湾上にメガロポリス、ネオ東京が構築されるなど復興が進む中、主人公金田と鉄男、仲間の暴走族たちはバイクを飛ばしていた。その時道路上に突然現れた謎の子どもとの出会いが、彼らの運命を変えていくこととなる...!

大友克洋によるSF超能力映画。サイバーパンクな世界観やバイクの滑走シーン、超能力の演出シーンなどで見受けられる高いこだわりは多くの人々に多大な影響を与えました。クリエイターにも熱狂的なファンが多く、海外でも人気の作品となっています。

アイズナー賞最優秀国際アーカイブプロジェクト部門および最優秀国際作品部門での受賞や、最優秀彩色部門を受賞するなど、数々の部門で広く評価を受けています!

内容は様々な議論が挙げられるほど深い作品、考察しながら見ることをお勧めします!

≪作品概要≫
タイトル:AKIRA
監督:大友克洋
脚本:大友克洋、橋本以蔵
製作:鈴木良平、加藤俊三
出演者:岩田光央佐々木望小山茉美石田太郎鈴木瑞穂、玄田哲
音楽:山城祥二
撮影:三澤勝治
編集:瀬山武司
製作会社:アキラ製作委員会
公開:1988年7月16日


7.カウボーイビバップ(1998)

舞台は2071年、宇宙開拓時代を迎え、人類は太陽系内に生活圏を広げていた。そこでは賞金稼ぎ、いわゆる「カウボーイ」たちが活躍しており、主人公のスパイク・スピーゲルと相棒のジェット・ブラックは、集金首を捕まえるためにこの太陽系を日々飛び回っているのだった...!

主人公たちの粋な台詞回しや振る舞いが特徴な作品です。ハードボイルドなキャラクターがイキイキと描かれており、サスペンス、ホラー、アクション、コメディサイバーパンクなど多様なストーリー展開をしている他、ジャズ、ブルース、ロック、テクノなど多彩なジャンルの音楽をBGMとして使用していることでも有名です。また、登場人物のデザインに人種的特徴が明確に表現されていることも話題となりました。スペースカウボーイという斬新なアイディアは日本のみならずアメリカでも人気を博し、ハリウッドで実写映画化の案も出たほどでした!

≪作品概要≫
タイトル:カウボーイビバップ(1998)
原作:矢立肇
監督:渡辺信一郎
シリーズ構成:信本敬子
キャラクターデザイン:川元利浩
メカニックデザイン:山根公利
音楽:菅野よう子
放送期間:1998年4月3日6月26日


8.銀河英雄伝説1988-97)

遥かな未来、宇宙歴と呼ばれる暦が使われるようになった世界では、人類が勢力圏を銀河系にまで拡大させていた。人類統一政府である共和制銀河連邦を成立し、独自の政治体制を確立させた人類は、長い年月をかけふたつの巨大国家に分かれ戦争状態となっていた...!

何世紀にもわたる国家間の争いが、それぞれの国家の天才的な統率者を筆頭に膨大なスケールで描かれてます。SF的な表現は少なく、どちらかと言えば精巧に作り上げられた歴史小説の様な印象を持つ作品で、人が生きると言う事、戦争とは何なのか、真の平和は何を持って言われるのかなど自問させられる作品です。

ストーリー展開も「後世の歴史家による記述」という体勢で描かれており、深い構成と巧みな心理表現が胸を打つ、数ある名高い戦争小説に並ぶ不屈の名作です!

≪作品概要≫
タイトル:銀河英雄伝説1988-97)
原作:田中芳樹、道原かつみ(第2作)
監督:石黒昇(第1作)、清水恵蔵(第2作・第3作)
脚本:首藤剛志(第1作)、小出一巳(第2作)、河中志摩夫(第3作)
音楽:長谷川智樹(第2作)
制作協力:マッドハウス(第1作)、アートランド(第1作)、マジックバス(第3作)
アニメーション制作:キティフィルム(第1作・第3作)、マジックバス(第2作)
放送期間:1988年1997年


9.ジャイアントロボ THE ANIMATION-地球が静止する日

究極のエネルギー源「シズマドライブ」により、繁栄した世界。そこでは秘密結社BF団が恐るべき計画「地球静止作戦」を実行しようとしていた。国際警察機構と史上最強のロボット「ジャイアントロボ」、そしてそれを操る少年「草間大作」はそれを止められるのか?

この恐るべき作戦の裏に隠された真の目的とは何なのか...!?

横山光輝氏の「ジャイアントロボ」を原作としたオリジナルビデオアニメ。監督は「機動武闘伝Gガンダム」で名を馳せた今川泰宏氏です。「仮面の忍者 赤影」・「水滸伝」・「バビル2世」等、横山光輝作品のキャラクターが多数登場し、ハイテンションなキャラクターと熱いストーリーが高く評価され、人気を博しました。

また、声優に野沢那智氏(ブルース・ウィリス吹き替えやアニメ「コブラ」等で有名)や大塚周夫氏(アニメ「美味しんぼ」の海原雄山役等で有名、大塚明夫氏のお父さん)といった大御所を起用し、重厚な大人の魅力も作品にプラスされています。第1巻発売から20年経った今でも色あせる事の無い名作です!

≪作品概要≫
タイトル名:ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日
原作:横山光輝
監督:今川泰宏
脚本:今川泰宏ほか
キャラクターデザイン:窪岡俊之、山下明彦、小曽根正美
アニメーション制作:アニメーション制作:ムー・フィルム(1)、ムー・アニメーション・スタジオ(2・3・4)、ジュピター・フィルムズ(5)、フェニックス・エンタテインメント(6・7)
作曲:天野正道
OVAリリース時期:1992年7月~1998年1月


10.機動戦士Zガンダム(1985)

前作「機動戦士ガンダム」における戦争終結から7年後、宇宙歴0087、ジオン公国軍に勝利した地球連邦軍はコロニーに対し支配と圧力を強めていた。やがて、本作の主人公カミーユ・ビダンがその戦闘に巻き込まれていく...。

機動戦士Ζガンダム」は不朽の人気を誇るガンダムシリーズの一つとして1985年1986年に放送されました。本作は日本のアニメ界の歴史を大きく変えた空前のヒット作である初代ガンダムの良さを継承しつつ、その後のガンダムシリーズの基礎を作り上げたと言える作品になってます。

前作のキャラクター達も登場し、なんと前作で適役だった「赤い彗星」ことシャアが本作では味方として登場しています。

前作同様、戦争の重みを描きながらも、人間ドラマや巨大ロボによる戦闘シーンを盛り込むことによって隙なくストーリーを展開し、世界観を演出しています!

≪作品概要≫
タイトル名:機動戦士Zガンダム(1985)
監督:富野由悠季
アニメーション制作:日本サンライズ(現:サンライズ
製作:名古屋テレビ創通エージェンシー日本サンライズ
放送期間:1985年3月2日1986年2月22日


11.魔法少女まどか☆マギカ(2012年)

平和な日々を送る中学二年生、鹿目まどかはその日夢をみた。夢の中で、巨大な怪物に破壊された街と、その怪物と戦う傷ついた少女を目撃する。そして不思議な白い生き物から「僕と契約して、魔法少女になってほしい」と告げられる――。

翌朝、夢で見た少女と瓜二つの転校生暁美ほむらまどかのクラスにやってくる。戸惑うまどかに、ほむらは意味深な言葉をなげかける。

その日を境に、まどかの日常は非日常へと変わっていくのだった――。

魔法少女」「☆」のついたこのタイトルからは、可愛らしい夢のある内容の作品を連想するかと思いますが、内容はタイトルや絵柄からは想像もつかないようなシリアスで悲惨なものになっています。

回を追うごとに葛藤しながらも絶望の淵で戦わざるをえない魔法少女たちの運命が重くのしかかってきて、後半はもはや涙なくして観れない内容となっています。アニメの歴史に金字塔を打ち立てた怪作とも言われており、設定やストーリー構成が秀逸なだけでなく、魔女のデザインや音楽演出も斬新なオススメ名作です!

≪作品概要≫
タイトル名:魔法少女まどか☆マギカ(2012年)
原作:Magica Quartet
監督:新房昭之
シリーズディレクター:宮本幸裕
脚本:虚淵玄
キャラクターデザイン:蒼樹うめ(原案)、岸田隆宏
音楽:梶浦由記
放送期間:2011年1月7日4月22日


12.図書館戦争シリーズ

2019年、人権侵害表現を規制するためという名目で、メディアに対する取り締まりを正当化する“メディア良化法"が施行されてから30年の月日が流れていた。

これに対し、図書館法に則る公共図書館は、本の自由を守るべく、武装した図書隊による防衛制度を確立した。そしてそれ以降、図書隊と良化特務機関は長期にわたり抗争を繰り広げるのだった...。

主人公、笠原郁は過去に出会った図書隊員への憧れから図書隊へ入隊します。架空の法律によって多大な影響を受ける社会問題を、笠原郁の恋愛模様や成長を絡めながら描いた作品となっています。アスキー・メディアワークスから出版された同名の小説を原作としており、漫画化、テレビアニメ化、劇場アニメ化、実写映画化、テレビドラマ化をした人気作品です。

原作小説は『本の雑誌』が選ぶ2006年上半期エンターテイメント第1位、2007年本屋大賞第5位、2008年にはシリーズ作品として第39回星雲賞日本長編作品部門を受賞しました。累計発行部数は2015年5月時点で570万部を突破するなど、数々の業績を残しています!

≪作品概要≫
タイトル:図書館戦争シリーズ
原作:有川浩
監督:浜名孝行
シリーズ構成:古怒田健志
脚本:坂井史世、谷村大四郎、高橋郁子、ハラダサヤカ
キャラクターデザイン:中村悟
音楽:菅野祐悟
放送期間:2008年4月12日2008年6月28日


13.あの夏で待ってる

高校1年生の霧島海人。その夜彼は、祖父の遺した8mmカメラを手に、レンズ越しに見える湖の風景を眺めていた。すると突然、空に眩い光が差し、突風に煽られ湖に落ちてしまう。

翌朝海人が目を覚ましたのは、なぜか自室のふとんの上だった。

全ては夢かと思われたが、不思議な体験をした次の日に、海人の学校に季節はずれの転校生貴月イチカが現れることで物語が一転する。

ふたりは急接近するが、彼女には人に言えない秘密があって...。

キャッチコピーは「その夏の思い出が、僕達の永遠になる」。略称は「なつまち」、「あの夏」。

スタンダードな「王道的ラブコメ」を描く、というテーマのもと制作された作品で、そのコンセプト通りに魅力的なキャラクターたちが爽やかにラブストーリーを演じてくれています!青春学園物にSFを自然に盛り込んだ良作です!

≪作品概要≫
タイトル:あの夏で待ってる
原作:I*Chi*Ka
監督:長井龍雪
脚本:黒田洋介
キャラクターデザイン:羽音たらく(原案)、田中将賀
メカニックデザイン:海老川兼武
音楽:I've sound/井内舞子
放送期間:2012年1月~3月


14.プラネテス(2005年)

2070年代、人類は宇宙開発を進め、火星における実験居住施設や木星・土星への有人探査計画も進み、宇宙ステーションや月面には多くの人たちが生活するなど、人と宇宙は身近な存在へと変わっていた。そんな中、長い宇宙開発の歴史の影で宇宙空間には大量のゴミが廃棄されるようになり、それは深刻な社会問題となっていた――。

スペースデブリ(宇宙空間を漂うゴミ)という斬新なアイディアを主軸に、デブリの処理を職業とする人々とその周囲の人間模様を描いた作品となっています。キャラがひとりひとり綿密に設定されているため、「宇宙」を通して「人とは何か」考えさせられる、壮大な物語となっています。

「宇宙もの」としてまず挙げられる作品でもあり、原作の漫画、アニメ共に多大な評価を得ている作品です。

主人公のハチマキが人間味あふれる性格をしており、詳細に作られた設定も相まって感情移入しやすくハマりやすい作品となっています!

≪作品概要≫
タイトル:プラネテス
監督:谷口悟朗
シリーズ構成:大河内一楼
キャラクターデザイン:千羽由利子
メカニックデザイン:高倉武史、中谷誠一
放送期間:2003年10月4日~2004年4月17日


15.風の谷のナウシカ

そこは巨大産業文明が「火の7日間」と呼ばれる最終戦争によって崩壊してから1000年後の世界。錆とセラミック片に覆われた大地に、有毒の瘴気を撒き散らす"腐海"という菌類の森が広がり、そこには巨大な蟲達が棲んでいた。そして生き残ったわずかな人々は腐海と蟲に怯えながらも、土地を巡って熾烈な争いを繰り広げていた――。

かの有名な宮崎駿監督の第2作目のアニメーション映画徳間書店発行の月刊漫画誌アニメージュで連載されていた全7巻からなるコミック作品を元としている。キャッチコピーは「少女の愛が奇跡を呼んだ」。

映画は、「風の谷」という小さな国の姫「ナウシカ」の伝記、とも言えるような作品になっています。原作とはストーリーが異なるのですが、どちらも壮大な世界を「愛」をテーマに描いています。

人が腐海を生んでしまったこと、助け合うべき状況で争い合うことは全てエゴからなるもので、ナウシカはそんな彼らに身を持って思いやり合うことの大切さを教えるのです。ストーリー、演出、構成、音楽と、どれをとっても素晴らしい名作中の名作です!

≪作品概要≫
タイトル:風の谷のナウシカ
監督:宮崎駿
脚本:宮崎駿
製作:高畑勲
製作総指揮:徳間康快、近藤道生
音楽:久石譲
放送期間:1984年3月11日


16.涼宮ハルヒの憂鬱

「東中出身、涼宮ハルヒ。ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上。」

高校入学早々、この衝撃的な自己紹介をした美少女、涼宮ハルヒ。性格は破天荒。言動は摩訶不思議。クラスでも浮いた存在の彼女に最初に近付いたのは、平凡な「ただの人間」である、キョンという少年だった――。

変わったものが大好きな涼宮ハルヒは、学校未公式団体「SOS団」を作りその団長を務める。

この作品はそんな彼女と「SOS団」が繰り広げるSF風味の学園コメディです!

谷川流ライトノベル涼宮ハルヒシリーズ」を原作とする大人気作品で、ユニークなキャラクターやストーリー展開が評価され、高い支持を得ています。オープニングの音楽や「SOS団」による踊りも有名です!

≪作品概要≫
タイトル:涼宮ハルヒの憂鬱
原作:谷川流
監督:石原立也
シリーズ構成:涼宮ハルヒと愉快な仲間たち
キャラクターデザイン:池田晶子
放送期間:2006年4月~7月


17.とある科学の超電磁砲

東京都の架空都市、「学園都市」。そこは西東京の3分の1の規模、総人口230万人の内8割を学生が占めている。科学を駆使して作られたその都市では、学生全員を対象にした超能力開発実験が行われていた...。

生徒は全員「無能力者(レベル0)」から「超能力者(レベル5)」の6段階に分けられ、各々が様々な能力を開花させていた。その中でも優秀な能力を持ちトップの実力を誇る御坂美琴は、その能力を駆使し学園都市で起こる様々な事件を解決していく――。

アスキー・メディアワークスの『月刊コミック電撃大王』にて2007年4月号より連載中の人気作品。

とある魔術の禁書目録』という、鎌池和馬ライトノベルシリーズのスピンオフ作品でもあります。

オリジナルノベルと同じ舞台で同じキャラクターが登場し、前作で人気だったキャラクターを主人公として使っている作品でもあります。前作同様わかりやすくて面白く、超能力バトルものが好きな人にはシリーズ通してオススメです!

≪作品概要≫
タイトル:とある科学の超電磁砲
原作:鎌池和馬、冬川基
監督:長井龍雪
シリーズ構成:水上清資
脚本:水上清資大野木寛、砂山蔵澄、浅川美也、天河信彦、國澤真理子、伊藤美智子、山田靖智、花田十輝、土屋理敬、吉野弘幸
キャラクターデザイン:灰村キヨタカ、田中雄一
メカニックデザイン:明貴美加(第2期・第17話 - 第24話)
音楽:I've sound/井内舞子
放送期間
第1期:2009年10月2日2010年3月19日
第2期:2013年4月12日9月27日

18.コードギアス 反逆のルルーシュ

近未来、世界の3分の1を支配する超大国「神聖ブリタニア帝国」により、日本は植民地化された。

そしてそのことによって「日本」は「エリア11」、「日本人」は「イレヴン」と呼称を変えられた――。

主人公は帝国への復讐心から反逆を企てる少年で、彼の立ち位置は悪役側となっており、これは既存のアニメ作品の中では珍しい設定と言えます。

アンチヒーローの主人公と、「帝国を変えたい」と言う考えを持つ主人公の親友との戦いを描いた作品となっており、悪役側に立つ主人公の視点から世界を見ることで、戦争が正義と悪と言う単純な言葉では語れない複雑なものであるというメッセージが受け取れます。

政治、戦争、ロボットアクション、学園ドラマなど多様な要素を組み合わせたエンターテイメント性の高い作品として有名ですが、特に人間ドラマを巧妙に描いたアニメが観たい方にオススメしたい作品です!

≪作品概要≫
タイトル:コードギアス 反逆のルルーシュ
原作:大河内一楼谷口悟朗
監督:谷口悟朗
シリーズ構成:大河内一楼
脚本:大河内一楼吉野弘幸、野村祐一
キャラクターデザイン:CLAMP(原案)、木村貴宏
メカニックデザイン:寺岡賢司、安田朗、中田栄治、阿久津潤一
音楽:中川幸太郎黒石ひとみ
放送期間:2008年4月6日9月28日


19.時をかける少女(2007年)

女子高生紺野真琴は東京の下町にある高校に通う少し勝気な女の子。二人の親友の男の子と毎日楽しく過ごしていたのだが、ある日踏切事故にあい、それをきっかけに時間を過去に遡ってやり直せるタイムリープ(時間跳躍)能力に目覚めてしまう...。

筒井康隆の人気小説、「時をかける少女」を原作としたアニメ映画。このストーリーは原作から約20年後の世界を舞台としており、小説とは異なるオリジナルのもの。

時をかける少女」はこれまでに実写映画化、テレビドラマ化、ステレオドラマ化と幾たびもリメイクされた人気作で、そのどれもが少女とタイムリープと切ない恋がテーマ。

キャッチコピーは「待ってられない 未来がある」。

この作品は国内外における映画・アニメ賞など23冠を獲得しました。タイムリープものは過去、未来のつじつま合わせが難しくもあるが、同時に上手く扱えばこの作品のように人に大きな感動を与えられるものとなります。生きる時間が違い、ひきさかれる男女の姿は、観ている者の涙を誘います。特にラストシーンは号泣必須。必見です!

≪作品概要≫
タイトル:時をかける少女(2007年)
監督:細田守
脚本:奥寺佐渡子
製作:渡邊隆史、齋藤優一郎
製作総指揮:角川歴彦
音楽:吉田潔
公開:2006年7月15日


20.サマーウォーズ(2010年)

インターネット上の仮想世界OZ(オズ)。そこでは現実の納税や行政手続きなどの様々なサービスを利用できる。世界中の人々がこのOZを利用し、子どもから大人まで各自が自分専用のアバターを持っている。そしてこのOZの管理権限や個人情報などは、世界一安全と言われるセキュリティによって守られていた――。

近未来的な世界設定とは対照的に、物語は日本の古き良き文化を推奨しているような演出で繰り広げられることが特徴的です。田舎の大きな家で大家族と囲む食卓や、日本の夏を感じさせる数々のモチーフは、時折これがSFアニメであると言うことを忘れさせます。

「つながりこそが、ボクらの武器。」というキャッチコピーさながらに、ネットでのつながりとリアルでのつながりを交互に絡めながら描かれた感動的な一作です!

≪作品概要≫
タイトル:サマーウォーズ(2010年)
監督:細田守
脚本:奥寺佐渡子
キャラクターデザイン:貞本義行
アバターデザイン:岡崎能士
編集:西山茂
音楽:松本晃彦
公開日:2009年8月1日

いかがでしたか? タイトルは知っていても、意外と見たことない作品も多いのではないでしょうか。今回ご紹介したものは、どれもこの場では言い表せないくらい、よくできたものばかりです。もともとSFに興味がある方も、そうでもなかった方も、秋の夜長にぜひSFアニメ作品をお楽しみ下さい!

ライター:関口もなみサイドランチ  関口もなみ