

日本への団体旅行に参加していたインド人女性が、土産物店で万引きをしたとして逮捕されたという。
女性はまず店主にお金を差し出し解決しようとしたが、警察に引き出され、さらに賄賂を渡して罪を逃れようとしたが、もちろん日本の警察はそんなものは受け取らない。
そして警察は、女性の身柄を拘束することはせず、厳重注意だけで帰したそうだ。
同じツアーに参加していた旅行者が、その顛末をSNSに投稿したところ、インド国内からは大きな反響が寄せられている。
関連記事:馬の脚力からは逃れられない。万引き犯が騎馬警官に追いかけられ逮捕される
日本で万引きしたインド人女性観光客
この話は、インドのチェンナイ(旧マドラス)に住む投資アドバイザー、ムトゥクリシュナン・ダンダパニ氏がX(旧Twitter)で共有したものだ。
私たちのグループに、最初から万引きを繰り返していた女性がいました。私たちはそれに気づいていませんでした。
ある観光客向けの土産物店で彼女は捕まったのですが、すぐにお金で解決しようとしたんです。
日本人の店主は、「日本は信頼によって成り立っている社会で、盗みは稀です。そして私たちはインドを尊重しています」と話しました。
そして店主は「窃盗そのものよりも、捕まった後にお金で解決しようとしたことが腹立たしかった」と言ったのです。
日本では、警察官を見かけることはほとんどありません。犯罪率は非常に低く、交通マナーも非常に良い国です。
店主は警察を呼び、添乗員がその女性に付き添って、いっしょに警察署に行きました。女性は警察署でもお金を差し出しましたが、日本の警察は良い顔をしませんでした。
彼らは窃盗に対する処罰がいかに重いかを説明し、彼女は刑務所に行かなければならないと言いました。しかし彼女がインド人であり、日本人はインドを非常に尊重しているとして、厳重注意で釈放したのです
In our group, from the beginning one lady has been shoplifting. We were not aware of it. In one of the tourist souvenir shops, she was caught. She immediately offered to pay money. The Japanese shop keeper said that they are a high trust society where stealing is rare and have…
— Muthukrishnan Dhandapani (@dmuthuk) May 30, 2026[https://x.com/dmuthuk/status/2060692558171558082?ref_src=twsrc%5Etfw]
どうやらこの女性は万引きがバレた際、店主にお金を渡し、なかったことにしてもらおうとしたらしい。
関連記事:万引きが多発中のアメリカ。商品を棚に置かずに写真に変更する店も登場
さらに警察署に連行された後、こともあろうに警察官にもお金を握らせようとしたのである。
賄賂を渡して罪を逃れようとしたのだろうが、もちろん日本の警察でそんなものが通用するわけもない。
同行した日本人の添乗員が観光客であることを説明し、なんとか厳重注意だけで済ませてもらうことができたという。
女性が内心どう考えていたのかはわからないが、少なくとも警察署から戻った後も、まったく反省している様子はなかったそうだ。

関連記事:万引き犯にペットボトルを投げつけノックダウンさせた店員
インド国内で大きな反響
ダンダパニさんの投稿は現地のメディアで取り上げられ、SNSで拡散し、多くのインド人ユーザーからのコメントが殺到する結果となった。
- こういうことをした人は、少なくとも1か月くらいは留置されて教訓を学ぶべきだ
- こういう人に限って寺院では熱心に祈り、自分の間違いを正当化し、賄賂を渡して罪を逃れている。政府が作り上げた「世界はインドを手本として見ている」という幻想に浸っているんだ。いったいどんな模範を示しているのか。1980~90年代のインドはこんなじゃなかった。悪化しているよ
- 彼女のような人はインドの評判を大きく傷つけている。国外にいるときはインドの代表として見られるんだから、自分の行動に責任を持つべきだ。インドと日本は何世紀にもわたって伝統的な価値観を共有してきた。私は東京によく行くけど、日本人は本当にインドを好意的に見て敬意を払ってくれていると感じるよ
- 日本では人々が互いを100%信頼している。僕の友人も日本でiPhoneをなくしたけど、2日後には戻ってきたよ
- 最悪だ。こういうインド人がインド人全体の評判を落としている。少なくとも5年間は海外渡航を禁止すべきだ
- 残念ながら、こういう連中にも海外へ行くだけの金はある。でも教養まで備わっているとは限らない。インドには汚職や搾取で金持ちになった人が大勢いる。だから海外でも同じことをするんだよ
- 私たちは賄賂が当たり前の国に住んでいる。僧侶にも警察にも政治家にも公務員にも賄賂を渡す。パスポート取得だってそうだ。賄賂を使わずに済むものを挙げる方が難しい。そうした習慣は血に染みついていて、抜け出すには長い時間がかかる
- インド社会が日本のような誠実さや規律、自制心を身につけるまで、どれほど時間がかかるんだろう
- イギリス旅行中に同じようなことが起きたよ。ツアー中、インド人観光客が食べ物を盗んでいたんだ。お金がないわけじゃないのに、不思議だよね
- 旅行者向けの資格試験を作るべきだと思う。誰もが海外へ行くにふさわしいわけじゃない
- でも結局、そういう人たちは変わらない。公務員試験を受けるときは汚職の害を語り、国に奉仕したいと言うだろ? 試験なんかで考え方が変わると思うなら甘いよ
- 彼女は刑務所に入るべきだ。インドを尊重することと、こういう人を見逃すことは別問題だ
- 悪いことをしたなら罰を受ける。それだけだ。国籍は関係ない。彼女はインドに恥をかかせ、日本にも失礼なことをした。海外では自分が国を代表している意識を持つべきだ
- 情けない話だ。インド人は高級ホテルからタオルや石けん、シャンプーを持ち帰ることで有名になっているしね
- 使い切りの小さなアメニティなら持ち帰っても問題ないだろ?
- タオルは使い切りじゃない。大型の詰め替え式シャンプーボトルも同じ。まともなホテルの多くは使い捨てボトルをやめてるよ
- これは低信頼社会と高信頼社会の違いだ。私たちは誠実さも公共意識も低い国で、それなのになぜ世界中で嫌われるのか不思議がっている
- 彼女には伝えてほしい。今回の件で、日本人はインドを少しだけ尊敬してくれなくなったかもしれないって

賄賂がまかり通るインド
関連記事:白昼堂々とショッピングカート3台分を万引きをして逃げ去った女3人組
インドではちょっとしたことからややこしいことまで、お金やコネで解決するのはよくある話ではある。
それは公職に就く者も同じで、あまりにも賄賂が日常になってしまい過ぎているのだ。もちろん、中には崇高な使命感に燃える公僕もいるのだろうけど。
書類ひとつ通すにも、500円~数千円くらいの「心付け」を渡さないと、何も動かなかったり無駄に待たされたりといったことも多いという。
くチップ感覚で賄賂が行われているから、渡す方ももらう方も悪いことだと思ってないし、公然と要求もしてくる場合もある。
さらにインドでは警察のイメージはあまりよろしくない。
関連記事:オーストラリアでも万引きが急増。支払いしないと店内に閉じ込められる酒屋で気まずさ炸裂
私も警察で散々嫌な経験をした。街中で頼るなら「警官ではなく軍人にしろ」とよく言われたものだっけ。
だからこの女性もインドの感覚で、「捕まってもお金を掴ませれば大丈夫」と思ってしまっていたのかもしれない。
もちろん、インド人の名誉のために言っておくが、当たり前の良識と常識を持つ人も当然多いし、日本に観光に来るような層は、きちんと教育を受けて仕事をしている人が大半だ。
しかしあまりにも人口が多いので、たとえばこの女性のような人が全人口の数%に過ぎなかったとしても、数千万人単位で存在してしまうのがインドなのだ。
日本での経験がインド人家族に与えた衝撃
ダンダパニさんは、自分の投稿がここまで大きな反響を呼ぶとは想定していなか ったようだ。
彼は今回の日本旅行が、自分と家族にとって大きな衝撃だったと語っている。
以前、私たち家族が何らかの理由で別の国に移住しなければならないとしたら、それはアメリカだろうと考えていました。ですが今、我が家での共通認識は日本です。
日本ほどわたしたちが感銘を受けた国はありません。息子は「日本で大学卒業まで勉強できないかな」と言っています。そうなれば私たちも、3~4年間日本に一時滞在できるかもしれません

インドでは中産階級の成長と共に、海外旅行を楽しむ層がここ数年で爆発的に増えている。まるで爆買いで話題になったかつての中国を見るようだ。
統計によると、2025年に日本を観光で訪れたインド人は約31万5100人だった。ちなみに2024年は約23万3,000人、2023年は約16万6,000人だったという。
この数字は外国人観光客全体で見れば、まだまだ1%未満でしかない。だが伸び率は非常に高く、今後の有望市場として注目されているところではある。
たくさんの訪日客が訪れるようになれば、こういった文化の違いによるカルチャーショックは、良くも悪くも増えるだろう。
ダンダパニさんは、自分が国を愛するバラモン階級のヒンドゥー教徒であり、国籍を捨てて他国へ移住するつもりはないと語っている。
私たちはおそらく、どこかに引っ越すことはないでしょう。チェンナイに永住するために、インド国内の他都市からの仕事のオファーも断ってきたんです
だが今回の日本滞在で、ダンダパニさんとその家族は、母国インドについて改めていろいろと考えるところがあったようだ。
彼が日本について書いた投稿には、共感の声もたくさん寄せられていたし、自分も子供を日本で学ばせたいという人もいた。
日本だって楽園じゃないし、悪事に手を染める人もいる。観光で訪れるのと生活するのでは全く違う。きっと住んでみたら、また違った感想を持つと思う。
それでも日本での経験が、ダンダパニさんとその家族に何か良い影響をもたらしたのなら、それはそれで良かったのではないだろうか。
ダンダパニさんはこの万引き女性に関する投稿の後で、日本についての思いをこう語っていた。
この投稿の趣旨は、日本がいかに素晴らしい国かを伝えることでした。シンガポールやスイスも素晴らしい国ですが、総合的なバランスで考えると、日本こそが最も理想に近い国だと思います。
References: Indian woman caught shoplifting in Japan, tries to settle matter with cash[https://www.indiatoday.in/trending-news/story/indian-woman-caught-shoplifting-in-japan-tries-to-settle-matter-with-cash-2919884-2026-05-31]



コメント