自民党が衆院選で公約に掲げていた消費税減税について、来年4月から開始する方向で調整入りしたことが2日に判明した。ただ、税率はゼロではなく1%とする予定だ。

2年という期限付きの食料品の消費税減税は、当初税率をゼロとする方針であった。しかし、現在の8%からゼロにする場合は、レジの改修に約1年かかることが判明。1%であれば6カ月程度で完了できることなどから、早期実現を優先させた形だ。

地方の小規模店舗では6カ月でも難しいのではないかとの指摘もあったが、経済産業省が行った調査では、地方を含む大半の小売業者が「半年以内に対応できる」と答えたことも明らかになっている。

野村総合研究所の木内登英氏の試算によれば、食料品の消費税率を現在の8%から1%に引き下げた場合、年間の家計負担の減少額(4人家族)は6万2,528円となる。年間のGDP押し上げ効果は0.19%とのことだ。

木内氏は、消費税減税の問題点も指摘。物価高対策の柱としてきたが、減税効果は高所得者ほど大きくなることから、「必ずしも、中低所得者の生活を守る物価高対策とは言えない」と指摘している。

高市早苗首相が掲げていた「給付付き税額控除」の具体案も判明した。本来は現金給付と税額控除を組み合わせて行うが、国民会議の実務者会議で給付に一本化する考えが示された。理由は事務の効率化だ。制度が複雑で事務負担が重くなることから、減税にあたる控除は行わず、給付のみにすることで迅速な実施が可能となる。

消費税減税に関しては、経済同友会が5月に会員の企業経営者208人を対象にアンケート調査を実施している。それによると、食料品の消費税ゼロ%の是非について質問したところ、約8割が消費税減税よりも、給付付き税額控除の導入や給付を求めていたという。

一方で、SNSには減税を求める声が多い。いわゆる「バラまき」より、日々の買い物の負担を軽くすることを求める人は多いようだ。また、ゼロ%ではなく1%への引き下げに対しても厳しい意見が多く寄せられている。

高市首相は国民会議での議論などを元に、今月中にも最終判断する見込みだ。「食品料品は消費税ゼロ」を掲げて2月の衆議院選挙で圧勝したこともあり、1%となると内閣支持率の低下は避けられないだろう。高市首相の決断に、多くの国民が注目している。

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