発表前の「新型車」なぜバレる? トップシークレットが漏れる9つの知られざるルート

この記事をまとめると

■新車情報がメーカーの公開より先に出まわる場合がある

■テストカーの目撃情報や関係者のウワサ話がもとで広まるケースも多い

■工場内の撮影エリアで盗撮をして事件化したケースもあるのでスクープの撮影は要注意だ

新車情報ってどこでバレる?

 クルマ好きでなくとも、多くの人が気になるであろう、発売前の「新型車」。謎のベールに包まれ、ティザー広告でチラ見せし、すべてがあきらかになるのは正式発表のタイミングです。しかし、なぜか正式にデビューする前から新車に関する情報がどこからともなくリークされ、瞬く間に拡散されます。本来であればトップシークレットであるはずの新車に関する情報はどのようにして外部に流出しているのでしょうか。

新車情報が漏れ出す要因9選

1:ディーラーのスタッフや内部資料を通じてリーク

 メーカーは新型車を発売する数カ月〜半年前から、全国のディーラーやセールススタッフに向けて、商品の概要や特長、見積もりの解禁日、生産スケジュール、オプション構成などの情報をまとめたセールスマニュアルおよび関連資料を展開します。これらはいうまでもなく「社外秘」です。この情報を得たセールススタッフから、ユーザーとの会話を通じてリークされ、ときとしてSNSを通じて情報が発信・拡散されていきます。

新車情報が漏れ出す要因9選

2:サプライヤーや工場関係者を通じてリーク

 クルマの部品は、自社あるいは1社だけで作られているわけではなく、さまざまなサプライヤー(下請け・協力企業)がかかわっています。自社でニューモデルの研究・開発をしていても、どこかのタイミングでサプライヤーの人たちにも周知し、協力を得る必要があります。その結果、「来期から特定用途の部品をラインに流す」といった情報が、関係者の間で話題になり、そこから外部へ伝わることがあります(もちろん、厳格な守秘義務が課せられていることはいうまでもないのですが……)。

新車情報が漏れ出す要因9選

3:特許庁の意匠・商標登録(公的データベース)

 モデル名(商標)や外観デザイン(意匠権)は、発売の数カ月〜数年前に登録する必要があり、一般にも公開される「オープンデータ」です。いわゆる「クルマ系ウォッチャー」が特許庁の公報を常時確認(監視? )しており、「新しい車名が商標登録された! 」「次期型とみられる意匠が出願された! 」という形でSNSに投稿し、拡散されることで発覚するケースです。

新車情報が漏れ出す要因9選

4:海外の認証機関・リーク画像

 グローバル展開される車種の場合、海外の排出ガス規制の認証データ、税関の通過データ、海外のモーターショーやテストコースでの目撃情報が先行することがあります。海外のスクープサイトや現地のSNSに投稿された写真が、日本の自動車メディアやファンの間で即座に翻訳・拡散されることも珍しくありません。とくに、それまでは紙媒体が主流だった情報源が、インターネットの普及により、速報性および拡散力が格段に増しています。

新車情報が漏れ出す要因9選

5:メーカーによる意図的な情報開示(戦略的な情報統制とも)

 リークされる情報のすべてが関係者の不注意や内部からの漏洩によるものとは限りません。メーカー自身が、競合他社の出方を牽制したり、話題性を作るために、あえて情報を段階的に開示することがあります。わかりやすい例として、ボディに迷彩柄のラッピングを施したテストカーが公道やイベントで走行している場面に遭遇したときが挙げられます。目撃した人物がSNSに画像を公開し、拡散されていきます。メーカーのエンブレムが外されていても、あっという間に車種を特定する「特定班」がいい仕事をしてくれるなど、放っておいてもユーザー間で周知されていきます。

新車情報が漏れ出す要因9選

目撃情報やウワサ話が広まるケースも

6:自動車専門誌・WEBスクープメディア、海外のモーターショーなど

 日本にはさまざまな自動車専門誌や、そのWEB版が存在します。独自の取材網を持ち、次期型の予想CGや発売時期の的中率が高いことで知られています。また、日本車であっても、北米や欧州で先に情報が出るケースも見られます。海外の掲示板サイト(Redditなど)や海外の自動車系インフルエンサーのチャンネルも、リークの発信源となることがあります。

新車情報が漏れ出す要因9選

7:X(旧Twitter)やInstagramなどのSNS

 高速道路やテストコース周辺、自動車工場の近郊で撮影されたテストカー(開発車両)の目撃写真が投稿されることがあります。また、ディーラー関係者や業界関係者とみられるアカウントによる、いわゆる「匂わせ」的な発言に尾ひれがついた状態で拡散され、事実とは異なる情報が拡散してしまうケースも少なくありません。

新車情報が漏れ出す要因9選

8:オーナーズクラブなどのグループ内における「ここだけの話」

 オーナーズクラブなどのグループに属していると、必ずひとりはいるであろう「情報通」のメンバー。独自のネットワークを駆使し、どこからともなく精度の高い新車の情報をゲットして仲間内のグループLINEなどに流してくれたりします。この「精度の高い情報」をほかのメンバーがSNSなどにうっかりリークしてしまい、本来であれば関係者しか知り得ない情報がリークされてしまうケースも珍しくありません。

新車情報が漏れ出す要因9選

9:内部の人間によるリーク

 2017年8月、日産の追浜工場(横須賀市)で、発表前の日産リーフを扉越しにスマートフォンで撮影し、「検査ラインで新型リーフを発見しました」の書き込みとともに写真2枚をTwitter(現X)に投稿した事件があったことを覚えている人も多いはず。日産が新型リーフを発表したのは同年9月であり、神奈川県警は発表前の車両画像が企業秘密にあたると判断し、同社が県警に告訴しています。男性は投稿がインターネット上で話題になったため、自ら削除したとされていますが、時すでに遅し。企業秘密を漏洩した行為は重罪です。

新車情報が漏れ出す要因9選

まとめ:「ここだけの話」は「ここだけ」には留まらない

 新車のスクープやリーク情報を追うことは、発売前の期待感や高揚感が味わえることも事実です。しかし、情報漏洩(犯罪行為)となってしまっては本末転倒です。また、正式発表前は仕様や発売時期に変更や延期が起こることもあり得ます。そのため、ディーラーからの先行情報であっても内容が変わる可能性があるという前提で「真に受けない」ことも重要です。いずれにしても、うっかり秘匿性の高い情報を知ってしまったときは「ここだけの話」にはせず、グッと自身の胸のなかにしまっておきましょう。

※記事内の一部画像はスパイショットを元にAIによって生成したイメージを使用しています

新車情報が漏れ出す要因9選

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新車情報が漏れ出す要因9選

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