SNSやスマートフォンの普及により、闇バイトは大人だけでなく、未成年者にとっても身近な問題となっている。生活に困っている人だけが闇バイトに手を染めるわけではなく、私利私欲のために応募する人もいるという。

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警察庁のサイトでは、「簡単に高収入を得られるなら、と応募して、強盗や詐欺といった犯罪に加担することとなり、逮捕された人が多くいます。絶対に手を出さないでください」と注意喚起している。

スマートフォンを通じて、SNSなどからさまざまな情報を得たり、人と接点を持ったりする機会が増えた一方で、社会経験の少ない若年層ほど、届いた情報が安全なものなのか、犯罪につながるものなのかを正しく判断することが難しいと指摘されている。

実際に2024年12月17日、千葉県柏市で中学3年生の男子生徒が詐欺未遂の疑いで逮捕された。地元の先輩から闇バイトに誘われ、特殊詐欺の受け子に手を染めた。闇バイトに応募した理由について、「クリスマスに遊ぶ金が必要だった」と話している。

未成年のSNS規制は議論の対象になっている

2020年11月30日、東京都町田市の小学6年生だった女子児童が学校で配られたタブレット端末に、悪口が書かれていたことをきっかけに自宅で自殺した。

子どものSNS利用をめぐっては、犯罪への関与や誹謗(ひぼう)中傷、長時間の利用、依存性の高さなど、さまざまなリスクが世界中で問題になっている。そのため、オーストラリアやイギリス、インドネシア、フランスなど、SNS規制に乗り出す国が増加している。

日本でも子どものSNS利用が制限される可能性があり、こども家庭庁の有識者会議では、規制について検討を進める意向が示されている。

川上未映子が語る闇バイトに手を染めてしまう心理

2023年6月6日放送されたBS日テレ「深層NEWS」では、作家の川上未映子が、スマートフォンに届くメッセージが「自分だけに届けられた特別なもの」のように感じられてしまう可能性について語っている。

 なぜ若者が闇バイトに手を染めてしまうのかについて川上は次のように話している。「闇バイトが問題になっているよね、と言いながらも自分は闇バイトをしているんだけど、それと同じだってことに気づけない若者もたくさんいると思っていて。テレビの言葉、新聞の言葉、メディアの言葉などが一切届かない場所というのがあるんですよね。」と話し、さらに

 「友だちとか親よりも近くにコンタクトをとっているスマートフォンがあって、そこにDMが届いてしまうと、自分だけに届けられたすごく特別なメッセージのように思ってしまうのではないか。皆の闇バイトとは違うんだ、危険なんだけどこれとは違うというバイアスがかかるのではないか。」と発言しており、「自分だけは大丈夫」「自分に届いたものは他とは違う」と思い込んでしまう心理について語っている。また川上は、「困ったときに助けてって言って良いんだという教育を早くからしないといけないのではないか」と話している。

未成年者が闇バイトをしないためには、どのような対策が必要なのだろうか。一つ目は、学校の授業で義務的に取り入れることである。動画やロールプレーイングゲームのように、楽しみながら分かりやすく学べる教材があるとよい。

また、身近にできることとして、家庭での注意喚起も挙げられる。ただ注意を促すだけでなく、大人側(保護者側)が「なぜ子どもが闇バイトに引っかかってしまうのか」を理解し、子どもたちが納得できるように伝えることが必要である。

文/佐藤杜美 内外タイムス

川上未映子の公式インスタグラムより